第18話 暗殺者②
『キッーン!』
「すみません、遅れました。」
「ユリス…!」
どうやらかなり危機一髪だな。
王女様は足がはれ上がっていて、安静にしていたほうがよさそうだな。
…やっぱり僕が今ここで倒すしかない。
暗くてよく見えないが、相手が使うのは刃渡り50㎝程の短剣。
僕が使うのは普通の片手剣だからリーチはこちらが勝っている。
『キンッ、キンッ』
そう考える時間もくれず次々に打ち込んでくる。
「『”ファイヤーアロー”』」
「…っ!」
魔法を放ち、相手が一歩引いたところで小声で王女様に状況確認をする。
「王女様、走れますか?」
「…残念ながら、無理そう。」
「わかりました、じゃあ僕とあいつだけでいいのでどこか開けた場所に送ってくれませんか?」
「…できるけど、危険よ。」
「無人島で三年間も生き残ったんですよ?僕の生命力をなめないでください。」
「わかったわ、チャンスは一回きりよ。あなたが近づくときに一緒に近くの平原に送るわ。」
僕は小さくうなずくと相手の懐に飛び込んだ。
「『”テレポート”』!」
その瞬間、二人はこの部屋から姿を消した。
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<王女side>
「行ってしまったわね…」
誰もいない部屋で一人つぶやく。
テレポートは一度行ったことがある場所に瞬時に移動することができる魔法だ。
普段なら”魔眼”であっちの状況まで見ることができるのだが、あいにく魔力切れでそれはかなわない。
「…ん!」
近くにあった机を頼りに立ち上がる。
「にしても本当に使う日が来るとはね…」
自分の右手の薬指に付けてある指輪を見る。
この指輪は『魔力の
指輪の中に魔力をため込み、魔力切れとなったら中の魔力を取り出すものだ。
基本魔力がないと何もできない魔法使いにとても重要なアイテムだ。
これは王城の宝物庫から昔パクってきたものだから少し一般的に売っているものよりは魔力の許容量が大きい。
この世界はとてつもなく平和だったからこんなの必要ないと思っていたけれども、念のため持っておいて正解だった。
そして本当に魔力がなくなった私は何もできないわね。
「…大丈夫かしらね。」
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Q、なんでこんなにも更新が遅いの?
A、申し訳ございません!誠に申し訳ございません!
Q、だけどアルセウスやっていたんでしょ?
A、な、なぜそれを知っている!
Q、あなた受験生なんでしょ?勉強したら?
A、…はい。
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