第4話

「お主たちが魔王を倒したのか?」




「正確には、私たちは側近を倒して、魔王を倒したのはレイです」




「レイとは?」




「僕です」




「君が」




「何か問題がありましたか?」




「少し聞いてもいいか?」




「はい」




「女か?」




「いえ、男ですけど」




「太っているか?」




「どちらかと言うと筋肉がある方だと思います」




「ならお腹の膨らみは」




「これですか。この子です」




ローブに入れていた赤ん坊を見せた。




「それは魔族か?」




「違います。鑑定でしっかりと調べたので」




「そうか。その子どうした?」




「魔王城近くの森で拾いました。多分、捨て子です」




「その子をどうするつもりだ?」




「手続きをして僕の子にして大きくなるまで育てるつもりですが」




「そうか。話を戻そう。我が、ライク=グリモリ=テイコク十二世がここに発言する。新しい貴族を作ることをここに宣言する。君たちに皇帝の地位を与える。それに新しい職業を与える。それと希望の職場を選ばしてやる」




「ありがとうございます」




六人で言った。




「一人目。勇者ヨシヒコ=オイゥ=ジュイク、勇者皇帝とする。二つ名は変えない。望むところは?」




勇者という職業は変えることは出来ない。変えることが出来るのは神のみ。




「あなたの王のあとが欲しいと考えています」




「我の後の国王か?」




「はい」




「構わない。ちょうど跡継ぎがいなくて困っていた」




「ありがたき幸せ」




「次に聖女」




「はい」




「聖女マティーナ=ジェートリック、聖皇帝を捧げる。二つ名の希望と希望するところは?」




「二つ名は変えなくていいです。職場は教会トップがいいです」




「わかった。その通りに手配しよう。次に魔法使いマリナ=コトナリア=ヨクジェリー」




「はい」




「君には炎皇帝を捧げる。二つ名の希望と希望するところは?」




「炎龍で、魔法教員です。残業がない所で」




「分かった」




「魔法剣士ナリナ=ボーテイ」




「はい」




「君には闘信皇帝。二つ名を魔法挺くをさずける」




「私は剣に関する職業につきたいです」




「騎士団は」




「嫌です」




「なら教師はどうだ」




「ならそれで」




「わかった。王都の方がいいか」




「別にそれはお任せします。その代わり家があることが条件ですけど」




「わかった。剣士エイナ=クリック=オイ」




「はい」




「二つ名を神剣とし、どこがいい」




「ギルド長を希望します」




「分かった。それは王都か?」




「はい。わかった。最後にレイーフォン=ジェングリン」




「はい」




「君には魔架皇帝である。二つ名はそのまま魔塔で、何がいい」




「僕はここから少し行ったところにある町で稽古できるくらいの庭があるところがいいです。それと少しの援助をしてくれれば」




「わかった。手配しよう」




「ありがとうございます」




「それと君たち全員、冒険者ランクをSランクに繰り上げとする。冒険者カードを出して待つように」




出して待っていると代わりのダイヤ色のカードと交換してくれた。それから言われた旅館に止まった。あそこで手に入れたお金は僕にくれると言ってくれた。




夜に泣き出すわで大変だった。水魔法の変化を見せて楽しませた。そのくらいしか僕には出来ないから。それからミルクと服を買いに行った。探すのが思ったより大変だった。数日して家の手配が終わって王国の馬車でその町まで行って案内をされて鍵を渡された。中の家具は揃えてくれたらしい。王様のちょっとした気遣いらしい。俺を伝えるように頼んだ。俺には不足な部分だから。俺を言い忘れることがよくある。




大きくなるに連れて僕とは全く似ていない女の子になった。でも魔法と剣を学ぶ姿勢は昔の僕を見ているようだった。剣は神レベルに足したと言われているゴルゴンに教えてもらったしな。それなりに凄い。




それと同時進行で魔法の原理を一から叩き込んだ。魔法学を学んでいる人も理解できないものを出来るだけ分かりやすく噛み砕いて説明した。ナミは覚えるのが早かった。でも剣を覚えるのには時間がかかってしまった。基礎体力が全く出来ていないからそこから作っていたから時間がかかってしまった。このために寝る暇も割いている。魔法学を理解できるようにしているから。




