第8話 吸血鬼

「誰だ!」


 間抜けにもそう問いかける。

 なぜ俺は男に気づけなかったのだろう。ずっと視界の中央にいたのに、声をかけられるまで認識できなかった。


 立ち上がる。背中にある木の幹を擦るように横へと歩く。


 男の目は赤く妖しく灯っていた。血で濡れたような真紅の唇が、いやらしく横へ広がっている。金色の髪をうなじで束ねているが、溢れた毛が何本かが風に浮いていた。


 不気味という他ない。顔にも衣装にも染みや汚れがないところがまさにそれだ。森にいるなら足元に土くらい付くだろう。ここまで瞬間移動してきたとでも言うつもりか?


「不思議な子だ。辺鄙な場所でひとりとは。それも戦えるようには見えない。なぜ生きてここに来られのかな?」

「誰だって訊いてるんだよ」


 高圧的な態度でわかる。こいつは敵だ。俺の警戒が最大まで達する。

 おそらく相当の実力者。レベル1の俺じゃまるで歯が立たないだろう。


 情報を得るためスキル【臨摸】を発動する。手元にカードが出現した。

 カードを手にとったとき、強い違和感があった。その正体をすぐに理解する。俺や船員のカードよりも大きいのだ。理由はなんとなく察せられる。

 諦める心境でカードに視線を落とす。そこに記された情報を見て、俺は絶句した。


―――――――――――――――――――――――――


 名前:アルハヴァジス・ド・レスア・グリムディーク


 レベル:248

 スキル:【夜の眷属】【博識】【極点へ至りし者】【呪いが滲む冠】

     【凛と祝詞を詠う者】【夜の帳が下りる】【朝霧散歩道】

     【存在しない者】【超反応】【昇華されし才】【羨望の刃】【リセット】

     【悲壮の裁断】【オールフラット】【超回復】【回復強化・極大】

     【回復強化】【ソードマスター】【イリュージョニスト】

     【ミスティック】【ネクロマンサー】【マナ管理】【眷属召喚】【分析】


―――――――――――――――――――――――――


 なんだ、こいつは。ひび割れた水宝石クィヴェリアの比じゃない。強すぎる。トリプレッツガーデンの自キャラをここに呼び出せたとしても負けるんじゃないか?

 俺は乾いた笑い声をあげるだけで精一杯だった。相当強いなんてレベルじゃない。こいつ世界最強クラスだ。


 トリプレッツガーデンと同じなら、最大レベルは255。そういう意味ではまだ付け入る隙がある。あるのだが――。

 スキルがあまりにも凶悪すぎる。


「ほう。私の能力を見たか。やはり面白い能力を持っている。下りてきて正解だった」


 アルハヴァジスは不敵にほくそ笑む。下唇を舌でなぞる。そのとき鋭い牙が露出した。

 吸血鬼だ。【夜の眷属】を持っている時点でわかっていたが、こいつは人間じゃない。


 アルハヴァジスが一歩出ると、俺は一歩下がった。

 考えろ。考えるんだ。どうすればこの場から離脱できるのかを。


 やつは吸血鬼で、こちらは人間だ。捕食者と餌の間柄。この時点で対等ではない。

 その上に実力差も圧倒的だ。【極点へ至りし者】はその種族で最も強い個体に与えられるスキル。つまりアルハヴァジスは最強の吸血鬼ということになる。


 なんでそんな大物が俺の目の前にいるんだよ。ひび割れた水宝石クィヴェリアの次がこれとか、泣けばいいのか笑えばいいのかわからなくなる。


 しかし最悪ではないのかもしれない。アルハヴァジスには言葉が通じる。交渉できる可能性があるのだ。

 ひび割れた水宝石クィヴェリアではこうはいかない。生き延びる方法があるとすればこれだけだ。舌なめずりをしていた吸血鬼に理性があるのかはわからないけど。


「俺の血を吸うつもりか?」

「光栄だろう?」

「どうだかな。殺されるならあまりうれしくない」

「皆、そう言うよ。命の終わりを恐れる。それは私たちも同じだがな。しかし何者であってもいずれは死ぬ。避けられないのであれば、より良い死を迎えたいと望むべきではないか? 私の胸がまさにそれだ」


