CHAPTER.2 黒き森の生存競争
§ 2―1 仄暗い地下での斬りあい
この薄暗い地下で目を覚ますのは何度目になるだろう。6度目? いや、確か7度目か。すぐ横に見える小さな
「……またか」
上体を起こすと、カチャ、と金属音が鳴る。左手のガントレットの金属プレートが
立ち上がり、制服の上から巻かれた腰袋に
足場の悪い地面の奥に、もう見慣れた人影が立っている。壊れた鉄の胸当てと、不気味な鉄の仮面をすっぽり
「今度こそは……」
殺される恐怖と痛みがないわけではない。勝てるとも思えない。心が折れないように必死に歯を食いしばり、刀を握り歩き出す。
意識を足に送ると、ブーツの宝玉が
間髪入れずに振るわれる鋭い打ち込みをなんとか刀で受けるが、1撃1撃、
受けきれず刀を
「ここだ!」
ブーツの宝玉が光り、後ろ脚で踏み切り一気に踏み込み、刀を横に
骨と肺と心臓が、引き裂かれる。
勝てない……。でも、少しは戦えるようになった。次こそは……。
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