第17話 家から出るよ~


それから1週間後、ハルたちは夏休みに入った。 そして更に1週間が過ぎようとしていた。


ハル[暑~~……何で……こんなに……毎日暑いのぉ………]

ルイ[……いやいや……お姉ちゃん……全然暑くないでしょ!こんなにエアコン、ガンガンつけてるのに……]


ハルとルイはリビングに居た。


ハル[……いや……外がね(笑)]

ルイ[はぁ~……お姉ちゃん、たまには外に出た方がいいよッ夏休み入ってから1度も外に出てないでしょ?]

ハル[……え~だって……お外は……危険だしぃ……]

ルイ[何が危険なの?]

ハル[だって……この日差しだよ?出た瞬間ッ大量の汗……考えただけで恐ろしいでしょ……]

ルイ[あのね~た・ま・に・は!汗かかないとッ身体がおかしくなっちゃうでしょ!不健康だよ!]

ハル[そ、それに~火傷しちゃうかもだよ?]

ルイ[せんわ!]

ハル[……ッ……で、でも……出たら……この闘いに負けなような……]

ルイ[何と闘ってるの……]

ハル[己と……]

ルイ[闘わんでいぃわ!ほら!家から出るよ~]


ルイがソファーに寝そべるハルの腕を引っ張る。


ハル[え~~い~~や~~だ~~]

ルイ[やだじゃない~~~]


そこへ、母さんがやってきた。

ガチャ。


母[あら?何してるの?]

ルイ[え~お姉ちゃんが全然外に出ないから、外に連れ出そうと思って~だってさ~夏休み入ってから1回も外に出てないんだよぉ?不健康でしょ!]

ハル[出たもん!コンビニにアイス買いに……]

ルイ[それだけでしょ!それは出た内に入んないよ!]

ハル[入るもん!]

母[あらら(笑)ケンカしないの~]

ルイ[ケンカじゃないし~]

ハル[嫌だ~離して~ルイ~]

ルイ[出るまで離さない~~]

母[まぁでもそうね……確かにルイの言う通り、ずっと家の中に居るだけじゃ不健康ね]

ルイ[ほら~~~]

ハル[……ッ…………]

母[う~~ん……それじゃぁ~野外プールか海にでも行ってきたら?暑くても涼めるし(笑)]

ルイ[あ!それ良いね!海行こう!お姉ちゃんッ(笑)]

ハル[今……【海】限定にしたよね……ルイ……(元々陰キャだったあたしには無縁の場所じゃん……)嫌だよ~……そ、それに水着なんて持ってないし!]

ルイ[行く途中に買えば良いじゃんッ]

ハル[……くッ……(まぁ確かに……)]

母[はい、お金(笑)]

ハル[!]

ルイ[ありがとう~母さん(笑)はい!お姉ちゃん問題解決~(笑)行くよ!]

ハル[……(ったく!この家は……直ぐに金で解決するんだから~……)はぁ~……やっぱりッ嫌だ~]


すると、母が真剣な顔になり。急に。


母[ハル。 私たち人間にはビタミンDが不可欠なの。ビタミンDは日光に当たることで活性化される珍しいビタミンで……]

ハル[え?え?か、母さん?]

母[いいから、聞きなさい]

ハル[……は、はい……]

母[だから……ビタミンDは、骨の材料となるカルシウムのサポート役。食べ物からのカルシウムが吸収されやすくなるように助け、骨や歯に届けたりする役割をしてくれてるの。筋肉を動かすときや心臓を正常に動かすため、カルシウムは常に血液に乗って体中を巡っているんだけど、その血液にカルシウムが少なくなった時には、ビタミンDが骨からカルシウムを溶かして血液に届けて、血液中のカルシウム濃度を高めてくれるのね。だから、ビタミンDの活性化が低下し、血中のカルシウムが不足してしまうと、骨密度が下がり、骨粗鬆症で背骨が曲がったり、くる病(骨がやわらかくなる病気)でX脚やO脚に変形したり、歯周病や虫歯にもなりやすくなるの、だから、ビタミンDは人体にとって重要な骨の健康維持に欠かせない栄養素ってこと、だから日光を浴びないといけないの。いい?わかった?]

ハル[……は……はい……]


ハルは母の説明に圧倒された……。

そして、母がニコッ笑って。


母[そッ理解してくれたならいいわ(笑)行ってらっしゃい]

ハル[……(笑顔の圧力……)……い、行ってきます……]

ルイ[よーし!じゃぁ早速行こう~(笑)わーいッ]

ハル[…わ…わーい…………あ、あの、い、行くことは行くけど……今日は取り敢えず……水着を買いに行って、明日行くってのは……ダメですか………]

母[……そーね、確かに今日はもうお昼なっちゃうし、仕方ないからそうしたら?]

ルイ[え~~直ぐに行きたかったのに~]

ハル[で、でも、計画して行った方が楽しいでしょッ……ははは……]

ルイ[……う~ん、まぁ……それもそーねッ!じゃぁ今日は買い物だけ行ってこよ~(笑)]

ハル[う、うん(良かったぁ……心の準備ぐらいさせてもらわないと……)]


そうして、ハルとルイは水着を買いに出掛けた。


ハル[…………あッつぅ~…………(やっっっぱり……暑い……)]

ルイ[暑いね~お姉ちゃん(笑)]

ハル[う、うん……ツライ……死んじゃう~もう、汗かいてるよ~]

ルイ[あたしも~……でも、明日のコト考えると楽しいねッ(笑)]

ハル[う、うん……てか……母さんが急にあんなコトは言い出すなんて……ビックリしたよぉ……]

ルイ[あ~~ぁアレ(笑)だって母さん元看護士だからね(笑)]

ハル[そーだったの!?]

ルイ[うん、だから、急にスイッチ入っちゃうコトあるんだよね(笑)まぁ~娘を心配してのコトだから気にしないでッ(笑)]

ハル[なるほどね……はは……うん、わかった(うちの両親はハイスペックだったのね……)]

ルイ[あ、所でお姉ちゃん、何で明日にしたの?別に今日でも良かったじゃん?]

ハル[…………いや……あたし……海なんて行ったコトないし……だから……心の準備と言うか……はは]

ルイ[なるほど……まぁでも、今のお姉ちゃんなら問題ないでしょ(笑)だって泳ぎも得意なんでしょ?]

ハル[まぁ……泳ぐのは得意みたいだけど……人混みが…………]

ルイ[あ、そこか~確かに今時期だと海も人でいっぱいだもんね~……お姉ちゃん可愛くなったから、ナンパとかされそうだし……心配だよねぇ]

ハル[ナンパ!?え?海ってナンパされるの?……]

ルイ[う~ん……まぁ…………じゃぁさぁ!田口君誘えば?]

ハル[えッなんで!?]

ルイ[だって田口君いれば、変な男とか寄ってこないだろうし(笑)それに、2人より大勢の方が楽しいじゃん(笑)]

ハル[……う~ん……(でも、何か……ウヅキに水着姿見られるの恥ずかしぃ………それに………って!なに意識してんの??)]

ルイ[何悩んでんのよ~お姉ちゃん?早く電話してよ~(笑)]

ハル[あ…………あたし……ウヅキの番号知らない……]

ルイ[え!?知らないの!?なんで!?]

ハル[何でって……聞いてなし……知らないものは知らないんだもん……]

ルイ[はぁ~肝心な時に…………まぁいいわ……取り敢えず、水着買いに行こ~]

ハル[うん(良かったような……悪かったような…)]


取り敢えず、ハルとルイは水着を買いにショッピングモールへと行った。


ルイ[着いた~はぁ~~涼しい~~生き返るぅ~]

ハル[ホント~~やっぱ室内最高が1番好き~~]

ルイ[お姉ちゃんったら~も~~また、そんなコト言って~~]

ハル[フフフッ(笑)あ、あそこじゃない?]