 心配するなと腕を広げる。


 交渉? 交渉ねぇ。こんなのをどうやって納得させればよいのだろう。血を吸いたくて仕方がない様子だ。

 俺の体がばっちいとか、血が不味いとか、変な理由を組み立てても無意味だろう。会話で時間稼ぎをしても実質的に無駄だ。太陽が出る朝は、まだまだ遠くにある。援軍も期待できない。


 走って逃げよう。背を向けて全力で走るのだ。逃げ切れるかはわからない。それでも戦うよりはずっといい。


「逃げるなら……」


 急に言われ、驚きで肩が跳ね上がる。


「水の中をおすすめしよう。我々は水が苦手だ。海や池の中に入られたら、なかなか手が出せなくなる」


 心でも見透かしているのか。暗に逃げ道を塞がれた。

 笑うしか無いな。もう本当にどうしようもない。アルハヴァジスが本気で俺を殺そうとするなら、抵抗する間もなく血が吹き上がるだろう。


「今の助言、無料だよな? 自慢だが一銭も持ってないぞ」

「悪くない冗談だ。愉快にしてくれる自慢話はそうそうない」

「笑わせてやった礼に、見逃してくれるとかない?」

「ないな」

「そこをなんとか」

「方向性は悪くない。貴様が生き残るには、私に自らの価値を提示して、踏みとどまらせるしかない。だが売り込みがあまりにも弱すぎる上に、私は貴様の能力が気になって仕方がない。なぜ貴様のような弱者が、私がまるで把握していない能力を持っている?」


 能力? そういえばアルハヴァジスは『面白い能力を持っている』とかなんとか言っていた。確か【臨摸】でアルハヴァジスを確認したときだ。

 自分の馬鹿さ加減に嫌気が差す。気づくのが遅すぎる。


 アルハヴァジスの目的は俺のスキルか。吸血衝動に引き寄せられたわけではないらしい。もっと早くに気づきたかった。状況が変わっていたかもしれない。

 なんであれ、泣き言を叫んでいる時間はない。活路があるとしたらここだ。


「目的はこれか?」


 俺は再び【臨摸】を使用した。手元にアルハヴァジスの詳細が記されたカードが現れる。

 ゆっくりと息をした。深呼吸ともいう。心を落ち着かせ、自分が何を言うべきなのかを思考しながら口を動かす。


「このスキルって、珍しいものなのか?」

「私は初めて見たな」

「そうか。周囲にも何人か使っている人が居たから、ありふれたものだと思ってたんだけど」


 この会話の目的は、俺のスキルの希少価値を下げることだ。そしてアルハヴァジスにとって、希少なスキルが他にも存在している可能性を思わせる。その情報を売る代わりに、俺を見逃すよう交渉する。俺が役に立つ可能性を提示するのだ。まあ全部ウソ話だけど。


