第12話
「俺たちのハルを返せ」
「俺たちの仲間を返せ」
「何があった」
村人に聞いてみた。
「この町で食事をしてくださって、泊まるから宿を探している時目を付けられて中に」
「それで」
「はい」
「ありがとね」
セバスの元に駆け寄って、
「紙とペンを」
「どうぞ」
高速で書いた。ミニドラゴンを出して首にまきつけた。
「町を出たら巨大化するんだぞ。それで庭にいけ」
「ぐぅう」
ハイスピードで飛んでもらった。家に戻って待つことにした。セナに見張らせている。何かあれば直ぐに伝わるようになっている。
紅茶を入れて飲んでいるとマナのおじいちゃんが、
「あれほっておいていいのか」
「手は打ってあります」
「え」
「それを待っているんですよ。遅くても明日の夜には来るでしょうね」
「どういうことだ」
「それは来てからのお楽しみですよ」
「え」
お昼ご飯を作っていると外が騒がしくなった。それに庭に大きな影ができていた。やっと来たかと思いドアを開けさせてすぐさまドラゴンを収納した。
「遅れてすまんな」
「いいさ、これで特急で来てくれたんだろ」
「ああ。剣が見渡らなくてな」
「それならまた数年前に盗まれただろうが」
「そうだ。宿屋で寝ていたら盗まれたんだった」
「ストレージオフ」
聖剣を出して投げた。料理をしながら、
「どうしてこれをお前が持っている。もしかして」
「違います。知り合いの雑貨店に頼んで探して買い取ってもらったの。前払いでね」
「それは済まなかったな」
「本当にしっかりして、聖剣はこの世に一本しかないだから」
「そうだな」
「それで気配的に玲弥国家の国王あたりか?」
「よくこっちも見ないで気配だけでわかるものだ」
「僕の特技は寝ならが攻撃ができることですから」
「そうなのか」
「はい。とんでもないですよ。今乗ってきたレベルのドラゴンなか寝たまま倒しますからね」
「そうか」
「どうしてお父様がここに」
「よぉ。マナ」
「知り合いですか?」
「ああ。俺の娘だ」
「え」
「ってことは戦争時代の国王はマナのおじいちゃん」
「そうだぞ」
「ってことは久しぶりですか」
「そうなるな。あの時は本当に助けられた」
「いえ。魔王くらいは気にしないでください」
「なんの話し?」
「お前の小さい時の話だ。レイくん話しても構わないか?」
「許可しなくても帝国国家の国王様は話しますよ」
「許可も取れた事だし、あれは十三年前の話になる。我らと帝国は領地の取り合いで戦争をしていた。そこに魔族が乱入してきた。その時は俺は指揮官を務めていてすごい被害が出てことをしっかりと覚えている。そこに勇者とレイくんの女の子数人のあるニャンという名のギルドチームが乱入して魔族はばしばしと倒して、倒し終わったらそこで座ってお茶を飲みながらこれからをどうするか会議していたんだ。それで決まったのが本拠地を潰すことだった。あるニャンは誰も躊躇わなかった。理由は魔法の最高峰に君臨する職業を持ったレイくんがいたから。その前にもよく首をつこんでは解決して去ることから去る猫とも呼ばれて有名だった。俺たちはこれを見て戦争している場合ではないということで急遽帝国と同盟を結んで兵を数人出した。その頃には戦闘を終えていた。それもレイくんは赤ん坊を抱えていた。その後、軽く話し合って魔王城を爆裂魔法で破壊して誰にも被害を出さないということまでやったんだ。それの勲章としてもらったのがこの家と爵位だよ。魔王討伐のために会議をした結果新しい皇帝を作り出して六人にあたえった。そのひとりがこの偉大なるレイ様なんだよ」
「え、そんなことが」
「ああ。昔のことだがな」
「出来ました。コンソメスープです」
ご飯と魚を配っていただきますをした。
「レイくんは料理もできるのか?」
「はい。一応出来ないと困りましたからね」
「そうか」
「それでわざわざ乗り物まで手配して呼んだ理由は?」
「この町に訪れた人まで被害が出ている」
「そんなレベルか」
「はい」
「予想以上だな」
「聖女は元気にしているか?」
「ああ。今回も来たがったがメイド長とこいつの奥さんに頼んで抑えてもらった」
