第11話 満点の星空を君に

 君と出会って流れゆく四季を過ごした。


僕は君の隣で珈琲を飲む


君は僕の隣で珈琲を飲む


君の手作りのスコーンに

一緒に作ったマーマレードのジャムをつけて


今日は星を見ようと近くの丘に来ている。


僕達が恋人となり

やりたいことの一つにあげた事だった


未だに

順さん、雫さんと呼び合っている

不思議と君に呼ばれる名前は他の誰かに呼ばれるものとは違って、温かい気持ちにさせてくれる。


寒いと言いながら

体を縮こませる君が愛おしい


君が居てくれさえすれば僕はなんでも出来るんじゃないだろうか、そう錯覚させてくれる


それはきっと君だから。


「星が綺麗」

そう呟く君に映画のワンシーンのような言葉をかけられる僕ならば、どんなにか良かっただろう。


いつか君にこの星空を

この星空より素敵な輝きを渡そう


今はこの時間を大切にしよう


満点の星空の下

君がいて

僕がいる


これからどんな景色を見ていくのだろう

時には喧嘩だってするだろう

でも君のそばにいる事は

それだけは変わることはない


これからも沢山笑って泣いて怒って


君の悪い癖も


君の弱いところも


君の良いところも


全て僕だけに見せて欲しい


僕は君の全てを肯定する


誰かが否定したとしても


僕は君を否定しない


愛していますと呟く



月明かりと無数の星が僕達を照らす


まるでこのストーリーの主人公とヒロインは僕達だと


そう言わんばかりに


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