第12話 ”王女”

「王女様、今よろしいでしょうか。」

僕は昨日のように王女様の部屋の前にきている。

あの後かなり怒られた、僕は初回ということで30分で済んだが王女様への説教はまだ続いた。

まぢで王様怖えぇ。


「どうぞ。」


そう声が聞こえたので、僕は中に入る。

そこには昨日見た華麗な王女様がいた。


「今日も何もないですか?」

「…何もないですよ。それより…」

「それより?」

「あなた逃げたわね。」

「バレたか。」

「バレたかじゃないわよ!どんだけ怒られたのか分かっているの!?」

「だって王様に下がれって言われたし。」

そういわれて口ごもる王女様。

「…ハァ、もういいわ。」

二人の間に微妙な空気が流れる。


「私、この王城が嫌いなのよ。」

「………」

「王城は安全だわ、だけど変化がなさ過ぎて退屈なのよ。それに将来私が国王になるけれども、このかたい雰囲気が窮屈だわ。」

「私はもっと自由に生きていきたいのよ。」

また二人の間に微妙な空気が流れる。


「…とりあえず何かあったら言ってください。近くの部屋にいますので。」

そういって僕は部屋を出る。

とっっっても空気が重い。

僕は部屋に戻った後、『明日はどうしようか。』と昨日と同じことを考えながら眠りについた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【王女side】


「はぁ。」

ユリスが出て行った後も私は1度ため息をこぼす。


何で今日に限ってお父様が来たのだろう。いつもなら絶対来ないのに。

さして貰ったのはいいけれども、この時代は本当につまらない。

いや、正確には”王族”という地位が悪いのかもしれない。

なんか最近殺害予告が来ていたりと、ついていないな。

それにしてもユリスはいったい何者なのだろう。

…あんな魔法は私が死ぬ前の時代でもなかなか見ることができないレベルの魔法だったわ。


私は『”魔眼まがん”』を使ってユリスが魔法を使ったシーンを見る。

私の固有魔法である『”魔眼”』はこういう時に便利だ。

…やっぱり何度見てもこの時代の人々には使えないはずの神代しんだいの時代の魔法式を使っている。


今の信仰魔法の式と神代のとではそもそも基礎の時点で違うくらい違うはずなのにユリスは神代の魔法を使っているわね。

しかも6年間も無人島に遭難していたといっていたけれど…

本当に謎の多い人だわ…


「…ん!、考えても無駄だ!もう寝よう。」

そうして私は眠りにつく。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

・マーガレット・ミラべリア

王都〈ミラべリア〉の王女。

15歳 転生者

固有魔法『”魔眼”』自分の見た景色を記憶、見る又は相手に見せることが可能。

「???」「???」

今からおよそ2万年前から転生してきた。

転生する際に「どうか平和で安定した暮らしをさせてください。」と言ったため王族に転生した。

本人はとても後悔している。



ゴメンナサイ、話が短くなってしまいました(汗)

どうか温かい目で見てください。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る