「それは大変だな。でもここに来てもいいことないぞ」
「お前と会いたいだよお」
「え」
「だってこの数年会ってなかったから」
「ああ。少し母性本能が強かったからな」
「ああ」
「結婚相手が見つかったら王都にでも引っ越すかな」
「いつになるんだよ」
「なら娘を貰ってくれたまえ」
「お父さん」
「いいじゃないか。こんな偉大な方の妻になれるんだぞ。マナの母親ならすぐにでも飛びつくレベルだぞ」
「そんなに」
「ああ。それに一度会ってみたいとも言っていたな」
「そいえば、会えていませんでしたしね」
「ああ。それに家族会議の結果、レイならお付き合いを飛ばして結婚でもいいとお母さんも認めているぞ」
「そんなに僕ってすごいですか」
「お前知らないだろうけど、王城にお前宛にラブレターが大量の届いているんだぞ。それに貴族でもお前の求婚を求めている人は多数いる」
「そうか。それは大変な思いをさせたな」
「別にいが」
「私、結婚より学院に行きたい」
「そうか」
鑑定。
マナ=キューナ=ナティー
魔力量400/450
玲弥国家の王妃殿下。
魔法適正、氷、水、炎、雷、闇、光
状態良い
「これはすごい」
「どうしたの?」
「少し気になって魔法適性を調べたらとんでもない」
「そうなのか」
「氷、水、光、炎、闇、雷の適性を持っているのに」
「何かあったのか?」
「魔力量が釣り合ってない」
「どういうことだ」
「俺にも」
少し詳しくみる。ギフトを見てみる。一部の人間が持っているものである。
ギフト魔力減凍
「なんだこれ」
「何が見えた」
「魔力減凍」
「なんだそれ」
「世界をめくりにめぐって、知らない語の、前に名を示せ、世界辞典」
頭の中に直接浮かんできた。
魔力が魔法と釣り合わないほど酷い状態にする最悪のギフトです。
「わぉ」
「え」
「あの魔法何、聞いたことがない」
「知っている人が知っている魔法ですからね。やはり、魔法と釣り合わないようにするギフトだった」
「え、それじゃあ」
「それを誰かに与えることが出来れば可能性はあるけどね。でもそれだけの魔力があるかどうかなんだよね」
「え」
「そこが問題ですか」
「ああ。俺に渡そうとしても弾かれて魔力の無駄遣いですよ」
「そうなんだ」
「私つもりだったのかい」
「レイ様なら怒らないかなと思って」
「ふざけんな。そろそろこんなことしている場合じゃないよ」
「そうだな」
「そろそろ始めますか」
「そうですね。作戦通りお願いします」
「はい」
「ではこれから声の戦争と行きましょうか」
「ええ」
「ああ」
「眷族たちよ。ここに残る連中を頼んだぞ。誰も死なせるな」
「はあ」
家を出て例の家の前まで行った。驚いている人が多数いた。
「ここを開けてくれ」
「誰だ」
反応した。
「帝国の国王だ」
「国王様が何ようだ。ここは俺様が貰った土地が何しようが文句はないはずだ」
「ここを与える権利を持っているのは私だけだ」
「嘘だ。俺はここの領主を玲弥国家の国王に任せられた」
「私はここをお前に任せた覚えはないぞ」
「誰だ」
「お前が任せたとか言っている国の国王だ」
「何でこんな所に居る」
「何でと言われても友人に頼まれてやった来た」
「ここの情報を貰たし奴は誰だ」
「さぁな」
「次は誰だ」
「俺か?」
「ああ」
「これはレイという」
「そんな名前に人は知らない」
「俺そこまで有名じゃないから当然だと思うよ」
「そうか。それで国王は俺に何をしに来た」
「捕まえにきた」
「できるものならやってみろやってみろ」
扉が開くと大量の男性と女性がでてきた。目が赤くなっている。
「こりゃあ、面倒だな」
「え」
「精神干渉魔法の精神操作ですよ」
「そんなもの知らんぞ」
「適性がある人しか使えないちょっとした危険禁止魔法のひとつに指定されているものです」
「そうか。治し方は?」
「神聖魔法か光魔法の解呪じゃないと解除できません」
「仕方ない」
杖を出した。
「眠たまえ」
地面を一回叩いた。その瞬間赤い目をした人達の真下に魔法陣が現れてその中が煙に覆われた。魔法陣が消えると煙も消えて見ると寝ていた。
「これは?」
「眠らせただけです」
「そうか」
