第402話 空間、再び

時間がなくて多くのサンドイッチとクッキーを作れなかったら、もっと食べたかったなと思いを馳せながら、空間の説明をしていく。


ちょうど、ボールドウィン王国に行っていたから、王国で消費してしまって、もう異空間にも入っていないんだよね。


異空間でも入れていないものを出すことはできないからね。


異空間というのは、倉庫と同じだからね。


と、そんなことをブツブツ言いながら、思いついたことがある。


異空間には、時間が止まる空間と 止まれない人でも入る空間がある‥‥‥


俺は単純に、それだけと決めて考えていた。


ということは、魔法陣の空間にも、同じことが言えるんじゃないだろうか?


魔法陣で作る空間も、時間が止まる空間と、止まらない空間があるとしたら、俺がみていたのは、どちらなんだろう?


!、‥‥‥ そういえば、俺は、人としての空間を作ることもできるし魔法陣を用いた空間を作ることもできるし、勇者パワーを使いかながら作る空間もある。


そう考えるなら、俺も神だよな。


今まで神としてのパワーなんて使ったこともないけど、神なら神のパワーがあるんじゃないのか?


神のパワーか!


また、難問だな、一度も使ったことがないからな。


と考えて顔を上げたら、また、全員が俺の顔を見ていた。


「あっ、ゴホンッ、話を戻すけど、ちょっと思いついたことがあるんだけど、神獣たちに聞きたいけど」


ジャネット「はい、なんでしょう」


「俺は神の称号と言っていいのか、神になっていると、前にレイチェルが入っていたよね」


「はい、そうですね」


「神の能力って、どう使うのかな?」


「私は神とは違いますので、よくわかりませんが、神レイチェル様に聞いたら、いいと思いますよ」


「あ〜、レイチェルに聞くなら、もう少し、セバスチャンに言って料理を用意してもらってからにしようか?」


「あっ、そうですね、神レイチェル様って、結構食べますからね」


「うん、そうだよ、レイチェルを呼ぶなら、機嫌を取って置く必要があるからね」


「じゃ、アリシア、セバスチャンに料理を頼んでもらえる?」


「うん、わかったわ、ちょっと行ってくる」と行って、部屋を出ていこうとすると、「あっ私もいく」と言ってアデルとアレクとエイミーとアイリスがついて行った。


なんか食堂に漁りに行くのかな?


俺も、一度、街に出て食料の調達をする必要があるけど、、この街には、俺がウロウロして良いような街じゃない。


今でも、この屋敷は、観光名物になっているから、門に近づけないんだよね、お城から派遣された塀の人が警備してくれているから、一般の人は入れないけど、俺が間違って玄関の扉を開けた途端に黄色い俺を呼ぶ声がしたんだ。


すぐに引き返したけど、それがずっと続いているんだよね。


アリシアたちも同じことなんだけど、俺と同じように人気があるから、玄関は使用人だけが使っている。


俺たちは庭にしか出ることができないけど、ここも広大な庭があるんだけど、敷地の庭に小屋を建てて 今でもポーション作りをしている。


そこで働く人が門から出入りするだけでも、危険なこともあるんだよね。


以前、 俺たちがいない時にポーション作りの人を募集する時でも、多くの人が集まってきて人選をするのに大変だったらしい。


俺たちのポーション作りは、すごく人気があって飛ぶように売れているんだけど、すべて形は任せているので、セバスチャンがコントロールしてくれていると思うし責任者もいるから。


