第3話 光の柱

【飲んだくれ冒険者side】

俺の名はカイン、どこにでもいるただのよく酒を飲んでバカ騒ぎしている冒険者だ。

俺は今よくわからねえガキと一緒に船に乗っている。

ここまでありえねえことしか起きてねぇ。

突然南の海のほうから巨大な光の柱が出て、ギルドの調査依頼を受けて来ているのだが、目的地近くまで来ると、地図に書かれてねぇ島が出てきやがった。


もっとおかしいのはここからだ。

島に上陸したら浜辺と森の間らへんに立派な一軒家が立っていたんだ。


………しかも俺を見るなり外に飛び出てきて泣きながら手を振って来ている。


聞くとどうやら名前はユリス、遭難そうなんしてここで住んでいたらしい。

3年間というのはかなり盛っていると思うが…

しかもあの巨大な光の柱は自分が出したって言ってきた。

…さすがに嘘だろとつっこんでしまったが本人はいたってのようだ。

いや、絶対にありえねぇ。あれのせいで酔いがめたから鮮明に覚えている。

突然、夜なのに空が光りだしてかなり遠くでもわかるぐらい巨大な柱だったんだ。

20年ほど冒険者をやってきてそれなりに経験を積んできているはずだがあんなのは見たことがないし国家魔術師こっかまじゅつしが集まってもできないんじゃないかと思うほどだ。


そして今に至る。

怪しいと思っていたのに何で少年だけ連れて帰っているかって?


……あそこはやばい、長年のかんがそう言ってる。

あそこだけは行ってはならないと。


あ~、ほんとに早く帰りたい。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

読んで下さりありがとうございます!

次回から、ユリスsideに戻ります。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る