第404話 麻薬2
俺たちはボールドウィン王国に麻薬の汚染があることがわかったけど、以前の経験したことが役に立っている、しかも、あの時とは違って神獣たちがいる。
それが、なんとも頼もしい存在になっている。
神獣たちは井戸を掘ることもできるし、なんと言っても瞬間転移できるから、歩いて帰って来る必要がないし、行くのも瞬間転移が使える時もあるから対応が早い。
もちろん、シャーロットとセラフィーナは経験がないからできるか、わからないけど、多分、教えるとできると思う。
以前とは魔力量が桁違いだから。
あとは実践、あるのみだろう。
井戸の確認に戻ってきたアイリスとエイミーに、井戸の作り方を教えて、セラフィーナとシャーロットを連れて行ってもらう。
最後に呼水を入れることを説明して。
俺も指図することがなくなってきたので、井戸掘りに参加させてもらう。
俺はアリシアとソフィアがいる井戸に瞬間転移してきた。
2メートルくらいの穴を掘っていく作業をしている二人。
「あっ、クリス、こっちにきたんだ」
「うん、様子見にね」
「どう、井戸は?」
「うん、前の経験が役になっているけど、城だけじゃないんでしょう」
「うん、多分ね」
今は城の井戸を掘ることをしないと、街中で知らせるとパニックになるからだ。
水を取り合って暴動も起きる可能性だってあるんだ。
しかし麻薬を井戸に混入した奴の目的がわからない。麻薬にも粗悪品があるから、それを捨てるためなのか?
検索魔法で確認してみると、王都全体の井戸に麻薬が、ばら撒かれている。
しかし、以前の伯爵領のような濃さではないから、すぐにと言う訳ではないと思われる。
どこかに麻薬を栽培しているところがあるのか?
どこから麻薬を持ち込んできたのか、麻薬は安くはない。
高額な麻薬を持ち込んで井戸水に落とす意味がわからない。これも何かの実験としたら、納得がいくような気がする。
魔物出現も実験か?
あちら、こちらで陽動を起こして、俺たちを惑わすためか?
もしかして、以前、確認した特殊な空間で、星の滅亡を考えているのか? それも陽動? まさかね。
しかし、最近のウルフの行動が、おかしいのも確かだ。
俺の能力を拡大させるのを妨害することが目的か?
それは最近、忙しくて研究が出てていないし、前にレイチェルから聞こうと思った神の能力のことも聞けていない。
でも、まずは、このボールドウィン王国をどうにかする必要があるけど、あまりに頼りきりになられると困る。
自分達でも考えて行動してもらわないと、先に進めない。
俺はアリシアとソフィアが井戸を魔法で掘っている現場にいるけど、結構、うまく出来上がってきている。
深さは十分だから、あとは横を固めるだけみたいなので、俺はエイミーとアイリスとセラフィーナとシャーロットたちの井戸掘り現場に着いた。
着くといきなりエイミーが「あ〜、もう違いますったら」と言う声に出くわした。
「そこは、もっと同じ深さで掘って行かないと先が細くなっていますよ」とエイミー
なかなか手厳しい。
今は、セラフィーナとシャーロットの二人で井戸を掘っているみたい。
それをエイミーとアリシアが使い方の説明をしている。
シャーロット「クリス様、エイミーの言い方が怖いんですけど」
「ははっ、仕方ないよ、今は非常事態だからね」
セラフィーナ「でも、もう少しで完成しそうなんですよ」
「うん、だいぶ、うまく行っているんじゃない?」
「そうですよね、ご主人さま」とアイリス
「もう、少しがんばろうか」と俺は言ったと、また、部屋に戻ってきた。
「井戸を見てきましたが、うまく掘れていますけど、水が貯まるのは時間がかかりますから、魔法で水を出すしかないですね。
重たいでしょうから、水瓶のところに案内してもらえますか?」
「じゃ、まずは、食堂に頼む、汚染された水は捨てて、水瓶を洗うことにしたけど、水がなくては、どうしようもない」
「そうですね、じゃ、急ぎましょうか?」
「うむ、そうだな」と行って王は小走りに走っていく。
「ここが食堂だ」と言われたので、大きな扉を開けて、中に入ると多くの人が、水を捨てたりしているところだ、ここには大量の水があるから、捨てるだけでも大変な作業になる。
