第453話 悪魔姫の軍勢

「なにこれ……」


 レフィーちゃんが……あの超絶かわいいレフィーちゃんが!


「めっちゃカッコいいんですけどっ!!」


「「「ソフィー……」」」


「お前なぁ……」


 あ、あれ?

 おかしいな、なぜかルミエ様、フィル、エレンお兄様、ガラスさん、この場にいる全員から呆れたような目で見られてるんだけど……


「っと……そろそろね」


「へっ?」


 そろそろって、なにが……


「っ!! ま、まさか……」


 バサァーっと漆黒の翼を広げるレフィーちゃんの後ろ。

 巨大な門から姿を現し、悪魔王国ナイトメアの……レフィーちゃんの軍勢が跪き、作り上げられた巨大な門から続く道を悠然と進む者達。


 総勢14人の燕尾服に身を包んだ執事と、メイド服に身を包んだメイド。

 悪魔王国が誇る語彙力がなくなるほどにヤバすぎる戦力である、悪魔王国軍を構成する軍団の一つ。


 悪魔軍団の中でも魔法神ティフィア様こと、レフィーちゃんのお世話を許された最精鋭。

 七魔公の皆様を省けば、悪魔族デーモンの中でも最高位に位置する14柱の最高位悪魔アークデーモン


「っ……!」


 思わず固唾を飲んで見入だちゃてるけど、それも仕方ないと思う!

 だって……あの14人、ソレイユさん達は冒険者ギルドの危険度でいえば神災級・特Sランクに位置する存在っ!!


 そしてルミエ様とも互角に渡り合うほどの実力者!!

 既にレフィーちゃんに向かって跪いて頭を垂れている方々とは、比べ物にならない圧倒的な存在感。


 日頃から荒事に関わりのない一般人ですら本能で察し、唖然としてしまうほどの魔素エネルギーを身に纏う高位悪魔達。

 そんな彼らすらも……スッと優雅に跪く。


「来るわよ」


 ルミエ様がポツリと呟いた瞬間──



「「「「「「「「「「っ!!」」」」」」」」」」



 空気が一瞬にして張り詰める。

 重々しく、重厚なプレッシャーが降り注ぐ!

 固唾を飲んで頭上を、レフィーちゃん達を見上げていた王都の人々が息を呑む!!


 悪魔王国が誇る軍勢が!

 その最精鋭であるソレイユさん達、14柱の最高位悪魔アークデーモンが跪く中、門から姿を現した存在……


「我らの神にして、至高の御方であらせられる魔神レフィー様が直属の配下。

 ご主人様が忠実なる僕である我ら七魔公、御身の前に」


「ん」


 ノワール様をはじめとする七魔公の方々が、レフィー様の前にて跪く!!


「あとは…… 来い、我が眷属達。

 私の前に顕現せよ」


 これは……七魔公の皆様の更に前。

 よりレフィーちゃんに近い場所に出現した7つの転移門が、ゆっくりと開いて行き……


「ご主人様が眷属。

 ミーシャ、御前に」


「レフィー様が眷属。

 ミリアーナ、御前に」


「お嬢様が眷属。

 グラン、御前に」


「陛下が眷属。

 リリィー・カーディナル、御前に」


「レフィー陛下が眷属。

 セラフィル、御前に」


「レフィーお姉様が眷属。

 アリシア、御前に」


「レフィーお嬢様が眷属。

 シルヴィア、御前に」


 悪魔王国の軍勢が!

 14柱の最高位悪魔アークデーモンが!

 七魔公の皆様方が!

 そして……顕現された方々が!! レフィーちゃんに向かって跪き頭を垂れた。

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