第4話 世界樹の森

俺はある場所に向かっている。その場所はレゾン・ウィロの国とエルフの国の境目にある大きな森林の所に向かっている。そこは世界一の大木の世界樹がある。俺はそこに用がある。まぁー知り合いにちょっと顔を見せるだけだがな。


「ジャキ様、もうすぐ森林の入り口に着きます。」


秘書のミアも一緒に同行中だ。だがミアは車の中でお留守番だ。森林は人を寄せ付けない用に植物が襲う。マンチニールの木、別名 死のリンゴやオオミフクラギ、別名 自殺の木とも言われる植物などが多く存在する。とても危険な場所でそれを知らずに森林に入った人間はほとんど帰って来ない事が多い。森林に入る時は必ずエルフと同行しないといけない。エルフは植物と会話が出来る唯一の人材だ。エルフが植物と会話して安全な場所を案内してくれるガイドみたいなものだ。だが今回はそのエルフがいない。

俺はガイドは要らないが、もしミアが危険の目にあったらいけないからお留守番なのだ。


「それじゃー行ってくる」


ミアに一言伝えて世界樹に向かった。しかし、何年ぶりだあいつに会うのは多分50年も会ってないだろう楽しみだ。しかし世界樹までの道のりはとても遠い、丸2日かかるだろう。早く着きたいものだ。



……丸2日後、やっとの思いで世界樹に着いた。しかし相変わらずのデカさの世界樹だな。雲に届きそうなデカさだ。世界樹を1周するのに3日はかかると言われてるぐらいだからな。まぁーとりあえずあいつを呼ぶか。


「もう、ここにいるわよ」


急に後ろから声が聞こえた。後ろ振り向くと そこに小学生ぐらいの黄緑色の髪の女の子がいた。俺が会いに行こうとしていたやつだ。


「久しぶりだな。元気にしていたか?」


「久しぶり?あんた53年3か月も私に会ってないのよ。もう来ないと思ったよ」


彼女はこの森林の管理をしている木の精霊のドレインだ。


「アンタ、あれ持って来たんだろうね?」


「あぁ、持ってきたぞ。お前の大好きなメロンパンだ」


彼女はメロンパンが大好きでいつも来るときは手見上げにメロンパンを持っていかないと話も聞いてくれないぐらい不機嫌なる。必ずメロンパンを5個持って行く事にしている。


「……メロンパン5個?53年ぶりよ、もうちょっと買ってきてよ。最低でも30個必要よ」


5個では足りなかったようだ。とんでもない食いしん坊だ。


「ところでドレイン何か変わった事はないか?」


「変わった事?…そうね、あるとしたら人が良く出入りするよになったぐらいじゃない。最近この場所が観光スポットになってきてるから。まぁーそこまで問題じゃないけどね」


どうやら、特に問題はなさそうだな。…後あれも聞いとくか。


「人が良く出入りすると言っていたが、その中に勇者とかいなかったか?」


「勇者?…そういえば、ここ最近森林のあたりの薬草を取っていくグループ集団がいたわ。ここの森林の薬草は特急品だから取る奴も増えて来たわ。そんな奴は植物を使って追い払ってるけどね」


グループ集団…レゾンが言っていた勇者の奴らかもしれないな。けど、薬草を取っているだけの連中だ。あまり深くは考えないでおこう。そう考えているとドレインが何かを言い出した。


「あんた、感じないの?とてつもない魔力量の大きい奴がこちらに向かってきてるわ。多分あんた尾行されていたわよ」


あぁ、俺も気づいていたさ尾行されてるのも知っていた。しかし、とてつもない魔力量の奴だ。多分勇者だろう。


「出てこい!いるのは分かっている!隠れてないで顔を出したらどうだ」


すると、物陰から人が出てきた。予想通り勇者だったがそいつは女勇者だった。


「魔王…ジャキ王!ここに何しに来ている!」


「何って俺はこいつと対話してるだけだが」


「嘘を付くな!我々の計画を邪魔をしに来たんだろ!」


計画?こいつは何かあるみたいだな。まさかの収穫だ。


「ジャキ王あの女勇者相当の実力者だよ。まだあいつは魔力を抑えているわ」


あぁ、とんでもない化け物に会ってしまったようだ。


「ジャキ王!計画を知られてしまった以上お前はここで死んでもらう!」


「……ジャキ王あまり森を荒らさないでね。あんた本当に厄介者よ」


そんなこと言われても相手は実力者だ。ただでは済まないだろう。本当に困ったものだ。何でいつも勇者は俺の邪魔をするのだ。早く終わらせよう。


「覚悟しとくんだな。ジャキ王!」



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