冒険を辞めてから十二年が経った。元ギルドチームが何をしているかは知らない。でも勇者と聖女が結婚をしたのは知っている。呼ばれて出席したから。




「お父様」




「なんだ。急に真剣な話になるな。砕けた感じにでいいぞ」




「そうも行かないのです」




「言ってみろ」




「王都にある。魔法関係の学校に入りたいのです」




「そうか。いいぞ」




「いいのですか?金かかりますよ」




「そのくらいのことを気にするな」




「でもこれまで自分勝手にやってきたから」




「やる時はやっていたから気にするな」




「でも」




「そんなに自分のことを攻めなくていいから」




「分かりました」




「それで?剣も学べる方がいいか?」




「あるのですか」




「あるぞ。ストレージオフ」




学校案内とメッセージ魔石を出した。




「これは?」




「少し前に送られてきた」




「誰からですか?」




「帝国の王様から」




「え」




「別に驚くことでもないだろ。俺貴族だし」




「そんなの初耳です」




「言ってないもん」




「え」




「気にすんな。僕のこと知っている貴族なんか五人しかいないから」




「私が貴族なんって、すっかり平民だと」




「別に平民扱いされているしな」




「はい」




「別に気にしてないからいいけど」




「そうですか」




窓を開けてメッセージ魔石に魔力を流し込んで鳥型にした。




「王様に伝えろ」




ペコペコ。




「久しいな。レイだ。娘が例の学校に入ることになった。そこでお前に推薦状を頼みたい。頼んだぞ」




「行け」




飛びだった。




「あれは?」




「メッセージ魔石」




「そんなのがあるんですか?」




「あるさ。ここは魔法、魔術がある世界だぞ」




「それもそうですね。じゃあ私そろそろ寝ますね」




「ああ」




それから数日後に帰ってきた。頭を撫でると、




『久しいな。レイ。お前の要求は理解したが受験日がこれが届いた次の日になる。一応、出しておく。お前が知っている炎龍が教師をしている学校になる。話は通しておいた。あとはお前次第だ。それと王都に少し出向いてくれ。これは出来れば早く来てくれ。俺は出頭命令だ。以上だ』




「あいつもむちゃ言いやがるな」




二階の自分の部屋に言って荷物をまとめてストレージに収納した。指はしない主義である。だって剣を持つのに邪魔になるから。指輪と言っても魔法指輪、魔術指輪である。服と必要そうな家具は詰めた。一階におりて食器類を入れた。冷蔵庫に入っているものは朝ごはんで使い切れないものはゴミにまとめて庭で燃やしておいた。ここは蓄積することになっているがそれだと匂い問題とかが出てくるから燃やしている。戻ると起きてきた娘が驚いていた。




「引越しでもするの」




「ああ」




「え」




「例の件明日が受験日らしくてな。それで王都に行かない。それと王様に出頭命令が出された」




「分かった。食べ終わったら準備してくる。例の袋に入れておけばいい?」




「ああ」




一時間くらいしてから降りてきた。




「出来たよ」




「いくか」




「でもさ、馬車の手配してないよ」




「それについては気にするな」




「うん。少し心配だけどね」




外に出て鍵をかけて王都の方に少し歩いて森の中に入ったところで止まった。


「歩いて行ったら間に合わないよ」




「分かっている。眷属召喚」




紅竜が現れた。




「敵」




剣を構えていた。




「これ僕の眷属、悪いことしないから」




「そうですか」




ジャンプして昇った。手を貸して乗せた。今日に限ってスカートなんか履くから。普段からそこまでスカートを履かない。それなのに珍しく履いている。まぁ、娘を異性としてみることは不可能である。早く結婚した方がいいのかな。この子も育て終えたしな。色々考えている寝ていた。紅竜と一緒に隠密を得意とする眷属を召喚している。女性でガチガチの鎧を着ている。それなりに強い。




着くまで飛び続けてもらった。入口近くで降りた。入口で騎士団に止められた。




「身分証明書の提示を」




「こいつの分はないが、これでいいか?」




ギルドカードをてわたした。




「え、Sランク」




「昔のことだよ」




「それでも」




「そろそろ通して欲しいのだが」




「後ろの方は?」




「俺の娘のナミ。今日は魔印剣学院の受験のために来た」




「身分証明書がない方は銅貨三枚です」




「これでいいか?」




ちょうど渡した。




「お預かりました」




一旦、簡単な身分証が発行された。それを持たせた。受験会場に行って簡単な手続きを済ませた。そこで別れて王城行った。すぐに王家の間に通された。




「なんの御用だ」




「一応、一国の王なんだが」




「関係ない。あれほどの仕打ちを忘れることは無い。勝手に俺の娘にしやがって」




「それは済まないと思っている」




「あら、久しぶりね」




「どうも。王女殿下」




「俺との扱いの差は?」




「現役時代の優しさに応じて変えていますから」




「お主、先程から聞いていれば無礼だぞ」




剣を首元にもっとこられたことが久しぶりで手加減を間違えて王様の方に飛ばしてしまったか。瞬時に王女殿下が結界を貼ろうとしたがその前に僕が貼った。




「さすがね」




「剣と魔法は落とすわけに行かなかったので」




「それもそうね」

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