第3話
あとは二人だ思っていたらもう終わっていた。さすがだと思った。
「魔塔」
「ん?」
「この中から好きな剣を選べ」
「いいのか?」
「私は貰った。適合の氷剣を」
「そうか。俺はどれにしようかな」
触った時凄く手にあった物があった。
「これにする」
「いいのか?それ雷だぞ。それも弱かった」
【鑑定】
スキルの鑑定で調べて見た。超激レアだった。この世界で存在しているものの中で一番レアなことを表している。そう簡単に手に入るものでは無い。スキルを調べてみると雷光、雷纏、スーパーク、閃光、光閃だった。スキルからしても普通に強かった。それも扱う相手を選ぶ剣だった。滅多にないものである。剣を選ぶ人間はいるが剣自体が人を選ぶものは僕が知っている限りではない。
「でもこれでいい」
「分かった」
「ならこれは私が貰うね」
バンパイヤが帰ってきた。
「敵か」
勇者の言葉によって戦闘態勢になった。
「こいつ俺の眷属」
「そうか」
「それであったか?」
「ぎぁあ(ありましたがやはり強化の魔法と魔法無効化がされています)」
「分かった。案内を頼む」
「ぎゃあ」
「ここら辺の収集は任せた。少し面倒なものを見つけたから対処してくる」
「一人で大丈夫か?」
「一旦は、危ない場合は眷属を召喚するさ、それでもダメならお前ら呼ぶから」
「分かった。この死体はどうした方がいい?」
「神聖魔法で消しとけ」
「分かったよ」
「じゃあ、ここは頼む」
「任せておけ」
案内されていくと何も無い壁だった。軽くコンコンと叩くと音が中で広がっていた。それにここだけできるだけ固く、魔法がかかっていた。
逆算開始。魔法プロセスにアクセス。魔法陣解析。魔法式、起動式解析。新魔法構成開始。魔法式ロード。同時進行で起動式をロード。魔法陣の作成開始。魔法陣作成完了。魔法発動に移ります。
魔法が発動すると魔法陣と壁が崩れ落ちた。多分、経験上、この魔法が崩壊を防いでいたのだろうな。
『大きな音がしたが大丈夫か?』
「壁を壊したからかもしれない」
『生きているなら構わない』
「すまんな」
『気にするな』
中に入ると金貨が沢山あると思ったら閃貨だった。全て。全てストレージに入れた。お金を片付けたら聖剣がでてきた。ここにあったのか。実はこのギルドチームはこの県を探すために結成されたのであった。色んな強敵を倒してきた理由がそこに秘宝として眠っているからではないかと思っていたから。でもこんな所にあった。これ逆算が使える魔法使いか、第六級以上の魔法を使える人しか破れない。俺たちは面倒だから数字で表しているが世間的には第三級魔法が人間が扱える魔法の限界とされている。私たちのギルドチームの魔法使いのひとりはこのくらいしか使えない。俺は全て使える。ギフトの無限というスキルを持っているから。それ以上は超人レベルと言われている。一応、第四級から第七級までが超人になっている。上級魔法である。第八級から第十級が英雄レベルとされている。超級魔法とされている。第十級以上が神とされている。神級魔法とされている。まぁ。どうでもいいけど。それから奥に行くと杖が置かれていた。それは魔法の杖だった。どんなものか鑑定してみることにした。
【鑑定】
鑑定するとこれも装備する人間を選ぶ武器であった。それも神クラスじゃないと装備できないものだった。それに効果はまりょくかんけい魔力関係と魔法関係が全て付いていた。それに威力二倍と無駄が無くなるものまでついていた。この杖を失わずに媒体として使うことが可能。これは俺が貰った置こう。他のものも集めてストレージに入れた。それを持ってみんなの元に帰った。地面に座っている。
「やっと来た」
「すいません。遅れました」
「構わない」
「【ストレージオフ】、聖剣」
聖剣を取り出して投げた。
「どうしてこれを」
「金庫で見つけてきた」
「それで遅かったの?」
「開けるのに少し手間取った」
「なら仕方ない」
「それで合っているか?」
「間違えない。これは数年前に家の金庫から無くなったものだ。よく見つけてくれた」
「いいよ」
「お前本当に頼りになるよ。その歳で」
「歳のことはなしだろ」
「そうだった。済まない」
「気にしてない」
このギルドチームの中で最年少で十三歳である。もう少しで十四になる。魔王城を出て歩いていたら
「おぎゃーあ」
「赤ちゃんだな。それにしてもこんな所に」
【気配探知】
できるだけ広く調べるとこの崖の下に小さな反応があった。
「少し待っていてくれ」
「見つけたのか?」
「崖の下にいる」
「分かった」
フライを起動して自分にかけて崖を降りるとでかい岩があった。でもここから感じるだよな。破壊してみるか。身体強化二十倍。手だけにして殴ると崩れ落ちた。それをかき分けて見ると赤ちゃんがいた。
【鑑定】
ナミ=ササレキ
魔力量350/650
魔法適性水属性
誕生日七月十五日
状態 体温低下
【体温調節】
「これで大丈夫か」
『どうだ?」
「いたよ。体温が低くなっていたから魔法をかけたところ」
『了解。登ってこられるか?』
「今行く」
『ああ』
魔力を入れ直した。それによってフライが起動して空を飛んでみんなの元に戻った。
「ただいま」
「おかえり。それでその子は?」
「重要な情報は分からないがナミという名前で、水属性適正を持っていることくらいしか」
「魔族ではないだな」
「ああ。人間族だよ」
「そうか」
騎士団と魔法騎士団が到着した。帝国と玲弥国の。
「君たちは?」
「冒険者です」
「私たちの到着でも待っていたのか?」
「いえ。今出てきたところです」
「待って」
「なんですか」
騎士団と勇者が会話していた。
「出てきたと言ったか?」
「はい。魔王城から出てきたところです」
「なにかしたのか?」
「魔王と魔族たちを倒してきたんですよ」
「この人数でか?」
「こっちには魔塔がいるんですよ」
「待って、魔塔って最年少でAランクに上り詰めた天才だよな。でもあの子はソロ活動のはず」
「それが数年前から一緒のギルドチームで活動しているんです」
「君の職業は?」
職業は生まれた時に与えられるもの。家族の職業を受け継ぐことが多い。いつでも変えることは可能である。
「勇者ですけど」
「すいません」
「気にしなくていいですよ。それに今回魔王を倒したの僕じゃないですしね」
「え、じゃあ誰が」
「先言っていたじゃないですか。魔塔ですよ」
「嘘」
「塵もなこさず消し去りましたよ」
「帰って報告しないと」
「ゆう」
「なんだ?」
「魔王城して壊した方がいい?」
「できるなら壊した方がいいな」
「了解。【ストレージオフ】」
杖を出した。
「見たことない杖だな」
「聖剣と一緒にあった」
「それお前しか使えないやつか」
「うん。少し離れて」
「離れろ」
「はい」
無言で離れてくれた。少し前に出た。杖を片手でクルと回すと魔法陣が三つでた。杖を魔王城に向けて、
「発射」
そうすると魔王城の上空に赤いような黒いような玉が出てと思った瞬間に目の前から魔王城が消え去った。音が遅れてきた。
ドカンンンン。暴風が吹いたから結界を貼った。ついでに騎士団とかも守ったやった。
「こんな感じでいいか」
「ああ。爆裂魔法か?」
「さぁ。適当に使ったからわかない」
「それで俺たちまで吹き飛んだらどうするんだよ」
「その時は蘇生薬で直すから問題ない」
「そうすかぁ」
「何が起きた」
「分かりません」
騎士団と魔法騎士団は何が起きたのか理解出来ていなかった。一瞬にして魔王城が消え去ったのである。
騎士団長の案内で王城まで行くと王家の間に通された。子供も連れていった。
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