眷属を総動員で運んで町の真ん中まで移動した。
「セバス」
「はい」
「これって」
「はい。多分、埋込み型ですね」
「やはり」
こっちがそんなことしている間に勇者がその犯人を拘束していた。エナに鎖魔法は頼んでおいた。
男性の方を少しぬがしてみた。ちょうど谷間になるちょうど真ん中に埋め込まれていた。玲弥国家の国王がやってきた。
「何かあったのか。魔法を使わないで」
「はい。僕の予想と違うものでした」
「え」
「埋込み型でした」
「それって何が違うんだ」
「はい。普通は魔法をかけるんですが、これは魔法が魔石に元々付与されているもので精神魔法が使えない人でも精神操作ができるというものです。それにこのように埋め込まれている」
「本当だな」
女性の方に言ってボタンを外して下着も外した。
「ほらこちらも同じように」
「そうか。これをとる方法は?」
「あることはあるのですが」
「何か問題があるんだな」
「はい」
「言ってみろ」
「障害や子供が作れないという後遺症が残ります。それと体が弱くなり感染症や病気になりやすくなります。他にも魔法が使える人が魔法を使えなくなったりということがあります」
「そんなことが」
「それかここで殺すかです」
「その選択をするのは僕じゃないです」
相談を始めた。三人歩いてきた。
「それ以外に方法は無いのかよ」
「あることはありますよ」
「え」
「柊石があれば全てなかったことにできますよ」
「それはどこで手に入る」
「獄愁の迷宮の秘宝です」
「そんなところクリア出来るわけない」
「だから不可能なんですよ」
「お前でもクリアは難しいか?」
「レイカがいればクリア出来るかもしれない」
「あの子か」
「今どこにいるんだよ」
「墓の中だよ。この悲しさから少しは察しろ」
これまで偽っていた殺気を放った。ここにいた人がこの人を敵に回しては行けないと思った。
「レイ、お前の俺でも無理か」
「ああ。無理だな。おまえじゃあ俺について来れなくなる」
「そうか」
「なんだ。このしみりさは」
「誰」
「ヒマリさん」
「よす。十年ぶりだな」
「そうですね。今日は」
「ほら」
「どうしてこれを」
「それは?」
「帝国の王様はこれを知らないのかな」
「ああ」
「仕方ない。これは昔、誰かさんが魔力暴走によって生み出された奇跡の石か人によっては賢者の石とも呼ばれている。魔導具の最高峰にレベルで世界の武器とも呼ばれていて、その威力は十一級魔法以上の効果がある」
「なんだそれ」
「よく見つけましたね」
「ああ。頑張りました。それならこの状況もどうにかなるだろ」
「でもでも十人しか助けられませんよ」
「それは仕方ないよ。世界に一個しかないから」
「それは嘘だぜ」
「どうしてゴルゴン師匠まで」
「こいつに頼まれてこれを探してきたんだよ」
「これは癒幽の指輪」
「ああ。小さすぎて見つけるのに手間取った」
「そうすか」
「それは?」
「それも世界の武器のひとつ、正確にはそれがふたつでひとつだよ」
「そうなんですか」
石を速攻で加工してハマる大きさにした。
「魔石が見えるように全ての人をぬがして」
「はい」
女性は女性が男性は男性にやれせて見れる状態にした。離れてもらった。
「我は、この世の不可能としもの、我は神に祈り、神の恵みを受けしもの、誰が、不可能とした、我は何度も、問、何度でも、なおしたてまつる、この世に、祝福があると、信じる限り、そして、今ここに、不可能が、訪れた、我は、神々に、問う、これは不可能か、可能か、それは聞く必要は無いことだ、我は、この人たちに、祝福があらんことを、この指輪にとおう」
魔法が消滅した。その瞬間人が見えなくなるほどの光が雲の間から差し込んだ。その頃、僕はまた呼び出しをくらっていた。
『どうも』
『お前もよくやってくれるな』
『すいません』
『なら期限を少しもうけよう。これは神の遊びだ』
『なんですか』
『明日から一週間以内に結婚しなかったら魔法適性を全て抹消します』
『本気ですか』
『本気だ』
『わかりました』
普通の世界に戻された。
