§ 2―3 白いローブの女 ②導き手
……。目が覚める。建物の中。
上体を起こそうとすると左腕に違和感を感じた。腕を
「愛菜! 護! 」
立ち上がると、左腕のガントレット以外にも、腰には刀が納められた
「うぅ……」
愛菜も護も、蓮の呼びかけで目が覚めたらしく、起き上がろうとして、同じように装着しているガントレットやブーツに驚いていた。愛菜だけは、左肩からたすきに掛けられた腰袋をしている。
それぞれ武器も様子が変わっていた。愛菜の槍は前の槍と比べると、長く鋭くなった
「ようやく、起きたようね」
3人とも、見慣れぬ場所と格好に不思議がっているところに女の声で呼びかけられる。その声の聞こえた祭壇を見る。そこには、先ほどの白服がいつの間にか座っていた。肩には尾が2つある黒猫が乗っかって、こちらを見つめている。
「待った、待った! もう戦わないから、落ち着いて」
フードを
「あなたは? 」
「私は
そう言うと、
栗毛色の肩より長い髪に、両耳に水晶球の飾りがついた耳飾りが蒼く輝く。少し垂れている目が、幼く見せるが、20代の女性であることは解かる。よく見ると、胸元に
「じゃぁ、さっさと説明するわね」
彼女はニコニコとした笑みを浮かべて、少し高い声で話し出す。
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