洗い終わった水かめに、俺が水魔法で水を注いでいく、そして、また洗うことを繰り返す必要がある。
数回、洗った後に、新しい水を注いでいく、それを数個、作って行かなければならないから、大変なことだ。
俺は、麻薬が除去できるものも作る必要があるので、忙しい、誰か手が空いている人がいないか確認したら、川に行っているジャネット、ロゼッタ、パトリシア、アレク、アデルに聞いてみたら、川を警備する人が到着しつつあると言うことで、帰ってきてもらうことにした。
帰ってきた5人で、水魔法で瓶を洗っていきながら、新しい水を出していく。
徐々に新しい水が増えてきたので、俺は、麻薬が除去できるものを探すことにしたけど、探すのは、大量にあるもので構わない。
別にポーションを作る訳ではないから、薬草もいらない。
俺の魔力で麻薬成分を減らすだけだから。
俺は、また、王がいる部屋に戻っていくと、そこには宰相もいたので、大量にあるもの聞いた。
「大量にあるもの?」
「はい、お菓子でもいいですし、大きさは、小さくても構いません」
「う〜ん、今、あるもので、大量にあるもので、すぐに調達ができるものになりますね」
「はい」
「それでしたら、お菓子屋を買い取るしかありませんね」と冗談のように言ったっけど、
「それだ」と俺が言うと、宰相は、「お菓子屋を買い取る?」
「そう、それだよ」
「国がお菓子を一時的に買い取ってほしい、できますか? 王様」
「もちろん、できるが、付与はどうする?」
「俺が現地に行ってします。
「あっ、待ってください。そういえばお菓子も水を使いますよね、‥‥‥ということは、麻薬が入っている可能性があると言うことかぁ、はぁ、ダメですね」
「そうだな、いい案だと思ったが」
「う〜ん、他には、いい案がないかな?
この国にある造られたものは麻薬が入っている可能性がある‥‥‥」
「ん、この国?
王様、お菓子を買い取る資金を出して欲しいんですけど」
「いや、それは、もちろん構わないが、どうするつもりなのか?」
「他の国から運びます」
「えっ、他の国?」
「そうです、協力してくれるか、わかりませんが、オーリス王国、ダイラス連邦、ブラッドフォード大公国、リッチェスト国、サイラス帝国、ライオネル公国、オズワルドから運びます」
「それらの国とは、貴殿が盟主となっている国だね」
「そうです、今は、この国にある食べ物を使うことはできませんので、他国から持ち込みます」
「ただ、その時の購入資金は、お願いしたいのですが」
「購入と言ってもお菓子だろ?」
「はい、そうなります
そしてお菓子が揃った時に、王都に住んでいる人に告知してもらいます。
先になるか、後になるか、わかりませんが、川から水を大量に運んでもらいながら、王都の街中に、井戸を掘っていきます。
今、俺の異空間の中には調理したてのものが入っていますが、それは全部、供給しようと思いましたが、作戦行動に必要なものになりましたので、俺たち自身で食べてしまいますので、ご了承ください」
「いや、それは貴殿たちのものだから、こちらは、言うことはない、そして魔力を使う時には、空腹だと魔力も減りやすいと聞いているから、当然な処置だ。」
「じゃ、用意ができたら、王都にいる人たちに、連絡する必要がありますから兵や騎士の配置をおねがします。」
王様と宰相は、話をして決めている。
「兵士と騎士の配置は宰相に任せる、そして、今、お菓子の購入代金を持って来させよう」
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今まではプロローグ7で終わっていたのを、プロローグ10までに増やして変更しております。
特にライラとアルベルトのシーンは大幅に変更を行いました。
変更がないシーンもありますが、特に力を入れたのはプロローグ9、10です。
ライラとアルベルトのことを書いてあります。できたらお楽しみください。
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