第3話 キャラクター名・レッドハート

 彼女は魔法使いでエレメントは大地、技は幻惑魔法を選択した。

時代は魔女狩りの世界だった。レッドハートはローブに身を包み魔女狩りの時代において、幻惑魔法を使って周囲の人からは男の姿に見せていた。


 彼女は幻惑魔法で武器である杖や、衣類などを手に入れた。魔法を使い時代に対抗するための仲間を募った。時代が過ぎるまで拠点は作らずにいたが仕事の斡旋や暗号分などを載せることが出来る立て札でお互いの安全な場所や魔女狩りの部隊の情報交換をしていた。


 レッドハートは魔法使いでは有名だった。しっかりと考えてからあらゆるジョブの特性を活かせるためplay開始前から想像ではあったが額が額なだけに簡単では決してないことは分かっていた。


 彼女は小さなクエストを日々こなして幻惑魔法の第一分岐点まできた。

1.幻惑魔法効果時間を現在の1.5倍にする。

2. 幻惑暗示魔法を取得する。

3. 幻惑魔法を物体や他人にもかけられるようにする。


 彼女は迷った。基本的に使えば使うほど少しずつではあるがレベルは上がる。これは全ジョブがそうである。彼女はまず情報屋を使い2と3の詳細を聞くことにした。効果時間やどの程度の対象に効果が適用されるか、次の派生は何があるのか、他人にかけた場合どのような効果が発生するかなど詳しい事は情報屋でしか手に入れる事は出来なかった。


 魔女仲間に聞くのは時代が過ぎれば、いつ敵になるかわからない。それに何の魔法が使えるかがバレる事を恐れて情報屋を使うことにした。


 2の暗示は予想通りではあったが最初は使い物にならない魔法だった。農民や低レベルのNPC、PCにしかかけられなかったがレベルを上げると暗示をかけたものに他人などへの攻撃が可能になり、一度にかけられる数も増える。派生の1番はどうやらその魔法の強化であることはわかった。レッドハートのレベルやその技能が上がると暗示時間の延長するのは魅力的だった。3は使い道が厳選されてはいるが能力が強化されれば恐ろしい魔法だった。


1が現在の効果時間延長。2が暗示系魔法の取得。3が幻惑魔法の対象を増やす。


レッドハートは悩みに悩み3を選択した。


 彼女は3の魔法を取得し、試しに村外れに立っている兵士の中では最弱の兵士に魔法をかけることにした。彼女は身を低くしてどうなるのかPCが現れるのを待った。

村はずれとは言え、大きな城下町への安全なルートなためすぐにPCが現れた。効果範囲ぎりぎりの位置から彼女は兵士に幻惑魔法をかけた。

兵士の姿は魔獣に変わった。PCは戦士で剣を抜くと魔獣に見える兵士に攻撃を仕掛けた。基本的にNPCは強く設定されているため、村はずれであろうと普段は皆、攻撃は絶対にしかけない。レッドハートは村はずれのNPCの強さも知りたかった。

 一進一退の攻防が繰り返された。PCのキャラクターネームはクエストや立て札での何かしらの交流がないとわからない仕様になっていたため名前は分からないが、時間にして十秒程度であったが魔法の効果が切れた。プレイヤーは防御に徹したが倒すしか道がないと判断して戦うことにきめた。村はずれの兵士とは言え互角に戦う姿を見て強いプレイヤーだと思った。アイテムを使用しながら何とかギリギリ勝った。兵士から鎧や武器などを急いで取り始めた。


 見回りの部隊に見つかれば選択が出る。1.闘う 2.降伏する 3.逃げる。を五秒以内に選択しなければならない。

 降伏すれば銀行に預けていない所持品から装備まで全て没収されたあげく牢屋に入れられる。3の逃げるは逃げきれたとしても対象によって懸賞金を懸けられる。村はずれの兵士ではあるが、兵士などは特にレートが高くなるため避けたい敵ではある。賞金首を倒すとゴールドの他にも名声値が上がり、名声値限定クエストなどが発生する。

 ひとまず必要なものだけ取って戦士は誰の仕業か探しているようだった。反対の草陰に隠れていたので距離的に見つけることは出来ないのでこのまま後退してやり過ごすことにした。


 レッドハートの経験値も上がり、なかなか使える魔法だと思った。

今回はプレイヤーが勝ったが、勝ち逃げも可能でしばらくは覚えたてではあるが色々検証しようと思った。

 レッドハートは初期魔法で姿を変えるとその村を後にした。


レッドハート日記第一話  


レベルアップ・第二技能取得・幻惑魔法の対象を増やす:生存中  

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