ルイ[そーそーあそこ~]


目的地の水着売り場へと着いた2人。


ルイ[可愛い~~お姉ちゃんどれにするぅ~?(笑)何か目移りするねッ]

ハル[う、うん(正直……女の水着ってどれが良いのか分かんない……ケド……何か可愛いって思える……)]

ルイ[あ、コレなんてどぅ?(笑)]

ハル[え!?コ、コレはちょっと~…………いや!普通に無理でしょ!]


ルイが取って見せた水着は、露出多めの……ほぼ隠れてないモノだった。


ルイ[あはははッダメか~(笑)あッあたしも新しい水着買っちゃお~お姉ちゃんッ気付いてた?(笑)]

ハル[何が?]

ルイ[フフフッ実はあたしも……結構成長してたんだよ~ほら!(笑)]


ルイがハルの手を取りルイの胸へと当てた。

ハルがドキッとして顔が赤くなる。


ハル[ちょっッ!…………ホ、ホントだ……た、確かに大きくくなってる……あ、あたしと同じくらい?……短期間でどんだけ大きくなってんのよ……]

ルイ[でしょ~(笑)よーやく!母さんの本当の子供だって思えたよ~あはははッ(笑)]

ハル[ははは……そーだね……(遺伝て怖いわ~)]

ルイ[という事で!お姉ちゃんと同じ水着買おうと思うの(笑)双子コーデッ!良いでしょ?お姉ちゃん(笑)]

ハル[双子コーデかぁ~良いかもねッ(笑)]

ルイ[フフッ良かった~ずっとお姉ちゃんとこう言うのしたかったの~エヘヘッ(笑)なんにしようかなぁ~ッ(笑)]


ハルはルイがとても嬉しそうな顔をしていたのを見て自分も、凄く嬉しい気持ちになっていた。


ルイ[あ~~アレ可愛い~~ぃ!]

ハル[フフフッあ!待って~あたしも一緒に見たい~(笑)]

ルイ[うん!一緒に探そう~(笑)]


そして、悩みに悩んで、ようやく水着を買うことが出来た。


ルイ[よし!お揃いの水着も買えたしッ満足満足ッ(笑)せっかくだから、お姉ちゃん寄りたいところある?]

ハル[ん~~そ~~だな~~……じゃぁちょっとだけ……ゲーセン……とか(笑)]

ルイ[も~また……お姉ちゃんゲーセンとか……ホント好きだよねぇ…………う~ん……あ!うん!良いよ!行こう行こう!(笑)]

ハル[え?いいの?]

ルイ[うん!良いよ(笑)]

ハル[(何か急にノリが良くなったけど……まぁいっか(笑))じゃぁ行こう~(笑)]


ハルはルイがノリノリで一緒にゲーセンへ行ってくれるのでウキウキで行ったのだが……。


ハル[………………って……おぉいッ!……ゲーセンはゲーセンだけど!ココ、プリ機の中じゃんッ]

ルイ[フフフッ(笑)そーだよぉ(笑)はい、ゲーセンに来ました~(笑)]

ハル[いやッ「来ました~(笑)」っじゃなくて~!あたしは~ゲーセンはゲーセンでも~ゲームする方にぃ!行きたかったのぉ~~]

ルイ[はいはいッそんなコトより~早く撮ろうよ(笑)]

ハル[そ、そんなコト…………]

ルイ[だって……あたしお姉ちゃんと1回も撮ったこと無かったんだもん……だから……一緒に撮りたくて……ダメだったかな?……]


ルイがシュンとした表情を見せた。

その表情を見たハルは……。


ハル[……ッ……(あたしと一緒に撮りたいって……そ、そんな表情されたら……!)ル、ルイッと撮ろっかッ(笑)]

ルイ[いいの!?]

