第3話 箱舟
私と彼女の出会いは、世界が滅亡する前。
その時から交流が続いているため、彼女の事はよく知っていた。
彼女は、世界の種を運ぶもの。
この世界が滅ぶのを見届けた後、種を回収し、他の世界へ届ける役目を担っている。
彼女はどこまでも傍観者であり、事態を解決する力を備えていない。
こちらと同じ、無力な少女だった。
だから、他人のようには思えなかったのかもしれない。
普段は世界を見て回っている彼女は、たまにここに訪れては、他愛のない話をしていた。
そんな彼女が、箱舟がやってくると言った。
箱舟は、命を保存するための船らしい。
滅びそうな世界を見つけては、命が絶滅しないようにしているのだとか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます