匿名ラジオ /#20XX「匿名ラジオのラブソングつくっちゃお~~~~よ!」
♪~トクメイッラジオ~♪
ARuFa「まわれ まわれ メリーゴーラウンド♪」
恐山「なんだなんだ」
ARuFa「もう決して止まらないように♪」
ARuFa「はい」
恐山「なぜLA·LA·LA· LOVE SONGを…」
ARuFa「よく聞いてくれた!恐山!」
恐山「はい?」
ARuFa「それはね……あの歌だからだよ!!!!!」
恐山「わからんわ」
ARuFa「え?わからない!?『LA·LA·LA LOVE SONG』ですよ!『LOVE』って入ってるでしょ!!『LOVE』という言葉が入っている歌なんですよ!!」
恐山「いや、『LOVE』という文字が入っていたらなんなんですか?」
ARuFa「だからね、この世に溢れてるでしょ!」
恐山「愛がですか?」
ARuFa「違う!そうだったら良いけど、違う!ラブソングとか多いじゃないですか!!」
恐山「ああそっちですか」
ARuFa「俺もラブソングいっぱい聞くんですけれども、そのラブソングを聴いてるとね、ああ幸せそうだなって思うわけですよ!」
恐山「ARuFaさんってラブソングあんまり聞いてるイメージ無いですけど」
ARuFa「だからさ、匿名ラジオでもつくっちゃお~~~~よって、コト」
恐山「え?!匿名ラジオ発のラブソングをですか?」
ARuFa「うん」
恐山「うーん、なんか恥ずかしくないすかそれ…….」
ARuFa「そんなこと言わずにお願いしますよ、恐山!!もうすぐクリスマスだしさ、ここで一発いい感じにクリスマスを絡めたソング発表してみたいじゃん!!!」
恐山「まぁ良いですけど」
ARuFa「ありがとう」
恐山「クリスマスラブソングを作るって言っても、まず何から決めるんですか?」
ARuFa「まずはね、ラブとは一体何なのか考えるところから始めますかね」
恐山「曲全体のテーマを決めるってことですね?」
ARuFa「そうそう。そもそもラブって言葉自体が定義が難しいんだよ。例えば僕は『恋』って漢字を見たとき『こひ』と読めるんだけどさ、これがもし『鯉』だった場合、果たしてこれは恋愛の歌になるのかっていう問題があるよね?」
恐山「なるほど。まずラブの定義を決めておかないと、一転しておさかな天国になってしまう危険性がありますもんね」
ARuFa「そうなのよ。では『恋』という字を使ってラブソングを作りたいと思います。それでテーマなんだけど、クリスマスのラブソングって言っても色々あると思うんだよね」
恐山「確かにそうですねぇ」
ARuFa「クリスマスっぽいものもあればそうでないものもあるしね。ちょっとそこらへん考えてみようと思ってるんだけど」
恐山「はい」
ARuFa「あのね……僕考えたことがあるんだけどさ。『恋』って字は、こう書くじゃないですか?」
恐山「はい」
ARuFa「なんかよくよく見ると不思議な形をしてませんか?あれが気になってしょうがないんですよ」
恐山「どこがですか?」
ARuFa「ほら見て、下の部分と上の方に分かれてるでしょ?『心』と『亦』。なんか変な形だと思いませんか?」
恐山「そうですかね?あっわかった!これ『こころ』と『えき』じゃなくて、『こころ』、『あしゅら』と読むんじゃないですか?」
ARuFa「おっ流石恐山。鋭いね。実はそれ、私も思ったんですよ」
恐山「じゃあなんでこんな名前つけたんでしょうね?」
ARuFa「『こころ』の上に『あしゅら』が仁王立ちしているのが『恋』。つまり恋をしている人は阿修羅なんだね」
恐山「ん?どういうことですか?」
ARuFa「だからね、『恋』をするということはね、『好きな人ができたら死ぬ』ということなんですよ!!」
恐山「あの、もうちょっと分かりやすく説明してくれませんか?」
ARuFa「『阿修羅』=『死』でしょ?」
恐山「へぇ。『阿修羅』という漢字にはそういう意味があったんですね。知らなかったですよ」
ARuFa「だからさ、恐山。匿名ラジオのラブソングはクリスマスの夜に『阿修羅のように恋焦がれながら死んでいく人たちの歌』ってことになるね」
恐山「あの、すみません。何を言ってるか全く分からないんですけど、多分今の例え話は違う気がします」
ARuFa「えっ、違う!?」
恐山「『恋』という言葉を聞いたときに人が思うことは、もっと純粋な気持ちだと思うんです」
ARuFa「純粋……?」
恐山「恋をした時、人はその相手のことを本当に愛しく思います。自分が想われているという自信も出てくると思うし、相手に対して自分の全てを捧げたいという欲望も出てきます。それは素直に相手を好きになっている証拠だと思います。しかし同時にとても怖いことだとも思っているはずです」
ARuFa「うーん……」
恐山「要するに、その人と付き合い始めたらもう引き返せない、と思ったりしますよね。でもそれと同時に、この人の為なら何でも出来る、この人の幸せが自分の幸せだと思えるような瞬間が来るんじゃないかと考えたりするわけです」
恐山「その時の感情を表す言葉として『恋』は最も適切な言葉だと言えるでしょう。でも、それだけではないんです」
恐山「『恋』というのは、ただ一緒に居たいとか、手つなぎたいとか、キスしたいとか、そういうレベルではなくて、例えばお酒を飲んだ時に、初めて会った人に『俺、こいつのこと好きだわ~!』なんて言い出すようなものでもないです」
恐山「一言で言うと、お互いがいなければ生きていけない関係になりたいってことです」
ARuFa「おいおいおいおいおい語るじゃん恐山。変なスイッチ押しちゃったか」
恐山「クリスマスソング作る前に、一度考え直しましょうよ。『恋』について」
ARuFa「いいんじゃない。別に、テーマを考える時間はまだあるんだし。あと曲作りの時間がいくらでもあるってのも幸せなことだよ」
恐山「そうですねぇ」
ARuFa「そうしよう!じゃあ、あとは俺と恐山で『恋』についての話し合いがあるから今日のラジオはここまで。また来週~」
恐山「よろしくお願いいたします」
BGM:「東京スクリームシティ」(ドラマ「ショムニ」)
匿名ラのない回 宇宙芋虫寄生済みゴリラ @chinpan_g
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