第七話 恥ずかしエステ
「は、離してよっ!」
全力で足掻くマコトとユキの裸体が、高い岩山の頂上で、更に高々と掲げられる。
見ると、蔦の主はヒマワリのような植物で、しかし全高は五メートルを超えているという、巨大植物。
ヒマワリだったら種が密集している花の中は、血眼の大きな眼球が、恐ろし気にギョロギョロとしていた。
「こ、このような 植物…っ!」
まるで、人間を食べる食人植物の如く。
両腕で吊られ、隠しようのない裸身を巨大な単眼で見られる二人は、女性の本能か、無意識に両脚を固く閉じてた。
巨大植物の太い茎から、ウニユルウニユルと触手のような蔦が伸びてきて、閉じた両脚にスルスルと絡まれ、強引に開脚させられてゆく。
「やっ、やめてよ…っ!」
「いっ、いやですぅっ!」
更に、細い蔦触手によってブーツとグローブ、バックパックも奪われて、それらは植物たちの根本へと捨てられる。
首輪のみの全裸にまで剥かれた二人は、全力の力で脱出しようと足掻くものの、蔦触手の表面は薄くて柔らかくて頑丈なゴムに似た弾力で、身じろぎは出来るものの脱出は出来ない。
マコトの巨乳が、ユキのお尻が、二人の秘所が、崖の上で風と太陽に晒される。
拘束裸体のまま、巨大単眼で全身を観察されると、相手が謎の植物とはいえ、恥ずかしさも強く刺激をされてしまう。
中性的な美しい王子様のようなマコトの美顔が、無垢なお姫様のようなユキの愛顔が、抵抗の利かない羞恥観察責めで、紅葉色の悩乱に染め上げられてゆく。
ネコ耳もネコ尻尾も、ウサ耳もウサ尻尾も、全身開示の恥ずかしさと、食べられてしまうのではという恐怖で、ヒクヒクと震えていた。
獲物の裸体を観察して、勝手な納得が出来たらしい植物から、新たに数本の蔦触手
が伸びてくる。
「な、何を…っ!」
閉じられた形状の先端が開かれると、ほぼ透明で粘性のある白い樹液が、二人の裸身へと放出され始めた。
–びゅうぅっ、びゅるるるっ!
「これはっ、なんですのっ–こほっ!」
「なにか、ヌルヌルっ–んむっ!」
液体は、美顔や白い腕、巨乳や細い背中やウエスト、巨尻やスベスベの下腹部やパツパツの腿など、全身隈なく放たれてゆく。
「いったい、何を…っ!」
半透明な粘液は、口の中に入っても軽い苦みと青臭さしかなく、味や匂いなどにも有害な感じはしない。
粘液を放出されてドロドロな感じの二人の裸肌は、陽光に照らされると淫靡な感じに濡れて、テラテラと艶めいていた。
こんな状態にして食べるのかと想像するも、単眼輝く怪植物には、口も吸引器官も、見当たらない。
蔦触手で捉えた得物をヌレヌレにした謎の植物は、今度は葉が開いている数本の触手を、獲物の裸身へと近づけてきた。
「! マ、マコトっ!」
ユキが気づいたのは、極小さな口らしき器官が密集している、葉の裏側だ。
「まさか、あれで ボクたちをっ!」
少しずつ細かく嚙み千切って食べる。
とか想像すると、恐ろしさでまた必死に藻掻く。
「こっ、来ないでよっ!」
蔦触手に点在している、掌より少し大きいサイズな葉たちが、二人の肌へと張り付いてきた。
「わぁっ–ぁあ…?」
マコトの巨乳に張り付いた葉の裏側から、何かくすぐったい感じの、しかし極めて小さな痺れに似た感触が、伝わっていた。
「な、何をしてっ…んんんっ!」
「ま、マコト、これはっ–ぁああ…っ!」
どうやらこの怪植物は、葉の裏側の微小な口から、二人の産毛をモグモグしているようだった。
「な、何 してるのさっ–ぁくふぅぁあっ!」
マコトもユキも、頭髪と耳と眉とまつ毛と尻尾くらいにしか、体毛は生えていない。
それでも、艶々の肌には肉眼では見えないような、細くて柔らかくて色素の無い、微細な産毛が生えてはいる。
この植物は、哺乳類の産毛が大好物な、珍種の食肉植物なのだろう。
二人の裸体の各処へと、掌サイズの葉を貼り付けて、産毛に触れたら反射的に食べる。
「お、おやめになってっ–はぁああああああっ!」
獲物に脱毛の痛みを与えない為か、放出された半透明な樹液には、スベスベ感と同時に、痛みを感じさせないような肌催眠の作用もあるらしい。
ただそれが、ほぼ地球人である二人の肌には、痛みを消すだけでなく、肌感触を敏感にしてしまう作用があったようだ。
血を吸う蚊が、吸血対象が違和感を感じて気づく事のないように神経を麻痺させる唾液を注入し、蚊に刺された人が肉体の免疫反応で痒くなるのと、原理的には一緒である。
なので。
「や、やめっ–ぁくふぅぅうううっ!」
「いやですっまたっ–あぁぁあああああああんんっ!」
全身の各処で、小さいけれど深くて強い快刺激を受けるマコトとユキは、一方的な産毛食と女体の高揚に、晒され続けてしまう。
