12話 愛のプロポーズ

「これで終わりですね」

「ああ。そうだな」

「ところでどうして私の居場所が分かったんですか?」

「実はな。お前に渡そうと思っていたものがあるんだ」

「なんでしょう?」

「これだ」


キールは箱を取り出す。


「開けてみてくれ」

「はい」


ユリヤは箱を開ける。

中に入っていたものは指輪だった。


「これは……?」

「俺と結婚してほしいんだ」

「でも私は誰とも恋愛など……」

「今でもか? 俺はお前を全力で愛しているというのに……」

「キールさま」


キールの純粋な愛にユリヤの心も既に落ちていた。

今や二人の間に障害など何一つない。


「ユリヤ。結婚してくれないか」

「はい! 喜んで」


こうしてユリヤはキールと結婚した。

その後ユリヤは王子の夫人になり、幸せな生活を送ることになる。

キール:21歳。国王になった。ユリヤと結婚して幸せに。

ユリヤ:16歳。キールと結婚して王妃となった。

この結婚は国民にも祝福され、やがて二人の間には後継ぎも生まれ、国は栄えだれもかれもが幸せになった。

めでたしめでたし。

(完)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

婚約破棄されて途方に暮れていたら何だか大変な事態になったんですけど @kalula

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