第8話
授業をしていたら急に校舎が揺れた。何事だと思って校庭を見るとでかいゴーレムがいた。やばいと思って小型の杖を出して、
「我の盾となりて、我らがいる、校舎をまもりたもう」
薄いけど限界レベルまであげた結界だった。
その頃、Sクラスでは、
「先生、あれと戦ってみたい」
「ダメに決まっているでしょ」
「いいじゃん」
「ナミちゃん、あれって何かわかる?」
「分かりません」
「私が説明しましょう」
きゅうにナミの後ろに現れた人間にみなが驚いた。瞬時に騎士が剣を抜き、魔法使いは杖を抜いた。
「無駄な争いはよしましょう。それにここにいる全員で挑んできても私に勝てる確率は0パーセントです」
「やってみないと」
「君は?」
「そういえば、自己紹介を忘れていました。レイ=フォン=ジェングリン様の眷属です。今はその人の名により、ナミ様の護衛をしています」
「なんか目線を感じるのは気の所為じゃなかったんだ」
「はい。学院に入学してからずっと監視していました」
「そっか。お父様は」
「今ですか」
「はい」
「玲弥国家の王様とお話をしているようです」
「どうしてそんな所に」
「それは眷属契約に反するのでお話できません」
「そっか」
「レイって誰?」
「私の父です」
「え、その眷属」
「そうみたいですね。初めて会いました」
「そっか。あれが何かわかるの?」
「はい。土魔法と水魔法の複合魔法による眷属に使いいや、使い魔ですね」
「そっか。君なら倒せる?」
「すいませんが、私の専門は剣系なので、魔法で作られたものは少し」
「出来なだね」
「はい。知恵は与えられたのですが、倒すすべを与えられませんでした」
「そっか」
「君って名前は」
「ミイと言います」
「ミイさんと似た者は沢山いるの?」
「はい。人間以外にも幅広くいます」
「その中で倒せる人はいるの?」
「一応、存在していますが」
「何か?」
「少し派手にやる設定にしたから被害が酷いから毎回、レイ様本人がやられています」
「そうなんだ」
「応援はいつ来ますか?」
「分かりません」
『あともう少しだ』
『承知』
そんな時、上空に飛行船が現れた。
「あれ何」
「国家プロジェクトとされていた。でもあれは永遠封印されるはず」
「そんなことがあったんですか」
「ああ。魔法使いが集められて古代文字を読ませた。でも読めるものは現れなくてそのプロジェクトは封印すると言われてたはずなのに動いている」
レイ
「飛行船の付与が終わりました」
「早いな」
「そんなことありません」
「そうか」
『お主人様緊急事態です』
『何があった』
『学院に入学しているのはご存知だと思いますが、そこに病み会研究会が攻めてきました。目的は近くにあるエクリックションだと思います』
『それって古代文明が書かれた本か」
『はい』
『おいつら大度胸しているな。俺が寄付したものに手を出すとはな』
『少しで救うために炎龍が結界を展開中ですが甘いので』
『分かった』
「王様、急用ができたので失礼します」
「何かあったんだな」
「何故そうな思い出?」
「帝国国家の王が言っていた。お前が慌てることがあったとな」
「余計なこと言いやがって」
「何か言ったか」
「いえ、魔印剣学院が責められています」
「それを守らないといけないと」
「はい」
「でもお前と関係性が見えないが」
「娘がそこに通っていまして」
「そうか。ならちょうどいい。あの飛行船で行くといい。ちょうど公開したかったし」
「分かりました」
「運転手のは」
「もう乗せてあります」
「そうか。いつでも出られるぞ」
「なら今すぐに出ます」
「分かった」