目を開けるとひかりも消えた。見るとまだ残っていた。少しずつ壊れていった。そこに少しの傷が残っていた。女性も男性も関係なく。でもこれくらいで済んで良かったと思う。泣いて抱きついたり、抱きしめいる人がいた。それを見た瞬間、安心して体の力が抜けた。これだけの巨体な魔術を使えば当然のことである。魔塔でもこれを耐えられない。魔力以外は普通の人間と同じである。
「レイ様」
エナが一番に走ってきた。息をしているか確認して心拍を測った後治癒魔法をフルでかけた。
「どうした?」
「来るな」
「え」
「セバス、眷属指揮官を呼んで」
「了解しました」
家中に入って呼んできた。
「エナ、どうかしましたか?」
「レイ様が」
「なんですって、状況は?」
「一旦は治癒魔法で治している。でも」
「言いなさい」
「身体機能が低下している可能性がある」
「そんな、どうにかならないの?」
「できることはある。完全回復の陣をすれば治る」
「それのレベルがかける所なんかないわよ」
「何か必要なのか?」
「ご主人様にこれだけ危険なことをさせた人が今頃なんの用?」
「力になりたい」
「分かったわ。二十分で半径二十五メートルの何も無いところを用意してください。地面は土でないといけません」
「ジュン、あるか?そんな土地」
「知っている限りではない」
「海孔国家に頼むしか」
「でもあそこは敵対的で」
バザ。
「ゼバス、ありましたか?」
「娍洸国家の王家が管理しているところに存在していました。そこを借りられるように手配しあります。先にユリアとナンを送って準備をしてもらっています。さらに娍洸国家の魔法使い達にも魔力供給を派遣してくれました」
「よくやりました」
「レイの様のためなら当然です」
「行きましょう」
「待て、そこは俺たちの敵対している所だぞ」
「知らないでしょうけど、レイ様自分に何かあった時にあなたたちが敵対している地域を訪れて頼み込んでいたんですよ。あなた達みたいにくだらない敵対心を燃やしているからこういう事態でも対処に直ぐに動けないですよ」
それを言い終わるとエナがおんぶをした。そのままフライと身体強化をして落ちないようにした。そのまま必要人数だけ連れてそこまで高速で向かった。普通に国境を越えた。許可は出ているから罪に問われることは無い。五分で着いた。すごく大型の魔法陣が書かれているところのまん中に降りた。国王まで居た。
「国王さん、久しぶりです」
「会ったことあるか?」
「すいません。隠密行動をしていて見てませんでした」
「そうか。君も有能そうだな」
「何かあったんだな」
「その説明はこの儀式が終わって魔力が回復したら話しますよ」
「ああ」
「ナン」
「はい」
「魔法陣は?」
「あと少し魔力を流し込めば完成です」
「急いでくれ」
「はい」
「セバス、布を」
「はい」
魔法陣の中心に引いてその上に寝かせた。
「セバスと眷属指揮官、例の場所に」
「はい」
決められた場所に行った。
「準備が出来次第離れてください」
「はい」
終わっている人から離れていった。全員離れたのを確認して、
「やるわよ」
「おうよ」
「任せなさい」
「「「魔法よ、グルグル、回れ、原子のことよ、奉納奉ることは、この世界に祝福をもたらならんこと、祝福をもたらし、人を救った、戦士に、神々の祝福があらんことを」」」
回れ所から魔法陣が回り始めて外側から内側に行く感じで、例の周りに魔方陣に行くとその魔法陣が例を浮かべて切れないように一定の感覚で地面から浮き出した。唱え終わると一瞬レイの姿が消えて、次には布の上に戻っていた。
本当に見たかった景色
なんだから外が探しいな。気を失って聞いたのはエナの、
「知らないでしょうけど、レイ様自分に何かあった時にあなたたちが敵対している地域を訪れて頼み込んでいたんですよ。あなた達みたいにくだらない敵対心を燃やしているからこういう事態でも対処に直ぐに動けないですよ」