 アルハヴァジスは口元に手を当てて、声を殺すように笑った。


「なるほど。面白いな。続けていいぞ」


 なるほど、だと……。こいつは何に納得したんだ。

 俺の意図が見破られているような予感がある。見破ったからこその『なるほど』だ。


 恐怖で全身が震えた。ようやく見つけた活路も、既に先回りが済んでいるというのか。

 俺を泳げるだけ泳がせて、ここが網の中だと気づき、諦めたところを捕える。俺は籠の中の鳥か。


 悔しさがあふれる。今すぐ感情のまま、周囲に当たり散らしてやりたい。どうして俺は弱いんだ。もっと強ければ戦えた。


 見破られたかもしれない? だからって引き返せやしない。俺は賭けるしかないのだ。アルハヴァジスが俺の策に気づいていない可能性に。

 感情を抑えなければ。冷静に。冷静に。


「続けていいって言われてもね。この話に続きなんてないよ」

「そうなのか。てっきりあるものだと思っていたが」

「みんなのところへ案内する、とでも続くと思った?」

「それしか貴様が生き残る術はない。本当にその能力が他にもあるのならばだが」


 残念なことに無いんだよ。アルハヴァジスはやはり俺の考えを見透かしていたようだ。アリを踏んづけて遊ぶ子供のように、嗜虐的に微笑む。


「それにしても私を前にしてこうも平静を保てるとはな。同胞内ですら畏怖の対象であるのだが」

「平静? めっちゃ怖いし慌ててるっての」

「そうは見えないが」


 せめて唾でも吐きつけてやろうか。イラつかせるくらいならできるかもしれない。

 口に溜め、勢いをつけて吐き出す。ひび割れた水宝石クィヴェリアの水弾と比べたら、あまりにも弱々しい。

 アルハヴァジスは涼しい顔を見せながら、華麗な足運びで躱す。きっと踊りもうまいのだろう。


「この私を恐れないとは大したものだ。彼我の実力差を理解していないわけではないのだろう?」

「理解しているさ。だから唾を吐く以外できないんだ」

「そうか。ではせめて、ここまで理性を保ち続けた貴様に褒美をやろう」

「褒美? カネならいらないよ。この辺りに店なさそうだから」

「与えるのは絶望だ。これから何が起こるのかを説明しよう」

「朝までかかる話なら真剣に聞くけど」

「そう長くはない。私の目的は貴様の能力だ。そのために血を舐める。なぜだとおもう?」

「血の魔法か?」


 血の魔法。それは吸血鬼にのみ許された魔法だ。吸血の補助や、血液の操作、その他にも血の魔法の範囲は広いが、これらは置いておくこととする。

 俺が『血の魔法』だと考えた理由は、吸血した対象の力を得る効果があるからだ。吸血鬼はこれにより一時的だが、ステータスやスキルを獲得できる。

 ただし得たスキルは弱体化される。使い物にならない場合がほとんどだ。得られるステータスが実質的な主体である。

 それでもスキルが得られることに違いはない。


 しかしアルハヴァジスは否定する。


「惜しいが違う」

「どうい――」


 俺の全身が粟立つ。アルハヴァジスが俺を抱きしめていた。

 いつ近寄られたのかわからない。まばたきをした瞬間だろうか。時間が飛ばされたかのように動きが見えなかった。

 おそらくアルハヴァジスは何もしていない。ただ普通に近寄っただけなのだろう。それなのに全く知覚できなかった。これが俺とアルハヴァジスの差か。埋めようがない。


 なんとか逃れようともがいた。体をよじり、腕に力を込め、蹴り飛ばしてやっても変わらない。背中に回った手は微動だにしない。


「私は同胞の中でも唯一、血を吸った相手の能力を永久に奪えるんだよ。制限はあるがね。それこそが吸血鬼の【極点へ至りし者】である私の能力」


 首筋に鋭い痛みが走った。その瞬間、俺の全身から力が抜ける。

 足が折れ膝をつく。アルハヴァジスに押し倒されるように覆い被さられた。

 じわりと痛みが広がる。首筋が熱い。血を啜る音だけが耳まで届く。


『スキル【勇気・小】が破壊されました』『スキル【肉体強化・小】が破壊されました』


 俺の目元から涙があふれる。それは恐怖からだった。

 ほんの数分前までは野垂れ死んでもいい、みたいな思いがあった。いつかは死ぬのだから仕方がないのだと。それがどうだ。いざそのときになると死にたくないと泣きわめく。


『スキル【熱耐性・小】が破壊されました』『スキル【視覚強化・小】が破壊されました』


 徐々に痛みが引いてくる。それは快感へと変わり始めた。なぜだろう。わからないが、心地が良いい。優しい肌触りの布団に包まっているかのようだ。


 目の前が明るくなる。間接照明のようで温かい。まだ朝は遠いはずだが……まあいいか。

 俺は間違いなく幸せだった。きっと俺はこの日の為に生きてきたのだ。とても綺麗な色がある。いい匂いもする。満腹だし、とても眠い。

 きっとこのまま眠ればいい夢が見られるに違いない。今俺が見ている夢……より……も?


 幸福で満ちたこの世界に、たったひとりだけ不幸にまみれた人がいた。

 俺を見下ろす君は誰だ? どこかで会った。


 なんで俺はここに居るんだ?


