第316話 新たなる戦い(後編)
「今まで、待たせて、ごめん、アリシア」と言って、
アリシアの前に出て、膝を弾きながら、俺は右手を上げて、
「今は用意していないから、何も無いけど、アリシア、俺と結婚を前提で付き合ってください」
アリシアは、顔を赤くしながら、目に涙をいっぱい溜めて、俺の差し出した手を取ってくれた。
アリシアは立ち上がって「はい、クリス、よろしくお願いします」
みんなが「わー、よかったね」とか、ワーワーキャーキャー騒いでる。
そして、それが、静まったら
「ソフィア、イザベラ、コリン、セラフィーナ、シャーロットも、今度のことで心配かけたね」
俺はソフィアの前で、アリシアと同じように膝をついて、右手を差し出した。
「ソフィア」
「はい、私はクリスよりも年上だから、迷っていましたが、今のクリスは、とても好ましく‥‥‥」
あのソフィアが、モジモジしている。
「私も‥できたらクリスと、その‥ 一緒になることができればと‥‥‥」
「じゃ、いいんだね」
「はい、よろしくお願いします」
顔を真っ赤にしながら俺の手を取ってくれた。
そして、次は、イザベラ
俺はイザベラの前へ進んで膝をついて右手を出しながら
「イザベラ、もし、よかったら、俺と結婚を前提として付き合ってくれない?」
「本当に、今度は、心配したわよ、心臓がドキドキして、もう気が気じゃなかったわ」
「ごめん」
「でも、今までも、クリスのことが好きだったけど、つい、殴って私の方こそ、ごめん‥‥‥
もし、こんな私でも、もらってくれるなら、クリスになら、もらってほしい‥‥‥今まで、ごめん」
なんだか、あのイザベラがシュンとしている。
「うん、もう少し、直してくれると嬉しいけど‥‥‥俺と結婚を前提にお願いできますか?」
イザベラが立ち直って、「まぁ、そこまで言うんなら、付き合ってあげてもいいわよ」と言って俺が出した手を取ってくれた。
顔を赤くした笑顔が可愛かったよ
次にコリンの前に膝をついて右手を出して
「コリン、結婚を前提だけど」と言ったら、すぐに俺の手を取って「
「私は、初めから、そのつもり」と言って顔を赤くしていた。
次にシャーロットの前に歩いていき、シャーロットの膝をついて、右手を出して、
「シャーロット、結婚を前提で、付き合ってほしいんだけど、どうかな?」
「もちろんです、クリス様、私は、初めからあなたしか、いないと思っていましたから、是非に、お願いします。お父様からも、絶対、射止めてくるように言われていますから」
「えっ、そうなの?」
「だって、勇者ですよ、国に勇者だいるのに、無関係なんてありえません。私も、昔、読んだ、勇者物語に憧れている一人です。憧れていた人が、まさか勇者様だなんて、ほんとうに物語のようです。夢が叶いました」
と言って俺の差し出した手を取ってくれた。
最後はセラフィーナだけど、セラフィーナの前に出て膝をついて手を差し出す、
「セラフィーナは次期国王だから、立場があるから、拒否してくれてもいいけど、できたら、この手を取ってほしい」
「もちろんです、こんな私のことを思ってくれる方を、手放したりしません、そしてクリス様なら、隠す必要が無いんですから」
「私は、いつ、あなたが求めてくるかと思っていましたが、なかなか求められることがなかったので、ダメなのかと思っていました。
こんな嬉しいことはありません。
もう少し、お父様に、国王として続けてもらいます。あなたと過ごせるように」
と言って俺の手を取ってくれた。
はぁ、これで全員が終わった、と思っていたら、
左を見たら、ジャネットを先頭に、ロゼッタ、アレク、パトリシア、アデル、アイリス、エイミーが、順番に並んでいた。
幼年組のアイリス、エイミー、アデルも並んでいる。
なんだか、顔をみるとワクワクしているような感じで。
アレクが指で自分を刺して、私たちも、とアピールしている。
俺は考えたけど、立ち上がって握手して、その場をやり過ごした。
「えーーーーーーーーっ」という声を聞きながら。
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