第3話 インストールとスキル入手

 レンの目の前にはスマホのストア画面のようなものが表示されていた。


「ステータスと同じで立体映像っぽいな、これはどう使ったら良いんだ?」


 レンの疑問に答えてくれる人はいないがそう呟かずにはいられない。近未来感があって面白そうだとは思う。どうするべきか悩みつつ、


「これがスマホのストアと同じなら言語がわかるアプリとかあれば便利なのにな〜」


 と思いついたことを呟くと


 ピコーン!

 と音がなり、レンの質問に答えるように目の前に文字が表示される。音声認識システムでも搭載されているようだ。


 〈スキル〉異世界言語(MP50)


『インストールしますか?Yes/No』


 と出た。


 迷わずYesをタッチする。


 完了まであと5分と表示されている。ダウンロード時間のようだ。ゲージが貯まっていく。


 レン・オリガミ(人間)Lv1

  HP75/75

  MP19/50

  ATK10

  DEF25

 〈スキル〉

  異世界言語(インストール中)

 〈ユニークスキル〉

  インストール

 〈称号〉

  転移者


 途中でステータスを見るとスキルに表示があった。


「おお!これがインストールの効果か!なかなか便利だな。ん……?MPが減ってないか?まさ……かな」


 なんだか力が抜けていくような感覚に襲われてきた。そしてダウンロードが完了した瞬間レンの意識はなくなり床に倒れこむのだった。





「うーん?俺は、寝てたのか……いや違う!急に意識がなくたって……倒れた?」


 目を覚ましたレンは、気絶して倒れた時に怪我をしてないかを確かめる。運が良かったのか怪我などはなかった。運がなければ大怪我だが、レンの倒れ方は上手かったようだ。


「確か異世界言語をインストールしようとして……だんだん力が抜けて……」


 もう一度ストアを見てみようと思い、インストールを唱えると


 〈スキル〉異世界言語(MP50)取得済み


 と表示された。

「つまり異世界言語にはMPが50必要で、俺の最大MPは50だからただの魔力切れか……ステータス」


 レン・オリガミ(人間)Lv1

 HP75/75

 MP25/75

 ATK10

 DEF25

〈スキル〉

 異世界言語

〈ユニークスキル〉

 インストール

〈称号〉

 転移者


「やっぱりMPが減ってるな」


 スキルを取得することは出来るみたいだがその分MPを消費するみたいだ。現在は、気絶してる間に少し回復したのか貯まっている。


「おお!MPの最大値が上がってる。お約束の展開だな!」


 魔力を使い過ぎると量が増えるというあれである。これは、大量にMPを使って増やしていくか?とも思うがラノベなどの展開的に苦行になると思い今はやめておこうと考える。


「それにしても本当にスキルが使えるのかな?」


 実際にステータスに載っているといってもなかなか信じることが出来なかったが、先程読めなかった地図に目を向けると何が書いてあるかわかった。


「おお!すごい!ちゃんと読めるな」


 レンには日本語に見えているが、自分の得意な言語に変換されるスキルだと感覚的に感じ取った。


 試しに異世界の言語で話してみると、レンとしては日本語で話しているような感覚ではあるが何か違和感を感じていた。


「やっぱり、異世界の言語と日本語は違うよな。切り替えが出来るみたいだし。何か役にたつか?」


 スキルをオフにする感覚が掴めているのでスキルを切ってみると地図の文字もまたわからなくなった。これは覚えていて損はないかもと思う。


「よし、MPが回復したら他にも色々と試してみるか!」


 MPが回復するまで、休憩として机にある地図や本棚の本に目を通すことにするのだった。

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