第47話 ステータス改造と努力
自分のステータスを確認したレンは、エリアスに声をかける。
「エリアスのステータスを見せてもらって良いか?」
「良いよ」
と迷うことなくエリアスが返事をする。
「ありがとう。鑑定!」
エリアス・ミリー(狼人族)Lv48
HP3650/3650
MP2810/2810
ATK680
DEF610
〈スキル〉
大剣術
腕力上昇
屈強
〈ユニークスキル〉
全武器適正
〈称号〉
呪いを超えし者
断黒の刃
「おお!レベルがかなり上がってる。それにユニークスキルも発現してるじゃないか」
ユニークスキルも後から発現することがあるようだ。自分だけではないのだな、とレンは少しホッとする。ユニークスキルは発現が珍しい物ではあるがエリアスはそれを勝ち取ったということだろう。
「称号もいくつかもらって、ステータスが補正されてるはず」
とエリアスは言う。
称号を持っていることで身体能力に、補正がかかるようだが、ステータスには表示されないようだ。
「それにしても全武器適正って、どんな武器でも使いこなせるってことか?」
かなり強力なスキルの気がする。
「まだ試してないんだよね。実験してみようかな」
とエリアスが言う。
「ああ!協力するよ!」
レンのアイテムボックスには、いくつかの武器が入っている。
まずは弓を取り出してみる。
弓の使い方を教え、木を狙ってもらう。
「よし!いくよ」
エリアスは、元気よく声を出して弓を引く。
しかし矢は木を大きく外す。
「あれ?おかしいな……」
自信満々だったが失敗したため恥ずかしそうにしている。
「ナビゲーターさん、スキル発動してたよね?」
『はい、全武器適正は常時発動するスキルのようです。速く武器を極め、さらに技術を発展させるものと思われます』
と返答がくる。
「なるほど、いきなりは無理というわけか……ぼちぼちやるしかないか」
レンは、そう呟いてエリアスに説明を行う。
とここでレンは、エリアスにスキルをインストールしようと思っていたことを思い出す。
「俺がエリアスにスキルを与えようと思うんだけど……どうかな?」
「そんなことが出来るの?」
と驚いたように返事が返ってくる。普通に考えてスキルを与えるなんてことが出来る人はいない。
「ああ!ギルド長で実験したら上手くいったよ!」
と成果を教える。
「ギルド長で実験って、勇気あるね…」
エリアスは、呆れたように言う。確かに良く考えてみるとギルド長にやるって凄い勇気がいるはずだなと思った。今となっては良く出来たものだ。
「さて、何をインストールするかな……そういえばエリアスのMPを消費するからポーションを飲みながらやろう」
危うく忘れるところだった。気絶されたら申し訳ない。
「とりあえずユニークスキルをサポートするために色々な武器のスキルをインストールするか……あとは状態異常耐性は必要だな。あとはシンプルに攻撃力と防御力を上げないとだな」
レンは、1人でブツブツ呟いている。
エリアスは、邪魔しちゃいけないだろうと考え事をしているレンを眺めるのだった。
「よし!こんな感じで良いだろう!どうかな?エリアス」
とレンが聞いてくる。
エリアスは、表示されている自分のステータスを確認した。
エリアス・ミリー(狼人族)Lv48
HP3650/3650
MP1280/2810
ATK680
DEF610
〈スキル〉
全武術
腕力上昇
屈強
状態異常耐性
経験値増加
身体強化
腕力上昇
脚力上昇
攻防強化
斬撃強化
打撃強化
狙撃強化
命中上昇
使用魔力削減
即死回避
回復速度向上
限界突破
〈ユニークスキル〉
全武器適正
〈称号〉
呪いを超えし者
断黒の刃
加護を受けし者
「こんなにスキルがあるなんて……今までが何だったんだろうって気持ちになっちゃうよ」
ニコニコとエリアスの反応を待っているレンの前でエリアスは、衝撃を隠せないでいた。普通、人はここまでの数のスキルを持つことなどない。いたとしても英雄と呼ばれるものだけだろう。
「本当にスキルを入れることが出来るんだね……今までとは比べものにならないほど強くなった気がする」
とエリアスはレンに答える。
「確かに今までとは比べものにならないかもしれないけど、スキルは努力がものをいうからしっかり練習しようか」
こんなに凄い力を持っていても調子に乗らないレンは凄いなと改めて感じるエリアスだった。
スライムを倒す途中、ゴブリンがいたためエリアスにスキルの練習をさせる。
エリアスは、速くも魔物に弓を当てることができている。
「エリアスのユニークスキルもなかなかチートだよな……」
とレンは感心する。
スライムも倒したし、2人は街に帰ることにする。
「レン、いつ王都に行く?」
とエリアスが聞いてきた。
「うーん……そういえば考えてなかったな」
元の世界では、出かける時はいつ行くか、時間はどうするかなどよく考えていたがこの世界では、転移もあるからと考えなくなっていた。
「そうだな領主に会ったら近いうちに出発しようかな」
と答える。
王都に行くのをレンはとても楽しみにしているのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます