【第1章完結】月下独虎抄〜泣き虫國主、乱世を生くる

独虎老人

発句 末法が世

発句 末法が世

 ◉口上、登場人物

 戦国時代を基にした「架空戦記」です。

 架空戦記ですが、「転生」も「チート」もありません。


 ????    主人公。棟梁を継ぐ者。

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発句 末法が世


 この國が嫌いだ。

 こんな小さな國で身を寄せ合う様に、しがみつく様な暮らしが。


 そのくせ詰まらぬ事で歪み合い、猫の額の様な土地を奪い合い、殺し合う。

 しかも普段は大丈夫たるを自認する、良い大乙名おおおとな※どもが、だ。


 ……全て忘れて何処か遠くへ行きたい。自分の事など誰も知らない土地へ。


 ……そんな自分にも吐き気がする。判っている。

 皆々みなみな、生きる為に必死なのだ。老いも若きも、上士も百姓衆も、みな

 責務を捨て、そこから逃げ出す事など許されぬ。


 喰う物に困り、子を間引く親。親を捨つる子。

 名士が寸土を争わねば生きていかれぬ、この國で。


 神仏の救けも届かぬ、この乱世らんぜい

 自分には救ってやれぬ。方策が分からぬ。無力を実感し、絶望しているなどと。


 この國を継ぐ次期棟梁たる、このオレが。


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◉用語解説(本文中、※の付いている用語)


【大乙名】

 ここでは重臣、宿老の意味。


 ……地味な話で申し訳なし。

 良ければ感想、ブクマ、評価お願いします。

 この話はもう概ね出来上がっているので、変えられないかも知れませんが、今後の参考にします。



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