第6話〈ミラべリア〉

ついた…ようやくついた!ここまで…長かった!

ユリスは遭難というものすごい遠回りを果たし、ようやく目的地に着いた喜びをかみしめていた。

通行人がすごい目で見ていたのは気のせいだろう。


「そういえばお前、身分証明書は持っているか?」

「持ってないので作りますよ?」

「そうか、じゃああそこの門のわきにカウンターがあるからそこに行ってこい。」


結構門は人ごみであふれていたが何とかそこまでありつけた。

「すいません…、身分証明書を発行したいのですが…」

「ハイ、じゃあそこにある水晶に触れてください。」

水晶に手を置くと水晶が光始めた。

「名前は…ユリス、18、犯罪経験なしっと。」


ん…?18?僕はまだ16だぞ?

「あの…僕まだ16なんですけど…」

「いやこの水晶は王国の特注品で今まで間違えたことがないんですよ?」

「え…でも僕まd」

「それにどう見ても16歳のような体つきには見えませんが。」

確かに言われてみれば16ではなく、18のほうがあっている気がする…


「お疲れさまでした!これが身分証明書となります、なくさないようにして下さいね!」

しぶしぶ納得した僕は手数料の銀貨10枚を払い、身分証を受け取る。


「おっ!発行できたか、じゃあ行くか。」

カインさんのところに戻った僕は、いよいよミラべリアの中に入る。

「そういえば、お前はこれからどうするんだ?」

…そういえば何も考えていなかった。

「この国では2つの働き方がある。1つは普通にどっか店にでも就職すること。そして…」

カインさんがニヤッと笑う。


「冒険者になる事だ。」


冒険者かー…まあ、とりあえずお金がないと実家にも帰れないからな…

「…冒険者になろうと思います。」

「そうかそうか!お前も俺の後輩になるわけだな!」

カインさんが大声で笑いながら話す。

ここまではよかった。あの一言がなければ。


「まあ、お前にはギルドに行った後、王様に謁見しないといけないがな。」


…は?

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!????」



僕の絶叫が町にこだました。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~王都〈ミラべリア〉

世界最大の都市。

都市の中心にある王城を中心として栄えている。

主に光魔法を専門とする魔術師が多く、教会も多い。



短い話が続くかもしれません。(´・ω・`)

ゴメンナサイ。

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