全て、屋敷のこととポーション作りはセバスチャンに任せている。


報告書を見ると、どんどん利益が上がってきているし、他では真似できない性能を出している。


だから働く人も高級で雇うことができる。


他の国でも同じことが言えるんだよね、勇者物語の本が多くの国で出版されているから、その中の挿絵があまりにも上手で本物にそっくりなんだよね。


だから歩いていると近寄って来なくても、指差しながらヒソヒソ話されているといい気分じゃない。


特には握手してください、とか言われることもあるから。


もうアイドルじゃないよって言えればいいけどね。


その時にはアリシアたちが、立ちはだかってくれるんだけど、立ちはだかる人も人気だから、あとは逃げるしかないんだよ。


たまたま、大勢の人が俺たちの周りに集まり出して、逃げることができなくて、上空に飛んだら、


「うわ、本当に空を飛んだよ」とか

「ステキ」とか

「私も飛びたい、クリス様〜」とか

「キャ〜ステキ」とか

「うわっ、あこがれのシャーロット様の下着が見えたとか」言っていたんだよね、まぁ、一番最後のは、たまたまシャーロットがスカートの時でね‥‥‥


あとで恥ずかしかったって怒られたけど。


だから今度、開拓しようと思っている。


本が出ていない国に言ってみようかと。


落ち落ち、俺の下着を買いに行くこともできないからね。


だから最近は瞬間転移ばかりしているから、街並みが新鮮だけど、いくことができない。


セバスチャンに大量の料理を用意してもらっている、ここで食べきられないものは時間が止まる異空間に入れておくから熱々のまま出すことができるからね、



できた料理を食堂じゃなく、俺たちの部屋まで運んでもらって、神レイチェルを呼ぶ。


熱々の湯気が出てきている料理を前にして手をつける前に


「レイチェル、聞こえますか?」と俺が念話を送る。


神レイチェルは、待っていたかのように、すぐに念話に答えてくれたけど、


実際、待っていたと思う。


「はい、は〜い、こちらレイチェル」と言いながら、すぐに横に現れたから」


さも、食事が準備されたのが、わかってからきたような感じで、「じゃ、みなさん、食べましょ」と言ってきた。


やっぱり呼んでもらえるのを待っていたな。


「いや〜どの料理も美味しいですね」と言いながら、もう食べ始めている。


俺はあんた、本当に神か?と疑いたくなる。


レイチェルが「あっ、また温泉、呼んでくださいね、最近は一向に声が掛からなくて‥‥‥」


「あっ、わかりました」


「呼んでくれないと入りにくいじゃないですか?」


「はい、わかりました」


俺たちもお腹が空いているので、料理を食べ始める。


なんだか全員が揃った食事は久しぶりな感じがした。


レイチェルに聞いてみる「レイチェル、ボールドウィン王国って知っていますよね」


「はい、もちろんです」


「じゃ、俺たちが、そこに言って何をしていたのかも?


「はい、私は神ですからね」


「じゃ、俺たちがいくと魔物が出て来なかったんですけど、どう思いますか?」


「そうですね、私も時々、見ていましたけど、理由はわかりませんね」


ムシャムシャ あっ、これも美味しいな


話すよりも食べることのほうが一生懸命だな、もう少し待つかぁ


俺は食事の最中は、話をやめた。


俺も食べよう、と思って皿を見たら、ほとんどなかった。


全員が、すごい食欲だったみたい。


ボールドウィン王国でも食事はしていたけど、あまり美味しくなかった。


俺も王都の街では少しか買い食いはしていないし、多く買って異空間収納に入れることもしなかったほど、美味しくなかったから。


やっぱり入れるんだったら、熱々と美味しい料理に限る。


時々は俺の異空間収納にある料理を出していたけど、王国が用意してくれる料理も食べないわけにはいかないから。


まずいから入りませんって言えないよね。


お城の中の料理だけじゃなく、街で買い食いしても美味しくないし、そういえば、以前、オーリス王国で伯爵が麻薬を流通している事件があったな。


その時に伯爵領地の食べ物が、不味くて不味くてと言うことを思い出した。


レイチェルが皿に山盛りの料理を食べているから、自分のだけは、皿に盛って食べているのね。


俺はボールドウィン王国の王と姫に麻薬感知の魔法で検索してみた。


そうすると反応がある。


じゃ俺たちもあそこで飲み食いしているから、あるかもしれないと思い、全員の体の中を探知してみる。


そうすると微弱だけど体内に存在している。


うっかりしていた、魔物にばかり注目していたから。

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