日本昔話ダークネス

@byakuennga

第1話 余所の子

 むかしむかし あるしま に れきし ある ふるい くに が ありました

 

 あるとき たこく に しゅっせい した ときのせいけん は


 その はんとうこく を へいどん し 


 じこく の いちぶ と した の です



 その じたい の じゅうだい さ に きづかない みんしゅう は


 ただただ めでたい めでたい と はやしたてます


 

 とくに とうほく の ひとびと は のちのじごく にも きづかず


 ただただ くに が おおきくなる 


 じぶんたち の くらしもよくなる と よろこびました


 こののち この へいどんげきのぎせい に


 じぶんたち が なるとは おもってもみなかったのです


 はんとうこく は びんぼう でした


 じぶんたち から しまぐに に へいどんして と


 もうしでる くらい には。 



 ときのせいふ は そのために やってはいけないこと を しでかします


 はんとうはってん に とうほく に つかわれるはず だった 


 しきんのだいぶぶん を もちだして しまうのです


 その けっか とうほく の ひんこんじょうきょう は


 ながねん に わたり かいぜん されないこと と なりました


 

 「彼の者等…許すまじ!!!!」



 その へいどんげき に ながねんにわたり しまぐに を


 みまもってきた めがみさま は だいげきど しました


 むりも ありません


 いうなれば ときのせいけん が おこなった その へいどんげき は


 かって に よそのとちに いって おんなをつくった ろくでなし が 


 じぶんでは そのこたち を そだてられない から


 かわり に そだててくれ と めがみさま に なきついてきた も


 どうぜん だったから です



 そのかず おそるべきこと に にせんまん にん


 じょうしきてき に かんがえれば わかること ですが


 おや の いないこども を そだてる ばあい   


 それは けつえん ちえん の あるもの のみ です


 それも よくて ひとりかふたり が げんど


 なにが かなしくて みずしらず の けつえんひとつない よそのこ


 にせんまん にん など そだてねば ならない と いうのでしょう 


 

 この かつてない きょうじ に めがみさま はじめ いままで しまぐに を


 みまもってきた かみがみ すべて が たたりがみ と なりました



 ほんもの の かみ とは にんげん の つごう の よいもの では


 ありません


 しんじゃ たち の あくじ を こうていする いっしんきょう の


 かみ とは まったく その ほんしつ が ちがいます


 かみさまたち は じぶんたち の めんつをつぶしたもの や 


 かみさま を にんげん の そえものあつかい したもの に たいして 


 ようしゃ なく たたるもの です


 かくして こっかしんとう なる そしき を つくりだし しまぐに が


 たこく を しんりゃく する たいぎめいぶん や しんりゃく ぐん の


 じんいん を あつめる こうぞう を うみだした ときのせいけん と 


 それ に きょうりょく した おろかもの たち には


 かつてない きぼ の ちから を ふるい たたり に たたりぬき ました

  


 かくして ときのせいけん と その かんけいしゃ たち は


 ようしゃ なく ほろばされて いきました



 しかし その おんねん と たたり は すさまじく


 せんご ひゃくねん せんねん と


 しまぐに を くるしめ つづけた そうです


 それは のちのよ で ほうそく と よばれ


 はんとう や そのちのたみ に ちかづいていく ものたち に たいし


 ことごとく たたっていった と いいます



 おしまい

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