ハル[あ、当たり前じゃんッ!あたしもルイと一緒に撮りたいもん(笑)]


ルイがパァ~っと笑顔になった。


ルイ[やった~ッ(笑)嬉しいなぁ~嬉しいなぁ~お姉ちゃんと初プリ~~エヘヘッ(笑)]

ハル[フフフッ(笑)(くそ~~可愛いじゃね~か~我が妹よ~~~ぉキュンキュンしちゃうよ~お姉ちゃんッ)]


そして、撮り終わる二人。

出来上がった写真を見て。


ルイ[うん!いい感じ~(笑)]

ハル[……そ、そーなの……?(……全然顔が違うんだけど………誰……まぁルイが喜んでるし……いっか(笑))]

ルイ[じゃぁ~お姉ちゃんゲームしていいよッ]

ハル[え?いいの?]

ルイ[うん、さすがにこのまま帰るのは可哀想だし(笑)]

ハル[ありがとう~ぉ(笑)ルイも一緒にやらない?]

ルイ[あたしはいいよ~ゲーム苦手だし(笑)その辺に座ってるから~早めにね~(笑)]

ハル[そっか、わかったッじゃぁちょっとだけ、やってくるね~(笑)]


ハルは1人ゲームをしに行った。


ハル[(何やろっかなぁ~ルイ待ってるし、1つだけやろ~……う~ん、やっぱ太鼓の達人かな~ストレス発散になるしッ(笑))]


太鼓の達人のゲーム機は2台あり、1台空いていた。


ハル[(お、1台空いてる~ラッキー(笑)お隣失礼しまーすッと)]


ハルがお金を入れようとした時、何気なく隣の人が気になり、ふと見ると……。


ハル[え…………ウヅキ?]


ウヅキが集中して太鼓を叩いていた……。ハルには気付いていない様子だ。

そして、ゲーム終了と同時にハルが声を描ける。


ハル[ウヅキ?]

ウヅキ[ん?わッ!!ハ、ハル!?]


その驚いた声に、ハルが逆にビクッとする。


ハル[な、なに、そんなにビックリしてんのよッこ、こっちまでビックリしたじゃんッ!]

ウヅキ[あ……ゴメン、いや……集中してて、急に声かけられたと思ったらハルだったから(笑)]

ハル[えー……それどー言う意味……]


ハルが目を細めてウヅキを見る。


ウヅキ[い、いや、悪い意味じゃなくて良い意味でだぞ?別に会いたくないとかじゃなくて……いや、むしろ会えて嬉し…………つーか……]


ウヅキは恥ずかしそうに、頭をかきながらそう言った。

それを聞いたハルは、顔が赤くなり。


ハル[な、な、なにッ冗談言ってんのよ~~(笑)ウヅキったら~あははッ……ま、まぁ、そっかそっか~ウヅキも夏休み入って、あたしに会えなくて寂しかったのかなぁ?あはは……(笑)よ、良かったじゃん!あたしに会えて~ラッキーだねッはははッ(ってあたし~!テンパり過ぎて何言っての~ぉ~!……てか!ウヅキも何言ってんのよ……あたしに会えて嬉しいだなんて……てか……ウヅキに……屋上であんなコト言われてから……少し気まずいのに……)]

ウヅキ[…………いや……普通に嬉しいけどな?まぁいいや]

ハル[……(まぁいいや……っじゃねーだろぉ~!重要な所だよ~~!……どう言う意味!?……ウヅキってあたしのコト……いやいや!それは……無い…………よね?)]

ウヅキ[どうした?]

