第20話 メリークリスマス

今日は12月25日


幼い頃の楽しみだった記憶などが

沢山詰まっているイベントじゃないだろうか


今年も君と過ごせるクリスマス


寒いのは嫌いだ

けれど君がいるから寒い日すら僕の好きに

変わっていく


午前中はアイビーに行く

騒がしくなる街を見守るように静かな空間


幼少期は今年はこれが欲しいと悩み

寝る時は枕元に欲張って大きな靴下を

置いていた。


サンタさんは居ない

そう思ったのはいつ頃からだっただろう


君といるとそんな幼い頃の純粋な気持ちや

思い出が溢れてくる


大人になるということは色々な事を諦め

社会に適応していく事だと

そう言い聞かせていた。


けれどそのままでいいよと言葉や行動で

伝えてくれる君がいる


それだけで僕は幸せだと感じながら

窓から家々の装飾を眺めながら

珈琲を口へと運ぶ


暖炉の香り

流れる曲が冬へと変わり

月日の流れはあっという間だと思う


一旦彼女とお互いの家に帰り

午後に待ち合わせをする


買い物をして夜になり

予約をしていたレストランへ向かう


いつも綺麗な彼女が

街の光を浴びていつにも増して輝いて見える


たまにはこんな非現実的な綺麗な夜を君と過ごす日があってもいいだろう


ワインを開け静かに食事をする


来年も再来年も何十年先も君と過ごしたい


僕にとって君はサンタクロースのような

いつでも僕に新しい感情や

綺麗なモノをくれる。


僕も君と同じ世界をこれからも見ていこう


ゆっくりと歩みながら


家へと向かう君と僕を眩く照らす


街は輝きを纏いながら


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る