大自然の真っただ中の、済んだ青空と深い森と高い崖の上で、裸身を開かされて風と太陽に晒されながら、熱い高ぶりへと上げられてゆく。
身体を閉じて逃れたいのに、産毛食による甘すぎる刺激で全身に力が入らず、肌のアチコチへと好き勝手な快波責めをされてしまう。
頬や首筋などまで全ての肌だけでなく、産毛のない巨乳の先端や秘処やその前後まで、葉による小さなモグモグ責めに晒されていた。
やがて、獲物の産毛という産毛を食べ尽くすと。
「やっ、ひゃめてよっ–んくううううううううううううううっ!」
「ぁああっ、またですうぅぅぅうううううううううっ!」
二人は仕上げの植物モグモグによって、幾度もの未知の高見へと、上げられていた。
「はぁ、はぁぁ…」
「ぁぁ…はうぅ…」
繰り返された高ぶりで、思考力も女体も無抵抗な状態の二人。
産毛食が終わったと思ったら、更に二人は開脚姿勢のまま、谷間の真上へと、裸身を突き出されてしまう。
「ぅ…」
このまま、放り捨てられて。
と、死の想像が頭を過ったら、ある意味、もっとヒドい責めを得けさせられていた。
一分と待たずに理性が浮上されると、下腹部で、液体の方の強い放出欲が、急激に襲ってきた。
「ぁうっ…こ、これって…!」
「で、ですわ…んんんっ!」
肌や口内に放出をされた半透明な粘液が、肉体へと浸透をして腸内で液体となって、膀胱へと急速に溜め込まれたらしい。
二人のツルツルな下腹部は、一瞬でも早く液体を放出しようと、中から解放の要求をしてくる。
「う、嘘…でしょう…っ?」
拓けた大自然の崖の上から、幼児のような開脚姿勢で、太陽に見守られながら、遥かなる崖の下へと放尿行為。
そんな事、恥ずかし過ぎて絶対にイヤだ。
と、理性では頑張ってみるものの、液体を容赦なく溜められ続けて行く膀胱は、今すぐにでも解放せよと、体内から強く要求をしてくる。
「く、くふ…っ!」
「は、あぁぁ…っ!」
羞恥の決壊を必死に耐えるマコトとユキの、ケモ耳とケモ尻尾が、羞恥と忍耐に震えていた。
辛抱強い獲物の下腹部が、焦れた蔦植物によって、強く、しかし柔らかく、ググク…と押される。
「やっ、やめ、てょっ–ぁああ…っ!」
「だっ、だめぇ、ですぅっ–はぁあああ…っ!」
全身が微細に震える程にまで耐えた二人の忍耐が、遂に押し切られてしまった。
マコトとユキの閉じられた秘処が、遂に解放されてしまう。
「「っぁぁあっ–あああああああああああああああっ!」」
敗北の美しいハーモニーを響かせながら、二人の液体が、高い崖から底も見えぬ崖下へと、強く放たれ散らされてゆく。
「ああぁ…はあぁ…」
「ぁふ…くふうぅぅ…」
今までの人生で一度も経験したことの無い、まるで空を飛びながら裸で放出をしているような、未知すぎる解放感に、意識が呑み込まれてしまった二人。
「す、すごひ…」
中性的なマコトの美顔が、まるで淫堕したかのように、美しく高貴に蕩ける。
「らめ、れすふ…」
無垢なお姫様のようなユキの愛顔が、完全な無邪気の歓喜で、愛らしく蕩ける。
ケモ耳美少女捜査官の二人は、膀胱が空っぽになるまで、植物による強制放出をさせられ続けた。
二人は気づかなかったけれど、実は崖下の日陰な地面には、この植物の種子が落着しているのである。
二人からの栄養分を受けた種子が、すぐに発芽をして、元気に芽吹いてた。
獲物から必要な産毛と尿成分を奪った植物は、岩山の頂上の平らな場所へと獲物を降ろして、また陰下へと蔦を垂らす。
「はぁ、はぁ…ああいう、植物、なんだね」
「は、初めて、知りましたわ」
肉体的には実害も無かったし、植物の本能を責める気も無い二人だけど。
「恥ずかしかったよ」
「あら、ですが マコト」
脱力をした肉体へ鞭打つように立ち上がると、谷とは反対側の岩山の下には、宇宙港が見えている。
結果的には、険しい崖上りを終えたのだった。
二人は、捨てられていたブーツやグローブ、バックパックなどを拾って、身に着け始める。
捕らえられて、脱がされて、全身をヌルヌル責めにされて、恥ずかしい放出までさせられて、用が済んだら裸のまま捨てられて、放り出された自分の服を拾って着衣。
「……なんだか さ…」
「……ええ、ですわ…」
女として最低の扱いをされたような、恥ずかしくて惨めで、なのにどこかを痺れさせられるような未知の被虐感が溢れる、不可解な想いをさせられた二人だった。
「…まったく!」
~第七話 終わり~
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