幸せのランチタイム
ダニエルが授業をボイコットしてしまったので模擬戦の相手が居なくなってしまった。この後どうしたらいいのだろうか?
「先生、相手が居なくなってしまいましたが」
「うーん、お前はもういいか、解散でいいぞ」
よっしゃ、自由だ。何しようかな?
「あ、学院長が呼んでたから午後から行ってくれるか? 詳しくは知らないが」
あ、学院長の研究を手伝うという
「わかりました、お疲れ様でした、失礼します」
どこかで飯食ってから学院長室へ行くか。
お昼は適当に定食屋に入ってみた。
うーん、いい匂い。
俺が入った後に客が増えて来た、人気店なんだろう。オススメはなんだろう。
「注文決まったかい? オススメはミソカツ定食だよ」
ミソカツ定食? そんなもんあるのか、前世の大好物だった。即決だ。
「それでお願いします」
「あいよ、ミソカツ一丁!」
きっぷの良い女将さんだなぁ、この店は当たりそうだ。
「はいよ、ミソカツ定食お待ち!」
おぉ、美味そうだ。
「いただきます!」
サクッとしたカツと濃厚な味噌ダレが口の中で音と味の共演を開始する、そこにオーク肉の旨みが参加してくる、暴力的なまでの旨み、それを味噌ダレが受け止め無二の味へと昇華する。
そこに白米を投入、いくらでも入る。衣、肉、タレ、白米と口の中が幸せになる。口福だ。ご飯が足りない、お代わりを頼む。
あっという間に食べてしまった、前世のものと甲乙付け難し。
「ありがとね、学生さんだろ? 70Cでいいよ」
安っ! いいの!?
「ありがとう、女将さん、ご馳走様でした。スゴイ美味しかったです、また来ますね」
「あいよ、ご贔屓に」
いい店だ、また来よう。帰るときには行列が出来ていた、納得。
学校に戻り学院長室へ。
「おっ、ネロくん。待ってたよ、どうした?なんかニマニマしてないか?」
「いやー、お昼がとても美味しかったんで」
「学院生活はどうだい?」
「まぁぼちぼちですね」
「そうか。で、研究なんだがここでなく研究室に行こう。案内しよう」
「あ、そうですよね」
「今度から呼んだ時は研究室の方に直接来てくれ。だいたい研究室にいるから」
「わかりました」
研究室に向かう。今日は案内するために学院長室経由だったのだろう。
「そういえばさっきジェラルド先生から聞いたぞ。デフロック侯爵の長男を52回殺害したとか?」
「そんな。人聞きの悪い、殺してはいませんよ」
「侯爵の長男は結界内で良かったな」
「本人は納得してないようでしたけど」
「ハハハ」
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