走って飛行船に行き扉から入って操縦室に行ってドアの部分のロックをした。その後、全ての窓などのロックをかけた。中か気圧の影響を受けないための対策である。ハンドルを押し込むと刻んだ魔法陣が起動して機体が浮いた。丁度の所まで行ったら旋回して目的の方に合わせた。それで足あるペダルを吹き込むと後ろの羽が回転してジェットと同じくらいの勢いで前進した。普通は壊れるスピードと気圧があるのに壊れない理由は付与してある魔法によるものである。それなりに強度を上げてある。そのまま二時間くらいで海を渡りきった。そのまま目的地の上空まで行った。
「ナリカ」
「ん」
これまで仕事をしていたから寝ていた。
「なにか御用ですか」
「これを王城の中庭に止めて来てくれ」
「分かりました。その後は現地に向かいます」
「ああ。【テレポーテーション】」
空間を飛んで飛行船の真下に出た。フライを使って安定させてそのまま降りた。ちょうど結界にヒビが入っていた。
「堂々と何しているのかな」
空中に浮かびながら言い訳を聞くことにした。
「お前に関係ないだろ」
「関係あるからわざわざ来たんだろうが」
「うるせ。こっちには古代魔法があるんだよ」
「使ってみろよ」
「原子となり、我らの言葉を読み解き、力よ、キセとなれ」
【魔法解除】
「なんで発動しない」
「間違っているからじゃないのか」
「そんなことは無い。ゴーレムやれ」
殴ってきたの軽く交してやった。
【ライトニングスピアー】
指の先に小型の魔法陣が出てそこからスピアーが飛んで行き貫いた。そのまま崩れた。
「こいつには魔法無効化があったはず」
「それがどうした?ゴーレムが無効化できるレベルは第三級だろ。それ以上の魔法を使えば関係ない」
「お前はその行きに至っているのか」
「さぁな」
後ろで隠れて詠唱をしていた。無効化する前に発動されて結界にヒビが入った。仕方ないから指をパチィンと一回鳴らすと結界が展開し直した。
「何だこの結界は」
「これは絶対結界だ」
「知っているのか?」
「はい。お父様から聞いたことがあります。結界の中で頂点の魔法。絶対結界です」
「そんなことが有り得るのか」
「私にもよくわかりませんが、これは間違えなくそうです。私が悪いことすると一日このキューブ状のものによく入れられていました。絶対に壊すことが出来ない結界。解除または破壊するには第十一級の魔法が必要。でも解除の場合は魔法解除を使えればできると言っていました」
「それにしても結界を上書きするとはな。圧倒的な力がないと魔法が反射してしまうのに」
「すげぇ。それにゴーレムを一発とはな。それに確か魔法無効化がついていたはずですよね。先生」
「ああ。そこが不思議でならない」
「先生たち知らないのですか?」
「え?」
「魔法に段階があって、第一級から第三級が通常に人間が扱えるレベルです。でもその上に第四級から第七級が超人レベルとされています。第八級から第十級が英雄レベルとされています。その上が神レベルとされているのはご存じですか?」
「そうなのか?第三級以上が存在していたなんて」
「していました。私のお父様は魔法と魔術は無限大と言っていました。それでゴーレムにつけることが出来る無効化レベルが三なんですよ。ならそれ以上の魔法を扱えれば魔法の無効化は意味が無いということです」
「そうなのか。よく勉強しているな」
「サボるとご飯抜きとか勉強の範囲の罰がありましたから」
「こわいな」
「でもそのおかげで今があるんですけどね」
「そうだな」
「それで」
結界のおかげで被害が出なかった。試しに指輪を使うことにした。指輪に魔力を通すと無限に吸う。それを理由して空中にどデカい魔法陣が出現した。
「発動」
魔法陣が回転して冷気を出して前にあるもの全てを凍らせた。気配探知で周りにいたやつらも隠蔽魔法陣で魔法を発動して鎖で抗争した。数人の眷属を出して排除と状況収集を行って元通りに戻た。戻すのに一日かかってしまった。生徒たちは寝てしまった。女子はSからAまでで、男子をBからDまで分けて寝てもらった。
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