第32話 成績

俺たちは、七海ちゃんの家で試験の勉強を数日繰り返しながら、いよいよ期末試験に途中入してしまう。

今日は試験の当日なので、いつも通りに七海ちゃんの家に迎えに行って話しながら、登校することにした。


学校の近くになると他の生徒も大勢集まってきたので、その中に1人だけ七海ちゃんに近づいてくる人がいたが、それは七海ちゃんの友達の真理だった。

「七海、 一夜漬け頑張ったの」

「 ちゃんと以前から、勉強してたわよ」


「 へーそうなんだ」

「あなた、悠くんだったわね、あなたも七海と勉強したの」

「うん」 俺は七海ちゃんの友達の真里とは少し話しづらい。


「ほんとう、仲がいいわね、あなたたちって」

「幼じみなんだもんね〜」

「いや、それだけじゃ、ないでしょ」


「もう、済ませたの」

「えっ、なにを?」

「それは、もう‥言えないわ、私の口からは‥」と言いながら、足早に去っていく。

「もう何だったのよ、真理ったら」

「七海ちゃんの友達、真理ちゃん、すごく下ネタいいよね」

「うん、ごめんなさいね」

「いや、いいけど、俺もだし」


「あ〜そうえいば、悠くんも下ネタさんだったね」

「‥」

「すぐ、パンツっていうし」

「それは、女子高生のパンツが見られるんだから、世の中の男のロマンだから」

「そんな低次元のロマンなの?」


「男にとって永遠と言えるのは、それだけ」

「そんな低次元のロマンなんて、ロマンじゃないわよ」

「いいえ、七海姫、ロマンはエロのロマンです。


「あっ、そっちなんだ」

「そうです、広大なロマンじゃなく、えろのロマンを、いつも見せてくれてありがとう」

「もう、いつもじゃないわよ、たまたま、見えただけよ、もう‥」


七海ちゃんは笑い出した。

俺も楽しい。


七海ちゃんとはクラスの前で別れて、試験に臨むことになった。

俺は、自分のこと家に帰ってからも勉強してきたけど、いい結果が出るのか、ドキドキして受けている。


数日、実施された試験が終わった。


今日から試験の答案用紙が返される。



英語だけが平均だったが、他の教科は平均を大きく上回った。



今日は、12月24日なので成績表をもらう日だ。

そして学校は今日まで。


俺たちは、すぐに七海ちゃんの家に行き、リビングで成績表をも比べている。

もちろん七海ちゃんのお母さんもいる。


まずは自分で、自分の成績表を見てみる、実は、七海ちゃんと一緒に見るために、まだ見ていない。


七海ちゃんは、お母さんと一緒に見ている、七海ちゃんは、いつもお母さんと仲がいい。


そうして、七海ちゃんと成績表を交換することに。

「ヘ〜悠くんって、1学期は、最後の方なのに、今度は、すごいね」

「それどれ」とお母さん


「うわ、なに、これ、1学期は、最後から2番目なのに、今回は、35番目にきているじゃない」

「はい、これも七海ちゃんが勉強を教えてくれたから」

「うん、わたしに、任せたら、こんなもんよ、エヘン」

七海ちゃんが嬉しそうに自慢する。

「へへ〜参りました」

「うん、よきに、計らえ」


「ちょっと、七海、えらぶり過ぎ」

「ごめん、お母さん」


「悠くんの成績が上がったから、自分のように嬉しくて」

「そうだね、私まで嬉しいよ」


命を落として七海ちゃんの成績表を見てみると、な、な、なんと学年1位だった。


「七海も成績、上がったね」

「うん、ありがとう」

「七海ちゃん、以前は、成績、3ばんめだって言っていたよね。

「うん」

「すごいね、七海ちゃん」

「うん、ありがとう、これも、ひとえに悠くんのお陰だよ」


「えっ、俺?」

「うん、悠くんが私のそばにいるって思っちゃうと頑張れるんだ」

「そうなんだ」


「うん、悠くんが私を守ってくるって思っただけで、心が温かくなって勇気をもらえるんだ。 

そうするとね、記憶力も上がるんだよ、勉強をしているときに、疲れたり、集中できなくなったら、悠くんのことを考えたり、写真を見たり、遊びに行ったことを思い出すの。

そうしたら、さっきまで分からなかったことが、わかるようになっているんだ。

