第452話 魔神降臨
瞬間──
「っ!!」
なにこれ?
頭にかかっていたモヤが晴れて、クリアになっていくような感覚……
「思い出した……」
そうだった。
どうして今まで忘れてたんだろう?
オルガマギア魔法学園、オルガラミナ武術学園、王立神聖レフィア学園。
初めて参加した世界三大学園の交流会で、突然乱入してきた伝説の英雄の一人……雷帝アークさんは、悪魔王国で出会った紅蓮の魔女と謳われるターニャさんの仲間っ!!
同じ冒険者パーティー・星屑の剣のメンバーどころかリーダーじゃんかっ!
そんなアークさんはあの時、レフィーちゃんをこう呼んでた……お嬢様って!!
それ以外にも色々と思い当たる節はあるのに……どうして今まで気がつかなかったんだろ?
いや、これは気がつかなかったというより……気づけないように意識を操作されていた?
「まさか……」
「ふふ〜ん!
この私に、かかれば、こんなの、当然!!」
レフィーちゃんがドヤ顔にっ! かわいいっ……じゃなくて!!
つまりレフィーちゃんが、私の……一部の例外を除くこの世界に住む全ての人々の意識を操っていたってことっ!?
マジですか。
そんなことができちゃうなんて、さすがはルミエ様のお母様にして、悪魔王国ナイトメアを統べる女王。
魔法神ティフィア様……いや、魔神と称される存在っ!!
「うふっ! この私を無視するなんて……」
「っ〜!!」
なに、このゾッとするような感覚は。
悪魔王国での修行中に感じた、まるで目の前まで、すぐそこまで死が……それも絶対なる死が迫っている時のような……
「無礼ですよ?」
女神アナスタシアがそう言った瞬間、視界が真っ白に染まり……
「むぅ、鬱陶しい」
レフィーちゃんの不愉快そうな声と同時に元に戻る。
うん……もう何がなんだが、わけがわかんないっ!!
「流石ですね。
こうも容易く、私の神能・美徳ノ帝による神滅が消し去られるなんて……魔神レフィー、かつてこの世界を脅かした力は健在のようですね」
「ソフィー、眩しく、なかった?」
「だ、大丈夫です!」
それよりも……
「……」
またしても無視されちゃった、女神アナスタシアの額に青筋がっ!!
「ん、なら、改めて……」
パチンっ!
「えっ……」
レフィーちゃんが軽く指を打ち鳴らした瞬間、空が真っ黒に染まったっ!?
「ふふふ……さぁ、人間共よ、刮目せよ!
お前達のいう、魔法神ティフィアとは、仮の姿」
黒く染まった空に、どこか厳かで神々しさを感じさせる、巨大な漆黒の門が……
「全ての
最古にして、最強の魔王……全ての魔を統べる、悪魔の神!!」
開いた門から続々と姿を見せ……そしてレフィーちゃんに向かって跪く強者達。
「私こそが」
ミカエル達と対をなすような、漆黒の翼を翼を広げ……
「魔神レフィーだ」
魔法神が……魔神が降臨した。
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