という言葉だった。レイカの言う通り眷属はしっかりとみていてくれた。俺はできるだけ敵対しても話が通じると踏んでクエストを発注してその国を訪れて王様にあって話をした。もうひとつはどうしてもダメだった。入ることすら出来なかった。周りからの貿易などを行ってなかった。それもあってクエストすら出ていなかった。訪れた娍洸国家の国王は話が通じる人で直ぐに僕との契約を結んでくれた。その代わり、サインとちょっとしたお願いとたまに娘を連れて遊びに来て娘と遊ぶことが条件だった。なんか申し訳なかった。色々なことがナミが来てから変わった。環境、僕のとらえかたなど、昔は婚約者と町を滅ぼした悪魔とされてきた。もちろん、あの町ににはそれなりの資金援助はした。それでも、その後ひとりでクエストを探していたら勇者に話しかけられた。例の件を聞いたらしいけど、僕の実力を認めてくれてチームに入れてくれた。本当に感謝している。魔王を倒してからは色んなところで話しかけられるようになって大変だった。俺の場合、隠密で隠れていたけど。それと同時に子供にはそういう思いをして欲しくなくてできるだけの知恵は与えた。それと俺と同じことにならないようにした。至ってはならないステージに足を入れさせないために。俺が至った神レベルは本来は人間が至ってはならない。それに普通の体が耐えられない。内側から破壊していく。俺はよく分からないけど神の施しによって助かった。でも下手すると魔人を生み出しかねない。そこが怖い点である。俺は神々にあってから魔法と魔術のあり方を考えた。誰も間違えないものを作ろうと思って全国に教師ガイドというものを配った。どこまで教えていいというものだ。それに第三級に触れることを禁止するなど、絶対に至らないようにした。本当は魔塔と呼ばれるべき人間ではない。昔の二つ名は最悪最弱と呼ばれていた。でもレイカは気にしていなかった。僕の才能を認めて一緒に進んでくれた。だから恋をした。でもそれは叶わずに終わったけど、そんなことを考えていると真っ白の部屋に出た。
ここはどこだろ。声は出ないし。
『おいで、みんなが君のこと待ってる』
俺なんか。誰も守れないだよ。魔法しか才能がないし。どれだけ努力しようと誰も救えない。
『それは違うよ。私は知っているよ。君が偉大なる魔塔だってことに』
それは上辺上のものだ。俺は敵を倒したに過ぎない。それ以外にできることが分からなかった。
『それだって、誰かを救っているよね。それを放置したらどれだけの被害が出ていたか分からないよ。それを倒したことに意味があるんじゃないかな。それに私は信じてるよ。君がみんなの希望になってくれることを。だって私が初めて好きになって恋をして、命懸けで守りたいと思えた思えた人なんだから。お願い、みんなの希望になって』
レイカ。どうして、君は消えたのではないの?
『君にギフトを渡した時に混ぜたの。だってレイは昔からすぐに落ち込むから。すぐにこんなことが起きるんじゃないかなって女の勘で入れちゃった。言ったでしょ。レイのバカ。君はひとりじゃないって、尊敬してついてきてくれる人、君を信頼して力を貸してくれる人、昔の仲間、ナミちゃん、君に創造され、作り出されて君に命を預けている眷属たち、そして私。もう昔とは違うのよ。君は強い。それにどんな敵にだって負けない力を持っている。神々の遊びでもたらされた力かもしれないけど、それはみんなの希望となった。君がその力を認めていなくても。それは分かっているはずだよ。だからもう一度立ち上がってレイ』
背中を押された。
『次会うときはみんなの希望で悲しまれて死ねるような人で会いに来てね。待ってるから。その時は自慢話を聞かせてね。もう行ってよ。私が別れが辛くなるから』
『ああ。約束するよ』
『うん』
すごく笑顔だった。これが見たかったんだな。手を全力で降っていた。起きると眷属たちが泣いていた。
「どうした?」
「レイ様」
やはり最初はエナらしい。
「エナ、苦しい」
「だって、数日も目を覚まさなかった」
「それは済まなかった」
「本当に、よ、よ、良かったです」
「珍しいやつがないているな」
魔法陣に関係した女性に抱きつかれてそれをセバスが暖かいめで見守っていた。俺はこれを見ていたかったのかもしれないなしれないな。
よくある魔法の世界 いずみ @kaoii
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