『スキル【水中呼吸】が破壊されました』『スキル【アンプリファイア】が破壊されました』


 幸せだけの世界が崩れていく。俺の意識は夜の森へと戻り、首筋の痛みが蘇る。

 それと同時に頭に強烈な痛みが走った。両手で頭を押さえようとしたができない。腕が動かなかった。

 押さえつけられている? いいや違う。全身から力が抜けて動かせない。


『スキル【魂を食らう器】が破壊されました』


 なんだこれは。どうなっている。俺の首筋に吸血鬼が噛み付いて、体に力が入らない。血がどんどん抜けていくのがわかる。視界もぼやけてきた。

 このままだと本当に死ぬ。死……。嫌だ。嫌だ。死にたくない。


 呼吸ができない。歯が震える。痛くて熱くて苦しい。


『スキル【臨摸】が破壊されました』


 駄目だ。駄目だ。意識が抜けていく。ここで目を閉じてしまったら、二度と開けられなくなる。

 でも抵抗ができない。体力が万全でもアルハヴァジスを剥がす力はない。枝を拾って目を狙えば離れてくれるかな? 丁度いい枝なんか、どこにもないけど。


 せめてもと、俺は拳をつくりアルハヴァジスに向かわせる。とても弱々しい、枯れ葉すら潰せない拳だった。

 それは見事にアルハヴァジスの側頭部へ刺さる。やっとの反撃は、髪を揺らすだけで精一杯だった。


 血を啜る音が止まる。


「何故動ける?」


 くちゃりと音を立て、牙が首筋から離れた。牙と傷口の間に糸が伸びる。


「貴様、私の魅了から自力で抜けたのか?」


 アルハヴァジスは立ち上がり、朱い目で俺を見下ろした。口元から血が零れている。

 俺に答える余裕はなかった。意識を保つだけでやっとなのだ。声を出すどころか、思考すら覚束ない。


 やっとの思いで目を動かし、強引に笑みを作ってやった。

 アルハヴァジスはどういう思いでいるのだろう。眼球が飛び出さんばかりにまぶたが開かれていた。さっきまでの余裕が綺麗に霧散している。

 どうやら一矢報いるくらいはできたようだ。ざまあみろ。と思ってみても、結局死ぬのは俺である。

 それでもこいつの記憶には残ったかな。首筋の痛みは引いてきたし、悪くない気分だ。


 アルハヴァジスは虚空から剣を取り出す。俺のとどめを刺すつもりかと思ったが、自分の腕を斬りつけた。アルハヴァジスの袖に赤い染みが広がっていく。


「舐めろ。でなければ死ぬぞ」


 血が流れ滴る指先を、俺の真上に差し出した。

 俺の口元に赤い水滴が落ちる。顎に流れ、首を伝って落ちていく。一部は唇に溜まった。それが内側へと落ちて、舌に触れ、奥へ奥へと流れていく。


「認めよう。私の魅了を打ち破るとは大したものだ。故に生かしておいてやる。どうやら貴様はただの人間ではないらしい。いずれ私の敵となるか味方となるか。好きに生きるといい。ひとつ楽しみが増えたな」


 ぽたりぽたり、一滴ずつ注がれる血液は温かい。喉に血の臭いが広がる。それは俺に命を与えてくれた。

 真紅の雫が俺の体に侵食する。意識が戻り、あらゆる感覚が蘇ってきた。視界も晴れて、首筋の出血も完全に止まる。しかしそれだけでは終わらない。


「ぐあっ――なんだ、この痛み」

「元気になってきたか?」

「あああああぁああぁああああぁあああ」


 急に血液が沸騰したかのように熱が籠もる。全身が焼けるように痛い。ひどい激痛だ。体が内側から溶かされているのではと錯覚してしまう。これはまさか、吸血鬼への変異か?


 アルハヴァジスは血を流していた腕を引っ込める。そのときには既に、腕の傷はふさがっていた。


「おまえがやってみせたのはこれか」


 俺が地べたで暴れまわっている間に、アルハヴァジスは俺から奪ったスキルを行使する。手には【臨摸】によって出現したカードがあった。


「名前に私の能力か。なるほど。それとこれはレベル? どうやら他者の情報も見られるようだな。面白い。後でじっくり楽しむとしよう」

「この痛みはいつになったら収まる?」

「もう会話ができるか。やはり直接血を飲ませると早い」

「おい!」

「ではな。機会があればいずれ会おう。そのときを楽しみにしているぞ」


 アルハヴァジスは背中を見せると、もうそこには居なかった。

 俺はひとりで蹲る。痛みが収まるまで、ひたすら我慢する以外には何もできなかった。




 あれから何時間経ったのだろう。まだ夜だが、月の位置は大きく変わっている。

 俺は仰向けになり、森の中で寝そべっている。視線の先で星が瞬いた。どこかから夜鳥の鳴き声がする。

 どうやらまだ生きているようだ。意識が続いている。


 さっきの体験は、今思い返しても信じられない。吸血鬼に噛まれて死にかけた。本来なら死んでいるはずだったが、やつの気まぐれで生きている。


 実に馬鹿げた経験だ。人に聞かせたって笑われるのが落ちだろう。痛い妄想。さもなくば白昼夢。なんであれ非現実であることに違いはない。しかしまるで現実のようだった。迫力も痛みも楽しさも、夢や妄想と言い張るには無理がある。


