模擬戦②
何故かダニ某と模擬戦をする事になってしまった。無駄な時間だ、さっさと終わらせよう。
「覚悟は出来たか? 水?」
「気をつけろ、ちゃんと敗北を感じてくれよ」
「はじめ!!」
パンッ!!
結界内では死なないそうなのでウォーターバレットを眉間にブチ込む。奴の体が消える。結界の外に飛ばされたのだろう。
しばらくして走って来る足音が聞こえる。
「テメェ、何しやがった?」
された事に気づいていない奴の言動に失望する。どうしよう、またやるの?
ジェラルド先生をみる、「やれ」と目で言っていた。はぁ~めんどい。
「ほら、じゃあまたやってやるから早く入って来い、そこだとまずいから」
「はぁ? テメェぶちのめしてやる!!」
勢いをつけて殴ろうとしているのだろう。結界内に入ったのを確認してもう一度眉間にブチ込む。また身体が消える。再度走って来る。
「テメェまたやりやがったな」
また同じように眉間に。戻ってくる。
「テメェ本当に何してんだよ?」
また同じように今度は心臓に。
「テメェな‥‥」
「ホント‥‥」
「何をして‥‥」
「マジで‥‥」
「イヤ、ほ‥‥」
‥‥
‥‥
‥‥
「そろそろ先生、頼みますよ、あいつ心折れませんよ。された事に気づいてないんですもん」
「そうだな。わかった、すまなかった。しかしお前も手足なりに撃ち込んでから、一言添えてやれば気づいたんじゃないか?」
「あ‥‥‥、それもそうかも‥‥‥」
しまった‥‥‥、先制攻撃で一撃で仕留めるクセがついてるから。思いつきもしなかった‥‥‥。
「ダニエル、お前何されてんのかわかってないのか?」
「先生、あいつ目が合うと俺を外に飛ばすんですよ。勝負を逃げて俺を魔法で飛ばしてるんでしょ?」
「気付いてなかったのか、お前は毎回やられて外に飛ばされているんだ」
「は? 何回も死んでるって事ですか?」
「まぁ結界外ならな、結界内でお前がやられたのは‥‥‥52回だ」
「‥‥‥‥‥‥」
「やはり気付いてなかったか、毎回あいつはちゃんとお前が結界内に入ったのを確認してから攻撃していたんだぞ」
「おい! 水! 俺は負けてねぇぞ。テメェを奴隷にしてやるからな!」
は? マジか?
この時間意味なかったのか?
ダニ某は出て行った、授業中じゃないの?
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