第34話 彼女と買い物
俺と七海ちゃんは、クリスマスプレゼント選びに大きなショッピングモールに来ている。
今日はクリスマスも近いので大勢の人で混雑しているけど、七海ちゃんと手をつなぎながら、はぐれないように店を回っている。
俺たちは、いろいろなお店を物色して回ったが人混みが多いことから、ゲームセンターに行ったりして遊んでクレーンゲームをしたけど、なかなか取れなかったんだけど、最後に100円玉を入れたクレーンゲームで景品がゲットできた。
ゲットできたのは、ぬいぐるみだけど手のひらのサイズよりも小さなサイズのぬいぐるみだ。
七海ちゃんから、「悠くん、あありがとう」って言われた。
七海ちゃんは、小さなぬいぐるみでも大事そうに手に持っている。
普通はクリスマスプレゼントをするときには、お互いが別に買い物をして、プレゼントするんだけど、俺たちは、七海ちゃんが気に入ったものを俺が買うことでプレゼントすることにした。
ななみちゃんが選んだのはワンピースと同じ店で売っている下着だった。
なんと七海ちゃんから下着を選んでほしいと言われてしまった。
俺が七海ちゃんの下着を選ぶだなんて、下着ショップの方を向いただけでも、まぶしい気がするのに、そんな俺が七海ちゃんの下着を選ぶことができるのか?
本当はいやらしい下着とか、ドギマキするような下着、 紐パン何かが欲しかったんだけど俺が選んだのは、七海ちゃんの好きなキャラクターが書いてある熊のパンツ。
小学生か中学生かと言われるかもわからないけど、俺はそれにした。
「 私は嬉しいけど、悠くんは、それでいいの?」
「うん、いいよ」
「 悠くんだったら、こういうのを選ぶと思ったんだけど」
七海ちゃんが指を刺したのは紐パンだった。
「七海ちゃん、 それは高校生には派手すぎだよ」
「じゃ、これは‥」
と言って七海ちゃんは、別の下着を指差した。
「 それもだめだよ」
ななみちゃんが2番目にイビサしたのは、すごい面積が小さい下着だった。
「七海ちゃんには、 大人っぽいものよりも、可愛いのを履いて欲しいなぁ」
「へ〜、悠くんと意見が合うなんて、信じられないけど‥」
「七海ちゃん、 俺をどういう風に見ているの?」
「えっ、 決まっているじゃない、エッチでスケベで」
「えっ、 そんな目で俺を見ていたの七海ちゃん」
「うん、 だって、いつも私の下着ばかり見ているでしょう」
「 それは、七海ちゃんが見せるからだよ」
「あ〜、 そんなこと言うんだったら、もう見せてあげないから」
「 じゃぁ、そんなこと言わないから見せてよ」
「 見せてあげないよーだ」
俺たちは人混みの中だから小さい声で言い合っていたが、しまいには笑い出した。
「あ〜おもしろい」
「本当だね」
「 じゃぁ、今度は悠くんのプレゼント買いに行こっか」
「 何を買ってくれるの?」
「 そうね、私としてはセーターがいいと思うんだけど」
「 えっ、俺としてはゲームがいいな」
「 ゲーム何か買ってあげません〜。 プレゼントもあげません〜」
「あっ、うそ、ウソ」
「 悠くん、行くよ、どこにセーター売っているかなぁ」
「 紳士服が売っているところだと思うし、どこかのショップに入ったほうがいいかな」
「 じゃあ、歩いて探そう」
「 あっ、あそこにあるお店いいんじゃない」
「 うん、良さそうだね、入ろうか」
「 ところでご予算はおいくら位ですか?」
「この前お母さんから10,000円もらったのと、私の小遣いを貯めたのも足して20,000円まで」
「 そんなに高いのはいらないよ」
「 まぁ選んでみてよ」
俺はななみちゃんに言われるままセーターを見ているけど、俺のお気に入りの色は青。
いろいろセーターを見ていると、後から七海ちゃんが、
「 これなんかいいんじゃない」 と言って渡してくれたのは青いセーターだった。
「 あ、俺この セーターの色好きなんだ」
「 じゃぁ、これにしましょう」
と言って値段を見たら13,000円もする。
「 あの〜、一万3000円もするから、俺、少しお金があるんだ、それを足してもらえない」
「えっ、いいわよ、私がでしてあげるよ、ねっ、これを買おう」
