彼女がいない日
彼女が亡くなったと告げられた日、僕は全てのやる気をなくし学校を休んだ。それまで無遅刻無欠席だったのに。彼女がいない…そんな生活は考えられなかった。1週間ただ何もせずボーっとしていた。
どうして彼女は死んだ?誰が悪い?…彼女をいじめた吹奏楽部の部長か?それともそれを連れてきた副部長か?奴がいつもそれをエスコートしているのは知っている。そうだ、2人が悪いのか。2人ともこの世から消してしまおう。
そう思い、包丁を手に取った。
翌日、学校へ行くと部長が現れた。普段の雰囲気とは違い、なんだか殺気立っていた。僕はお前を殺したい程憎んでいるのに何故こいつが怒っているんだ?
ひとまず僕は
「副部長は?」
と聞いた。2人も同時に始末できるのなら都合がいい。だが、部長はそれにも答えず
「ついてきてほしい。」
とだけ言って足早に歩いていった。よく分からないが、そこに副部長がいるのだろうか。とりあえず付いて行くことにした。なんだか体格も変わっているような…と思っていると例の場所で立ち止まり、
「ここだ。」
何がここだ、だ。犯人は現場に戻る、とはよく言うがここまで的確だとは。
「お前だな、彼女を殺したのは。」
”しかし、それが愛おしくて仕方がない。”
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