だから学年一位を取れたのも、悠くんのお陰なんだよ、私の方こそ、悠くんさま様だよ」


俺は、少し照れながら、頭をかく


「あなたたちは、恋に溺れるんじゃなく、お互いを高め合うことができるみたいだね」


「恋‥‥」

七海ちゃんは、お母さんから言われた恋と言う言葉に引っかかっているみたいだ

「これが恋かぁ」


「 でも友達から、恋人同士に昇格しても 体ばかりに溺れてしまうこともあるんだから本当に注意をするんだよ」


俺と七海ちゃんは、少し顔が赤くなった。

その理由として挙げられることは俺の友達のタケシのことだ。


タケシは天文部の女の子のことが好きで、肉体的な関係に及ぼうとして親に見られて、今は彼女とは絶縁状態だ。


全くタケシのやつは、彼女の部屋で行為に及ぼうとして、親に見られているので彼女も家にいるのが居心地が悪そうだと思った。


どの場面を親に見られたのか分からないけど、よっぽどショックは大きいと思うし、親にとってもいい、衝撃は大きい。


自分の娘が性行為に及ぼうとしたわけだから。


俺たちはできるだけ、そういうことがないようにしなければと思う。


七海ちゃんのお母さんに言われたように、お互いを高めあえる関係にもっとられればいいと思う。


体に溺れていく関係じゃなくて、お互いを高めあえる関係になることが2人にとっていいと思うし、俺も我慢しなきゃいけないところはあるけど、七海ちゃんだけは傷つけたくは無い。


そんなことをすれば、七海ちゃんを襲った男と同じだから。。


俺が我慢すればいいことだし、我慢することで関係が、うまくいくと言うのもあるが俺たちは婚約者同士なので、それを維持していければ、いつかは関係が持てると思うから。


俺たちが、まだ高校1年生だから、これから先、どう変化していくか分からないし、場合によっては変化しないかもわからないけど、その時になって後悔しないような関係を築きたいと俺は思う。


お互いの成績が上がったことで、俺も、その後、家に帰ったわけだけど、母親に成績表を見せると、すごく褒められてしまった。


母親のあまりにもオーバーすぎる喜びようで、父親にすぐメールを送っていた。


まぁ、今までが今までだったわけだし、俺はろくでもない人生を 歩んできたからしょうがない面もある。


昔は本当に、ぐうたら、ぐうたらして夜遅く寝たり、ゲームばかりして、文句ばかり言っていたので、母親にとっては特別だと思う。


俺も、今まで母親にうるさいとか文句ばかり言っていたが、七海ちゃんと会って性格まで変わってしまった。


最近は妹の陽菜とも、言い合いをするような感じはなくなってきた。

妹から昔は話しかけることがなかったんだけど、最近は話すようになってきた。


最近は妹がお風呂から上がってタオルだけ巻いて自分の部屋に行くことも見る事はあるが、今は何も言ってこないので素通りしているだけだけど。


最近は妹の陽菜のことも、俺は少し大切に思うようになった。

これも全て、七海ちゃんのおかげだと思う。


なんだか、本当にななみちゃんに出会ってからの俺の変化が大きくて家族は本当にびっくりしている。


だから七海ちゃんの評価が、うなぎ登りだ。

だから母さんも妹も姉ちゃんも、七海ちゃんが家に来たときには、対応がすごく違う。


本当に、七海様々だと思う。

ななみちゃんの家のほうに足を向けて寝られないよ。





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お読みくださりありがとうございます。


ブックマーク、ハートマーク、星マーク、評価も、感想も、ほんとうにありがとうございます。


大変、励みになっています。


誤字脱字がありましたらお知らせください、すぐに訂正を行っています。

また意味不明な文章があることもありますが、なにぶん素人が書いている文章です。お知らせくだされば、訂正しています。


クリスとアリシアの物語をお楽しみください。


これから、どんどん面白くなりますのでよろしくお願いします

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