「う、うん」
俺はサイズを確認して、試着してみる
「 うわー、やっぱり似合っているよ」
「そ、そうかな?」
これが試着していたセーターを脱いで出てくると、七海ちゃんはレジに持って お金を払った。
買ってもらったセーターが入った袋を受け取ろうとしたけど、私が持っていると言って七海ちゃんが自分のと両方持っている。
なんだか七海ちゃんは、嬉しそうに鼻歌交じりに歩いている。
足取りが軽やかなかんじ。
「 ねぇ、どこかで食事していかない?」
「うん、そうだね」
「どこにする?」
「どこも多そうね」
「うん」
「あっ、あそこは?」
七海ちゃんが指で刺したのは、フードショップだった。
周りの店があって、中央に椅子とテーブルが並んでるコーナーだ。
「えっ、ここでいいの?、どこかのレストランじゃなくて」
「うん、いいの」
「 食事代ぐらい俺がおごるよ」
「 いいの」
「レストランに入ると緊張してしまうし、ここだったら以前、遊園地でも フードショップで一緒に食べたでしょ」
「そうだね、じゃ、ここで」
そして、空いているテーベルを見つけて、座ってから、何を食べようか、見渡してみる。
俺は軽いものがいいと思って、うどんやそば等を見つけようとしたけど、あるにはあるけど並んでいる。
多いみたい
七海ちゃんが、どっちの方向を見ているのか確認したら、 お好み焼きとか焼きそばがある方を見ている。
「七海ちゃんは、何にするの?」
「うん、お好み焼きがいいな」
「じゃ、俺、買ってくる、七海ちゃん、待ってて、七海ちゃんはここにいて席を確保しておいて」と言って立ち上がる。
「うん、わかった」
俺は立ち上がって、お好み焼きが売っているコーナーにいき、並んでいるので待つ事にした。
並んで、七海ちゃんの方を見ると、俺の方を見てるから、俺が見たので、手を振ってくれた。
俺も手を小さく振り返す。
俺のバンが来たので、同じものを注文した。
お好み焼きのミックスだ。
俺は大盛りで、七海ちゃんは普通盛りを注文した。
あとは、同じところでジュースを注文して、待つ。
トレーに2つ、お好み焼きが載って、ジュースも出てきたので、トレーを持って七海ちゃんのもとへ。
気をつけながら、こぼれないように、人とすれ違いながら、七海ちゃんが座っているテーブルに到着。
トレーからおこみ焼きを一つ、降ろしながら「普通でよかったよね」というと、
「大きいのがいい」と七海ちゃん
「じゃ、変えようか」と言ったが、「嘘、ウソだよ」
「そんなに食べれないよ、美味しそうだね」
「うん、食べようか」
「うん」
俺たちは目の前にあるお好み焼きを食べ始めた。
ソースがいっぱいかかっていて、ホカホカでおいしいお好み焼きだ。
俺が半分以上、食べた時に七海ちゃんの方見たら、七海ちゃんのほっぺたにソースがついていた。
「七海ちゃん、 ほっぺたにソースがついているよ」
「えっ」 顔を赤くしながら紙ナプキンでとっている。
「 本当なら、俺が手でとってあげたかったのに」
「じゃ、 もう一度つける?」
「もう、いいや、 今度、ソースをつけていたら、舐めたくなるから」
七海ちゃんが顔を赤くして「もう」と言っている。
俺たちはもう少しショッピングモールを歩いて帰ることにした。
バスで帰っている時も席が空いていたので2人して座って手をつなぎあっている。
バスから降りて、七海ちゃんの家に送り届けて、俺は家に帰るけど今日、 買ったセーターは当日にあげると言っていた。
じゃぁ俺がプレゼントする予定のワンピースともう一つも預かろうかと思ったけど、下着があるのでやめた。
24日のクリスマスイブに、クリスマス パーティーをしようと伝えた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お読みくださりありがとうございます。
ブックマーク、ハートマーク、星マーク、評価も、感想も、ほんとうにありがとうございます。
大変、励みになっています。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます