第420話 魔法の鏡4
俺は、この国でも王様から、王都を救ったことで公爵になることが、ほぼ決定した。
しかし盟主として加盟国の信任を得る必要がある。
はぁ、でも、忙しい。
魔法の鏡のこともあるから、考えなければいけないことが多くなってしまい手が足りない。
しかし、魔法の鏡の事は、ぶっつけ本番で挑むしかないような気がする。
もう、これ以上考えていてもしょうがないから、鏡の中に入って、何が起きるか確認しなければいけないと思う。
鏡の中の事は早急にしたいと思っているから、今からでも行動をすることにした。
鏡の中に入るメンバーは俺とジャネットとパトリシアとロゼッタ、アレクにして神獣たちの次世代を残すことにした。
もし、俺たちが戻って来れなくても、アデルを筆頭に、エイミーとアイリスがいる。
そしてバックアップメンバーが最近、力をつけてきているアリシアとソフィアとイザベラとコリンとセラフィーナとシャーロットだ。
このメンバーだったら魔法の鏡に魔力を注ぎ込む事はできると思うし、残った心中たちも、その力を持ち合わせているから。
何よりも連れて行くメンバーは瞬間転移ができるメンバーを特に選んでいる。
もし危険になるようなことがあったら、鏡の中に違う場所をマークしておけば、そこに戻ることができるから。
「王様、お城にある一番、大きな鏡はどこですか?」と聞いてみた。
「それは妃の部屋にあるものじゃな」と言われると、使いにくから、さっき研究施設の鏡を使うことにした。
「じゃ、研究室の鏡を使います」と
研究室の鏡は、研究室には、ふさわしくないくらい大きな鏡が置いてあるんだ。
「あの、 ちょっと聞きたいんですけど、研究室にあの鏡が置かれたのはいつからですか?」
「 それがなぁ、あんな鏡を置いた記憶もないんじゃ。
第一研究室だから、鏡なんかあんな大きなものは必要は無いから」
「えっ、やっぱり‥‥‥と言う事は、あの鏡はウルフが研究所長に憑依してからおいたものですね」
「よし、それじゃ、あれを使おうか」
「 今から俺たちは研究室に移動しますけど、王様も決して1人にならないようにお願いします。王族は警護の人をつけるようにしてください」
「うむ、わかった」と言って今のうちに人を呼びにいく。
少し待っていると、近衛兵の上官がやってきて、挨拶された。
「じゃ、任せますから、お願いします」と言って俺たちは研究室に瞬間転移した。
後で聞いたら、近衛兵の隊長は瞬間転移を始めて見て驚いたそうだ。
俺たちが普段から使っている瞬間転移が、できる人は少ないと言うことを忘れていた。
*
階段を汗をかきながら降りるよりも研究室は、一度、行ったことがあるから瞬間転移が可能だから、全員で転移してきた。
まだ部屋の中には入らないで、作戦会議をする。
「俺たちは、5人で鏡の中に入っていくけど、その時には、もう魔力は残っていないはずだけど、一応、中から、初めは離れないで周辺を確認してみるけど‥‥‥あっ、今、思いついたけど、、鏡を置いてある場所‥があって、その反対側にも鏡があるんだけど、もしかしたら、反対側に置いてある鏡に、映っていると言うことがあるんじゃないかな」
「クリス、もう少しわかりやすくお願い」
「う〜ん、俺も今、思いついたからまとめるのに苦労するけど‥‥、鏡があって、反対側にも鏡がある、ここまでは良い?」
「うん‥‥‥」
「鏡には全部は映すことができないとしても、その一端でも映っていれば、移動可能?
つまり鏡から、鏡に移動可能なのかな?」
「つまり鏡から鏡に移動することができる可能性があると言うこと」
「うん、だから、俺たちが入る鏡の前を警戒してもだよ、他の鏡に写れば、遠くにいても、俺たちが使った鏡に入ることができる?」
「なんだか、ややこしいな」
「うん、そうなんだよね、実際、ややこしいから説明がうまくできないんだ」
「つまり鏡を媒介すれば、映る鏡に出ることができると‥‥‥」とソフィア
「そうなるよね」
「だって鏡は映すものだから。
と言うことは置いている位置なんかも関係があるじゃない」とアリシア
「うん、そうなんだ。
もしかして、そう配置されている可能性もあるってことなんだ。
鏡の連鎖っていうのかな? ちょっとわからないけど」
「うわっ、これは、かなり用心しないといけないな」とアリシア
「うん、そうだね、今、一つ、クリスの説明じゃ分かりにくいけど」とソフィア
「それとね、絶対、鏡の前には立たないで。
理由は、鏡から見えるから‥‥‥
できたら横じゃ鏡の変化がわからないから、横の少し前、くらいかな」
「うん、私も、それくらいの方がいいと思うよ」とイザベラ
「じゃ、中に入って、行こうか?」
「うん」
「わかった」
「わかったわ」とそれぞれが口にする。
部屋の中に入ると兵士の8人が鏡を遠巻きにしながら見ていた。
俺たちが部屋の中に入ると、敬礼して道を開けてくれた。
俺は「ご苦労様、変化はありませんか?」と兵士に聞くと
兵士は、「はっ、今のところ、普通の鏡です」と返答してくれた。
「あの、よろしければ握手してもらえませんか?」と兵士に言われた。
「「あっ、いいですよ、それくらいなら‥‥‥」と言って手を出そうとしたら、俺じゃなく、女性メンバーの方だった。
「アリシアさん、応援しています」と言いながらアリシアと握手したり、「ソフィアさん、頑張ってください」とか、「コリンさん、俺、勇者物語の大、大、大ファンです」とか、「イザベラさん、あのよろしければ、私に愛のムチを‥‥‥」と言われていたり、「ジャネットさん、格好いい活躍期待しています」とか、「ロゼッタさん、いつも物語で拝見している人が目の前にいるなんて、感動です」とか、「パトリシアさん、お姉さまって呼んでいいですか?」と関係ないようなことを言っている。
みんなは、こんな熱烈な歓迎は今まで、ないから、恥ずかしそうにして握手したり、布にサインしたりしているみたい。
一応、騒ぎが治まったので「じゃ、行動開始」と言いながら鏡まで歩いて行き、床に倒してある鏡を、起こそうとする時に、裏に何か、書いてあるのが見える。
俺は鏡を起こすのをやめて、書いてある文字に注目した。
何かのサインみたいだ。
よ〜くみてみると、サインの名前は、ブライアン工房と書いてある。
「そこで出て行こうとする兵士の人を呼び止めて、「ねぇ、ちょっと、ブライアン工房って知っている?」と聞いて見た。
そうしたら、「この国にある、工房の一つですね、主に、鏡を作っていると思います、先日も私の妻が鏡がほしいと言い出しまして買いに行ったので覚えています。世界中に輸出しているみたいですよ」
と兵士が言うので、もしかしたらと俺は思って、「その工房を王に言って24時間、見張りをつけてくれるように伝えて」と言った。
兵士の人は、気がついたみたいで「わかりました」と言って、急いで王の元に走った。
鏡を起こしにかかる、起こす時に鏡をちらっと見たけど、変化はないみたい。
「じゃ、兵士諸君は、部屋から出てくれる」と先ほどの恨みも込めて兵士に告げて、部屋から出てもらったけど、扉を開けたままにした。
扉を開けたままにしたのは、中の様子を確認しやすくするため。扉をしてめしまうと部屋の中で起きたことが、わからなくなるから、逃げ遅れることもあるから。
鏡を起こして壁に固定する。 この鏡は結構、大きい
さぁ、魔法の鏡に入るぞ!
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