第14話 パーティー

「……っん!」

僕は伸びた後ベッドから降りる。

今日はパーティーがある。

「とりあえず王女様のところに行くか…!」


王女様の部屋へ行くと、そこにはきれいなドレスをまとった王女様がいた。

王女様の部屋なのだから王女様がいるのはおかしくないのだが、今まで見た中でも一番美しい姿だ。

「お誕生日おめでとうございます、王女様。」

「ありがと、ユリス。それと二人の時ぐらいマリーって呼んでよね!」

そういえばそんなこと言っていたな。

「ああ、そういえば。すっかり忘れていたな。」

「ちょっと!私の扱い雑じゃない!?私これでもこの国の王女なのよ!?」

「はいはい、今日ぐらいはしっかりしてくださいね。」

「わかっているわよ。お客さん来るんだし。」

「初対面の王女様はあんなにおしとやかだったのに、その次の日にはイメージがぶっ壊れたぞ。」

「まあまあ、あの状態だと疲れるし。」

そう言って笑っている。


「そういえばパーティーにはどんな方が来るのですか?」

「この国の大臣や領主、あとはこの国と同盟を結んでいる国の国王が少し来るわよ。」

となると結構多いな。

「あ~あ、この姿になると自由に動けなくて不便なのよね。」

そういって王女様は伸びる。

なんか少しエロいな…

「あ、今『エロいな』とか思ったでしょ~」

にやにやしながら王女様が聞いてくる。

「な、なわけないでしょ!」

「ふ~ん。」

そう言って王女様は満足そうに椅子に座った。

「そういえば王様は来ないのですか?」

「お父様は今日が一番忙しい日なのよ。遠くからくるお偉いさんと挨拶三昧でね。私がお父様と会うのはパーティーが開かれたときじゃないかしら。」

「相当忙しいのですね。」

「あなたはいいの?町とかに何か買いに行かなくても。」

「…それって町に逃げ出すために人を追い払おうとしていますね?」

「な、何のことを言っているのかしら?」

どうやら図星のようだ。

「……………」

「……………私はさすがに剣を買いに行くので、町に出かけますけれどもくれぐれもここにいてくださいね。」

そういって僕は部屋を出て行った。


「…ここだったよな。」

そういって僕は店の中に入る。

この店は王女様と王城を抜け出したときに案内してもらった鍛冶屋だ。


中に入るとカインさんの姿があった。

「こんにちは、カインさん。」

「お、よう!ユリス。」

こちらに気づいたように振り向き、挨拶をしてくる。

「剣を変えに来たんですか?」

「いや、そういうわけじゃないんだけれどもな…」

そういってカインさんは目の前にかけてある剣に目を向ける。

「一度刀を試してみたいんだよな…」

「おお、刀か~!」

刀はこの国から東に行くとある〈日の国〉という場所で作られる武器だ。

刃が片方にしかついていないので扱うのはとても難しいが、使いこなせば最強なんていうのも聞いたことがあるくらい剣として優秀らしい。

まあ、『使いこなせれば』の話だが。

「う~ん…、よし!買おう!」

そういってかけている剣をとり店主のもとへもっていった。


カインさんが買い終わった後僕のもとへやってきて、言った。

「ところで、お前は何しに来たんだ?」

「あ、新しい剣を買いに来たんだった。」

「それならこの剣をやるよ。」

「え、いいんですか。慣れている武器は一つ持っていたほうがいいと思いますが…」

「俺のメインで使う武器は短剣なんだ。」

そういいながら服の内側から短剣を出してきた。

…結構意外だ。

「…それじゃあありがたくいただきます!」

「おう!大事に使ってくれよな!」

「それじゃあ俺は刀を使って試し切りしてくるぜ。」

「じゃあ、それでは。」

そういって僕はテンションが高いカインさんと別れた。


王城に戻ると早速王女様がやってきた。

「おっそい!あなたどこを歩いていたのよ!もう始まるわよ!」

結構時間がたってしまったようだ。

「あ~、すいません。」

「すいませんじゃないわよ!ほら、行くわよ!」

王女様が僕の手を引っ張り会場まで案内してくれた。


「うわ、すごい人だかりですね。」

「そうよ。だって私の誕生日ですもの!」

王女様は少し誇らしげに言った。

こうしてパーティーは幕を開けた。




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ゴメンナサイ、ほんとゴメンナサイ。

更新日がとても遅いのはわかっているんです。

…受験がぁ!

そんな感じですがまだ続けていきます。

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