第26話 彼女と遊園地、楽しみ

俺がアルバムからもらった七海ちゃんの中学の運動会の時の写真の話をしていたら、もう帰る時間になってきた。


「じゃ、七海ちゃん、今日は帰るね」


「うん…」七海ちゃん、少し寂しそう


「明日は遊園地にいくけど、天気はいいと思うけど、一応、天気予報も見といてくれる?」


「うん、それは、もう、しっかり確認しておくよ」


「うん、雨がふると、台無しだから」


「えっと遊園地は朝、9時からだから、遊園地までバスに乗っていくから、えっと、迎えに来るのは、8時半ごろでいい?」


「うん、わかった」


「じゃぁ、七海ちゃん」といって階下に降りて、七海ちゃんのお母さんに帰る旨を伝えて、玄関から出てきた。


七海ちゃんは玄関まで俺を送ってくれた。


外に出てくると、だいぶん冷えが強くなってきている。


もう秋だから、明日は暖かい服装を用意して七海ちゃんを迎えに来よう。


七海ちゃんを明日も楽しませる。


七海ちゃんが俺の言葉に笑ってくれるのが、俺は好きだ。


俺が、七海ちゃんの家の前の道路に出てくると、七海ちゃんが二階から見送りをしてくれる。


俺は七海ちゃんの家の前にある公園を通り過ぎて、歩いていく。


ほんとうに夕方でも冷えてくるので、明日は使い捨てカイロでも持っておこうかなと考えながら歩いていると、俺の家に着いた。


「ただいま~」と俺が言うと


母親が顔を出して「おかえり」と言ってくれる。


昔だったら、ただいま、なんて言わなかった。


何も言わずに家に入って2階に上がっていっていた。


でも七海ちゃんと付き合いだしてから、俺は自分でも変わってきたと思う。

成績も上がってきたし、体育の授業なんて、女の子から褒められることもあるから。


しかも、同級生からラブレターをもらいそうになったけど、受け取らなかった。

だって美人で可愛い七海ちゃんがいるから。


もう一つ付け加えれば、胸が大きい七海ちゃんがいるから!


七海ちゃん、胸が大きいから普通に歩くだけで胸が揺れるから。

ブラジャーをつけていても支えられていない。


肩凝るだろうな、テレビで胸が大きい人は肩こりがあると言っていたから、こんど、肩揉んであげようかな。


なんてことを考えていたらリビングに妹が現れた。


妹は早く帰ってきたみたいで、風呂上がりだ。


また、寒いのにタオル一枚で牛乳を飲んでいる。


母親も慣れてしまっているから、なにも言わない。


姉ちゃんも、タオル一まで風呂から上がってきて、冷蔵庫を開けてビール飲んでいるから。


七海ちゃんには、してほしいけど、してほしくない格好だ。


裸でタオル一枚なんて、なんて妄想が働く格好なんだ!


でも、腰に手を当ててビールを飲むなんて、理想が崩れてしまう。


妹は大きなバスタオルを体に巻いて、頭には別のタオルを髪に巻いている。

俺が何か言うと、百倍、返ってくるから何も言わない、いや、何も言えないんだった。


そんな恰好をしているのに、リビングの椅子に座って、テレビを見ている。


「ちょっと、風邪を引くわよ」と母親


「うん」


と言いながら、動かない


俺もテレビを見ている。


「悠人もお風呂にはいりなさい」


「うん、入ってくる」と言って着替えを取りに2階に行って、すぐに降りてきたけど、妹は、まだいる。


こんな妹だけど、もてるらしい、妹の陽菜は、スタイルも良いし、美人と言うよりも、可愛い系だと思う。


胸も、七海ちゃんほどはないけど、中学生にしてはある方だ。


そんな妹が、家じゃ、こんな格好している。


あ~俺の女の子の理想が崩れていく、崩壊していく。どうにかしてくれ~七海ちゃん!

と言いながら俺は、お風呂に入った。


俺が風呂から上がると、また妹の陽菜はリビングにいる。


しかも、今度は、ソファに座って足を体育座りみたいにしてテレビをみている。

俺は2階の階段を上がりながら、妹を見るとタオルの下の部分が見えそうだったので、すぐに目を戻して前を向いた。


なんだか、妹を見ると、ちょっと幻滅。


七海ちゃんは、そんなことしないよな、今度、聞いてみようかな。


うちの兄妹は、本当に男が家族の中にいるとは思っていないから、理想が、どんどん崩れていく、その点、七海ちゃんは違うと思いたいけど、もしかしたら、七海ちゃんも俺がいない所では、妹と同じだったりして、考えるだけでも怖いな~


七海ちゃんだけは、そうじゃないと思いたい。


いや、絶対、ちがう


そう思いながら、部屋に行って今日の勉強をする


宿題や予習をしながら、わからない所はラインで七海ちゃんに聞いて理解していく。


七海ちゃんって成績が良いから、そして教えるのもわかりやすいから、頼ってばかり。


昔の俺だったら、スマホなんて、親からラインが送られてくることしかなかったけど、ほとんどが、何かを買ってきてと言う伝言。


そんな俺のスマホの中には、七海ちゃんの写真が増えてきている。


時々、本当の写真にしているけど。


今度、大きく引き伸ばしてポスターにしようかな。


壁一面の七海ちゃん等身大ポスター、あ~いいなぁ


しかも、七海ちゃんのビキニの水着とか、中学校の体操服でブルマーとか??


妄想に走ってしまった。勉強しなきゃ、










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