第24話 恋ではなく愛を

 君にあの日恋をした

 

僕の代わり映えのない日常は色付き

いつからかそれは愛へと変わった


僕はそんなにできた人間じゃないみたいだ


君の横に僕がいて

君が笑みを浮かべてくれたら

それ以上の幸せはないと思う


君は綺麗に涙を流す

頬を一筋の涙が伝い

落ちる


君のその綺麗な涙も

怒った顔も

もちろん笑った顔も僕は愛おしくなる


僕が君に触れたら

君はどんな顔を見せるのだろう


そっと暖かく笑うのだろう


君と日々を過ごすうちに

少しは同じ景色や

音を感じられているだろうか


君と出会い

珈琲が好きになった

雨が好きになった

なんてことのない日常が輝いた


そして何よりも君を好きになっていく


ありふれた日々を幸せだと

そう思える今は、君といるからだろう


花を見て香りを楽しみ

空を見て心を落ち着かせ

夜空の流れ星すら沢山見つけられる


なんでもないようなことすら

美しく

でも

君がいなければ見つけられなかったモノたち


珈琲の湯気がたつ部屋の中で

机を挟み、君を愛していますと

小さな声で呟く


やめるときも

すこやかなるときも

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