「……なんとなくわかっていたさ。これは夢じゃない。現実だ」


 体を起こした。夜闇に包まれている森の奥が、昼間のようによく見える。


「俺は異世界へ来てしまったんだな」


 じっと夜空を見上げる。俺の目は、闇夜を見通せる吸血鬼の目に変わっていた。











―――――――――――――――――――――――――

トリプレッツガーデンでの、スキル等級


アブソリュート 最高等級。いかなる方法でも当スキルへの干渉ができない。

マスター    準最高。種族スキルや一部強力なスキルのみの、特別な等級。

        特別な取得条件や競合するスキルがある。

レア      ノーマルから成長したスキルや習得条件を達成した際に得られる。

ノーマル    簡単に取れるよくあるやつ。これ以下はない。

―――――――――――――――――――――――――


 名前:アルハヴァジス・ド・レスア・グリムディーク


 レベル:248

 スキル:

 【夜の眷属】『マスター』吸血鬼限定、種族スキル

 ・夜間、ステータスが大幅に上昇する。日中、ステータスが減少する。

 ・太陽への脆弱性を獲得する。水への脆弱性を獲得する。

 ・毒への耐性を獲得する。抗毒への脆弱性を獲得する。

 ・血の魔法を獲得する。魔術やアイテムからの回復効果を受けられない。


 【博識】『マスター』人間種ヒューマ限定、種族スキル

 ・等級『マスター』以下のスキルの習得条件を緩和する。


 【極点へ至りし者】『アブソリュート』種族で最も力を持つものが自動取得する

 ・吸血鬼:等級『マスター』以下限定で、吸血した相手のスキルを奪える。

 ・無機物への吸血が可能になる。その場合、質量をマナに変換し吸収する。


 【呪いが滲む冠】『アブソリュート』

 ・対象の頭上に非実体の冠が出現する。その者はこの世の全てから敵視される。


 【凛と祝詞を詠う者】『アブソリュート』

 ・準備段階、覚醒状態、待機状態を、一定時間ごとに繰り返す。

 ・覚醒に入ると、ステータスが大幅に上昇する。


 【夜の帳が下りる】『アブソリュート』

 ・太陽を覆い隠し、擬似的に夜を生成する。


 【朝霧散歩道】『アブソリュート』

 ・一定範囲外で範囲効果が使用され、

  このスキル所持者がその範囲に含まれたときに発動する。

 ・スキル所持者を範囲効果の対象に含まない。


 【存在しない者】『アブソリュート』

 ・スキル所有者は気配を喪失する。スキルによる感知が不可能になる。

 ・また、一定範囲外からの五感による感知も不可能になる。

 ・一度認識すると、範囲外に出ても感知できる。

  ただし、見失った場合は感知不可能状態に戻る。


 【超反応】『アブソリュート』

 ・反応速度を限りなくゼロに近づける。


 【昇華されし才】『アブソリュート』

 ・等級『マスター』以下で数値が設定されていないスキルの扱いを、

  等級『アブソリュート』と同等にする。


 【羨望の刃】『アブソリュート』

 ・嫉妬する剣を召喚する。


 【リセット】『アブソリュート』

 ・一定時間ごとに体力を最大値にする。


 【悲壮の裁断】『マスター』

 ・ダメージを受けた後、受けたダメージの半分の数値を、現在体力に追加する。


 【オールフラット】『マスター』

 ・レベル差制限を無効にする。


 【超回復】『マスター』

 ・自動的に傷を修復し、それに応じた体力を回復させる。


 【回復強化・極大】『マスター』

 ・回復能力を大幅に上昇させる。


 【回復強化】『レア』

 ・回復能力を上昇させる。


 【ソードマスター】『マスター』

 ・最上級の剣技を習得できる。


 【イリュージョニスト】『マスター』

 ・幻惑や感知阻害といった魔術を習得できる。


 【ミスティック】『マスター』

 ・マナの物質化やマナの変質(罠や結界の生成)といった魔術を獲得できる。


 【ネクロマンサー】『マスター』

 ・死霊術を獲得できる。


 【マナ管理】『レア』

 ・マナの消耗を軽減する。


 【眷属召喚】『レア』

 ・使役している使い魔を召喚する。


 【分析】『レア』

 ・自分のレベル以下の相手の詳細情報を確認する。


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