第7話 りんごのように、甘酸っぱい
こんばんは、横海です。
居酒屋で飲んだくれてる親父のような作品紹介で毎度すみません笑
でも、一滴も飲んでないので許してちょんまげ。
・・はい、冗談はこの辺にして。
今日はりんごのような、甘酸っぱい、でも一風変わった初恋のお話。
主人公は、地下都市に住む少年。
地球温暖化問題とか、環境汚染とかがニュースでも話題になってますが、この小説の世界では、人類は地表を捨てて、地下に暮らすことを選んだわけです。
ただ、人類が地下に潜ったことで、地表は息を吹き返し、すでに再び人が住める環境にはなったわけで。
でも人は、住みやすい地下から出て行かないんです。
主人公の少年は、好奇心からか、外の世界へ出て行きます。
すると塀を隔てた向こう側に、パラレルワールドを発見したんですね。
なんかここまで話すと、「この境を超えて大冒険が!」とか、「向こう側の世界を巡って壮絶なバトルが!」とか、そんな話を想像しがちですが。
ここで始まるのは、異なる世界に生きる女性との、恋物語。
すごいなぁと、思ったのは、主人公の少年の想いと、ヒロインとなる女性の想いのすれ違いの描き方。
まるで書き手が、どちらの世界でも生きたことがあるような、緻密な感情表現。
ご都合主義の恋愛小説も楽しくて好きですが、簡単にはいかない人間同士の心の交流や、それぞれのバックグラウンドの違いによる、考え方の違い。
それらを見事に表現しながら、少年の淡くて青い恋心、この出会いの甘酸っぱさを、見事に描かれています。
斬新な設定の、甘酸っぱい、手の込んだアップルパイみたいな小説です。
一読の価値ありです。
林檎の樹の下で、 僕は時の旅人を待つ
作者 クララさん
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