第65話 ブラッディ・クロス再び
「な、なんで入ってきてるんですか!!」
俺は唖然としているシオン達に先んじて、琴音さん達に叫ぶ。
しかし、琴音さん達は何食わぬ顔だ。
「ん〜?詩音の旦那さんがちゃんと鍛えるてるか確認にね〜?」
あっけらかんとそう言う琴音さん。
その頬は赤くなっている。
・・・酔っ払ってんなこれ。
「琴音さん、総司くんは強いですよ?うちの門下生を一蹴するくらいにね。だから鍛えた良い体です。それと、詩音さんの旦那ではありませんよ?うちの黒絵の夫になるのです。」
「何言ってるのよ葵!そーちゃんはうちの子にします!!・・・それにしてもやっぱりそーちゃん鍛えてるわね〜。無駄な筋肉まったくないものね・・・」
「清見?総司くんは翔子と私のものです。・・・それにあっちも凄かったものね・・・私も夫のしか知らないけど、総司くんのが普通のじゃないのはわかるもの・・・ごくりっ。」
「・・・確かに。翼の言う通りですね。あれは・・・凄かったわね。」
「やっぱり葵もそう思う?そーちゃんアレも凄いなんて・・・恐ろしい子!!」
そしてそれに続く葵さんたちが、とんでもないことをバラしやがった!!
「・・・ちょっと待って。今、翼さん達、聞き捨てならない事言ったわね?なんであなた達が総司くんのアソコの大きさを知ってるのよ!!」
もっともな疑問だ・・・普通なら。
「あ〜それはですね、琴音先輩?昨日、総司がお風呂でのぼせたから、みんなで介抱したんですよ。それまでに、詩音さん達に誘惑されて大きくなったまま。正直、亮司よりも大きくてびっくりしましたよ。」
「そ、そうなの?・・・そう言われると、興味が沸くわね・・・」
でも、母さんも含めてこの人達、普通じゃないんだよなぁ・・・
てゆーか・・・やべぇ。
完全に酔っ払いだ・・・
「ちょ!お母さん達なんで入ってきてるのよ!!」
「そうだよ!なんで!?」
「お母さん・・・もしかして援軍に?」
「母上・・・まさかここまで酔っておられるとは・・・」
ようやく我に返ったシオンたちが琴音さん達に噛み付いた。
しかし、そこは海千山千の猛者達だ。
全く動じない。
「詩音?何をそんなに怒ってるのよ?それより、総司くんをもっと誘惑なさいな。そして大きくなったところを見せてよ。」
「何言ってんの!?」
シオンの言う通り!!
本当に何言ってんの!?
でも、琴音さんやっぱりシオンの母親だわ!!
「柚葉!あなたの武器を使う時よ!!そーちゃんを攻めなさい!!大丈夫!男はみんな巨乳好きよ!!そーちゃんもきっとそう!!」
「お母さん!?恥ずかしいからそういう事言わないで!!・・・でもやっぱりそうなのかな?・・・これでそーちゃん堕とせるかな?」
おーい!?
柚葉ちょっと取り込まれてるぞ!?
自分の胸をもみもみしてないで帰ってこーい!!
目のやり場に困るでしょうが!!
「翔子、分かっていますね?こんなチャンスは中々ありません。しっかりと誘惑して、総司くんに意識させなさい。大丈夫です。もし総司くんの総司くんが大きくなった場合は、私が手ずから、どうしたら良いのか実演しますから。」
「お母さんありがとう!私がんばります!その時は、教えて下さい!・・・でも、総司くんの初めてはちゃんと私に下さいね?」
翔子!?
お前はどこまでもブレないな!?
てゆーか母娘でする会話じゃねー!!!
「黒絵・・・翔子さんと翼は危険です。はしたないですが、私が許可します。あなたのその美貌で、総司くんを他の女の子に目を向けさせないようにしなさい。良いですね?」
「は、母上・・・しかしだな?その・・・流石にこの状況でそれは無いかと・・・」
お!?
黒絵はまともだ!!
今こそ、完璧生徒会長の力を持ってこの状況を終わらせて・・・
「愚か者!あなたは、私と同じ想いをしたいのですか!今でこそ夫がいるから傷も癒えましたが、当時はかなりショックを受けました。あなたにはそんな想いをして欲しく無いのです!!」
「母上・・・そうですか。それほどまでにワタシの事を・・・わかりました!ワタシも北上の女です!勇猛果敢に攻めて見せましょう」
「それでこそ自慢の娘です!」
・・・あかん。
ここで天然大爆発させるなよ!!
相手は酔っ払いだぞ!?
くっ!!
このままじゃまずい!!
シオンはまだ良いが、柚葉と翔子と黒絵の目の色が変わった!
襲われる!!
ここは・・・逃げの一手だ!!
「俺出ますんで!!それじゃ!!」
俺は早急に撤退すべく、出入口に湯船から小走りで移動し・・・
「させません!!」
「うぇぇぇぇぇぇ!?ちょ!?離して下さい!!」
葵さんが素早い動きで俺の腕を掴んで、体勢を崩させた。
そして、そのまま腕に抱きつく。
「葵ナイス!!流石ね!総司くん!逃しませんよ!」
「うわっ!?つ、翼さんも離して!!」
反対の腕に翼さんが抱きつく。
「そーちゃん!逃げちゃだめよ!ここから出たくば私達を倒してから行きなさい!」
「ひぃっ!?き、清見さん!?見える!見えちゃうから!!」
俺の目の前、至近距離に清見さんが立ちふさがる。
バスタオルの結び目上部からは、こぼれ落ちんほどのお胸様が『こんにちわ』しそうになってる!?
「そうね・・・総司くん、女に恥をかかせちゃ駄目よ?あなたは詩音の旦那になるんだから。」
「琴音さん!?押し付けないで!?」
後ろから羽交い締めにするように琴音さんが密着してきた!?
背中に感触が・・・
「総司!?」「そーちゃん!?」「お母さんナイス!」「ソウ!?」
お袋さん達の行動に驚きの声をあげる黒絵達。
翔子だけちょっと違う・・・て、どれどころじゃねぇ!?
ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい
「あはははははははははは!!!」
おい母さん!!
何笑ってんだ!!
息子の危機だぞ!?
助けろよ!!
「総司!今助けるわ!!」
「そーちゃん!」
「私も参加します!!」
「ソウ!今行く!!」
黒絵達が助けに入って・・・っておい!?もみくちゃになってんだけど!?
そこら中からいい匂いやら柔らかい感触やらが襲って・・・
「「「「あ」」」」
はらりと舞う4枚の白い布。
至近距離でお袋さん達の肌色だらけを目撃してしまい・・・むくむくと何かが大きくなる。
「きゃっ!?」
そのタイミングで柚葉がすっころんで・・・
ズルっ
海パンが!?
「「「「「「「「あ」」」」」」」」
その場にいる全員の視線が俺の下に集中し・・・
「あ〜〜〜〜〜〜〜〜!?」
俺の叫び声と・・・
「あはははははははははは!!」
母さんの笑い声が響く。
そして、俺は強引に逃げ出そうとしてつまずき、
「むぎゅっ!?」
「「あら?」」
琴音さんと清見さんの間・・・二人の胸に顔を挟まれ・・・
ブッ!!
「「「「あ〜!?またぁ!?」」」」
シオン達の叫び声を聞きながら意識を暗転させた。
最後に見えたのは、またしても血に染まったバスタオルだった・・・
がくっ
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