ハル[!べ、別に!……]

ウヅキ[ふーん…………それより、ハル、久しぶりに勝負しろよッ俺が負けたら、また、何か1つ言うこと聞いてやるよ(笑)その代わり、お前が負けたら何か言うこと聞けよ(笑)]

ハル[……ッ……な、何それ!?いきなりッ]

ウヅキ[金入れたッ早くしろよ~(笑)]

ハル[え、え?なに、1人で決めてんのッ]

ウヅキ[負けるの怖いのか?(笑)]

ハル[……カッチーン……負けないもんッ!いいよ!勝負するッ]

ウヅキ[あははッノリいーね(笑)そーこなくっちゃ(笑)]

ハル[絶対負けないッ]


そして、ゲーム開始……今回も中々の接戦で両者譲らない勝負だったが……。

そこへ……。


ユズキ[あれ~兄貴まだやってたの?(笑)]


ユズキの声に気を取られ……。


ウヅキ[ゲッ…………(ミスった)]


その結果……。

ハルが勝利したのであった。


ハル[いッえ~~い!(笑)ウヅキに勝った~~エヘヘッどーーだッあたしの勝ちだぞ(笑)あたしの言うこと1つ聞いて貰うからね(笑)]


と……勢い良くウヅキに向かって満面の笑みでVサインをするハルだったが……直ぐ様……ユズキが居ることに気付いた。


ハル[あ…………]


スーー……っとゆっくりVサインを下げるハル。

ニコニコとハルを見るユズキ。


ユズキ[こんにちは~ハルちゃん(笑)]

ハル[こ、こ、こんにちは……ユズキ君……ははは……居たんだね]

ユズキ[うんッ暇だから兄貴と一緒に来てたんだ(笑)]

ハル[へ、へぇ~やっぱ仲良いんだねぇあははは……(ビックリしたじゃん!……なんかアレ以来……気まずいんだよねぇ……あたし的に……)]

ウヅキ[別に……コイツが勝手に着いてきただけだけどな……]

ユズキ[え~ヒッドイな~そもそも、外に出ようって俺が誘ったんじゃんッ!兄貴夏休み入ってからずーーっと家ん中こもりっきりだったからッ……]

ハル[……(どこかで聞いたセリフ……)]

ウヅキ[そーだけど、だったら俺はゲーセンに行くって言ったらお前が付いてきた……]

ユズキ[何それッヒドくねー?ハルちゃんもそー思うでしょ?]

ハル[ははは……(笑)ど、どーだろうねぇ~……ははは……]

ユズキ[え~そぉ~?ヒドいと思うんだけどな~]

ハル[はは……(苦笑)(だって、だって、あたしも人のコト言えたギリじゃないんだもん……)]


そこへルイがやってきた。


ルイ[お姉ちゃん!遅い~~ぃ……ってアレ?田口君……てか、あ、二人とも田口君か(笑)えーと、ウヅキ君にユズキ君ッこんにちは~何してんの?]

ユズキ[こんにちはッルイちゃん(笑)]

ウヅキ[……どうも]

ハル[ルイ、ゴメンね~今ウヅキ達に偶然会って、お話ししてたら遅くなっちゃった]

ルイ[ふーんそっか…………あ!そーだ!ねぇ!ウヅキ君とユズキ君!明日海行かない?お姉ちゃんとあたし明日行く予定なんだけど(笑)]

ハル[……ッ……(ルイ~~2人誘っちゃうの!あたし~今この2人と気まずいだけど……)]

ユズキ[海!?行く!行く!一緒に行きたい(笑)!]

ルイ[ウヅキ君は?]

ウヅキ[…………海…………いや……俺は……]

ルイ[一緒に行こうよ~]

ユズキ[まぁ~兄貴居なくてもいいじゃん(笑)俺が行くからさッ(笑)(兄貴居ない方が、ハルちゃん口説きやすいだろうし(笑))]

ウヅキ[…………]

ルイ[え~~人数多い方が楽しいじゃんッ!ねぇお姉ちゃんも言ってよ~]

ハル[え……えーと……(どうしよう…………ユズキ君だけだともっと……気まずいかも……でも……う~~ん…………どっちにしても気まずいなら……ウヅキにも来てもらった方がいいし……でも、本人が行かないって言ってるしなぁ……う~ん………)あ!]

ルイ[?]

ユズキ[?]

ウヅキ[……?]

ハル[……勝負に負けた方が……何でも言うこと聞く約束……]

ウヅキ[……………………]

ルイ[なにそれ!?]

ハル[え、さっき太鼓の達人で、負けたら勝った人の言うコトを何でも聞くって勝負してたの、それで、あたしが勝ったんだけど……あはは……]


と、言ってハルはウヅキをチラッと見る。


ウヅキ[…………]


目をそらすウヅキ。


ルイ[へぇ~~~それはそれは……(笑)]


悪い顔になるルイ。


ルイ[だったら……お姉ちゃん……命令は……1つだよねぇ……(笑)]

ハル[あ、あはは……そ、そーだね……ウヅキ……明日、あたし達と海に行こうよ(と……言ったものの……いくら勝負で負けたとは言え……断るかな……?)]


少し不安そうな顔でウヅキをチラッと見るハル。

すると、ウヅキは横目でチラッとハルを見た後。


ウヅキ[わかった行くよ……俺も]

ルイ[やった~!やったね!お姉ちゃんッ(笑)]

ハル[う、うん、良かった……ははは(笑)(意外と素直だったな?)]

ユズキ[……チェッ……]


ルイがユズキに話し掛ける。


ルイ[あ、ユズキ君さ~明日~……]


その間、ハルもウヅキに話し掛ける。


ハル[ウヅキ……ゴメンね~(苦笑)本当は嫌だったよね(苦笑)]

ウヅキ[いや、別に……]

ハル[いや……だって最初渋ってたじゃん?]

ウヅキ[まぁ……でも……本当は……ちょっと心配だったし……]

ハル[何が?]

ウヅキ[……いや……アイツが……俺の居ないところで……お前に……何か……するんじゃねーか……とか]

ハル[……あ、アイツって……ユズキ君……のコト?……]

ウヅキ[……まぁ……教室でのコトも……あるし……]

ハル[あぁ……え……とぉ~……それって……ユズキ君があたしに……その……アレをしようと……]

ウヅキ[……そーだよ…………だから……俺も海に行く……ハルも少しは警戒しろよ、兄貴の俺が言うのもアレだけど……アイツってチャラチャラしてるし……少し強引な所あるから……]

ハル[う、うん……(確かに……ゲーセンでも強引だったしな……ははは…………てか……ウヅキって……何でこんなにあたしのコト……守りたがるのかな?……う~ん……やっぱり昔のコトまだ引きずってるのかな?…………あ、友達だからか!そっかそっか(笑))]


そこへルイが話を終えて戻ってきた。


ルイ[お姉ちゃん、今のうちにウヅキ君の番号教えて貰ったら?知らないんでしょ?]

ハル[あ、そっか、そーだった……ウヅキ番号教えて]

ウヅキ[あ、あぁ、わかった]


ウヅキとハルが番号交換をした。

そこへユズキも乱入してきた。


ユズキ[なに!なに?番号交換?俺も交換したいなぁ~(笑)良いかなッ?]


ユズキはニコニコとスマホを出してきた。


ハル[う、うん、いいよーははは……]


ユズキもハルと番号交換をした。


ユズキ[やったー!ハルちゃんの番号ゲットー!(笑)]

ハル[ははは……]

ウヅキ[…………]

ユズキ[あ、ルイちゃんも交換しよー(笑)]

ルイ[うん、いいよー(笑)]

ユズキ[へへへッやり~(笑)あ、兄貴もルイちゃんとも交換しときなよッ何かあった時、連絡取れるようにッ]

ルイ[あ、そーだね(笑)ウヅキ君いい?]

ウヅキ[……あ、あぁ……別にいいけど]

ハル[(……ユズキ君ってウヅキと性格が真逆で軽いな~……はは……(苦笑))]


結局4人全員番号を交換し、細かい事は後から連絡し合おうと言うことになり、その日は帰宅したのだった。


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