第236話 ディザスターと消滅の炎
「インストール」
レンの目の前には、有りとあらゆるスキルが表示されていた。リディエル神の力が合わさった今、レンは、これまでの限界を超えることが出来るのだ。
『今のマスターなら、インストール出来ないスキルはないと言えるでしょう!』
「なら、存分に使ってやるさ!」
目の前に出ているスキル、〈ステータス100倍〉を押す。すぐさまレンにスキルがインストールされる。
「ナ、ナンナンダ!」
ディザスターに同様が走る。突然のレンのパワーアップは、周囲の者でも気付かない方が難しいのだ。
フッ!
と音を立ててレンが剣を振り下ろすと、豆腐の様にディザスターが真っ二つに切れる。
「ゼリーみたいにあっさりしてるな。これは、とんでもない」
ディザスターを見ながらレンは呟く。
本来で有れば、ステータス100倍などすぐに身体が使いこなせるはずがないのだ。だが、リディエル神がレンの力を制御しているため使いこなすことが出来る。
「神級全魔法をインストール!」
レンが新たにスキルをインストールする。今、レンが持っている上級全魔法をあっさりと超えるものだ。
『マスター、場所を変えましょう』
「ああ、転移!」
ディザスターと自らに魔法をかけ、リディエル神聖国の上空にまで跳ぶ。
「オマエ、ユルサない!」
魔門が蠢き、再びディザスターに向かって黒い泥が落ちてくるがレンはそれを許さない。
「消え去れ、魔門」
レンがアイテムボックスから弓矢を取り出して、一気に矢を5本創り出し全て番える。
『スキル〈必中〉をインストール、完了しました』
ナビゲーターさんの合図に、レンは矢を放つ。
放たれた矢は、魔門に到達しそれらを何もなかったかの様に消し去っていく。普段、爆発を起こす矢にデリートの効果を上乗せしたのだ。
リディエル神聖国の上空には、綺麗な空が戻っていた。
「これでお前の帰る場所もない」
ディザスターに告げる。
「キエル……ァァアァァア!」
ディザスターが声を上げ、触手を振り回し始めた。
『レン・オリガミ。これは、最後の悪あがきと言った所でしょう』
リディエル神の声だ。
「これで被害を出されても嫌だからな、終わらせよう」
レンは、チェンジボックスの形状を大砲型に変化させる。
「ここに、神にも匹敵する一撃を!神級火魔法、デリート複合。消滅の神火!」
ディザスターに向かって白い炎が放たれる。巨大なディザスターの身体は、炎に飲まれて消え去っていく。
「終わったか……」
ディザスターの完全消滅を確認したレンは、地上の方に戻るのだった。
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