第2章
第14話
「おはようございます。レオン様」
レオンたち一行が、伯爵領を発ってから、約三日。
レオンたちはすでにタスフェルドの領地に足を踏み入れ「は?」
レオンは、自身の体と今いる場所を見比べる。
(いや、え、は? なぜ、私は生きているんだ?)
「レオン様……?」
混乱のあまり、完全に静止するレオンにルナールは心配そうに声をかける。
その言葉にレオンはハッとしたように顔を上げる。そして、徐ろにルナールに近づいたかと思うと、ルナールを抱きしめる。
「レ、レオン様!?」
「よかった、生きてる……」
レオンはとりあえず、理屈は傍に置き、ルナールが生きていることに感謝した。
「怖い夢でもみたんですか?」
「まあ、そんなとこ」
「仕方ないですね」
よしよし、とからかい気味にレオンの頭を撫で始める。
「……もういい」
「もういいんですかー?」
流石に気恥ずかしくなったのか、手を払い除けルナールから距離を取る。
「うん、ありがとう。少し考え事をしたいから、ちょっと一人にして」
「? わかりました」
レオンの態度に違和感を覚えながらもルナールは馬車の外に出る。
(さて、一旦、整理するか)
レオンは現状を整理するためにとりあえず、世界間売買を開いた。
「な、これは……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます