第258話 迷宮へ(後半)

そして特殊な例らしいんだけど、エリアというのがありエリアと言うのは階層の中に存在している特殊な部屋らしいんだけど、そのエリアを制覇するとお宝が出ることもあるそうだ。


階層には複数のエリアが存在していて、簡単なエリアもあれば難しいエリアも存在していると言うことで難しいエリアほどお宝が出る可能性が高いと説明があった。



そして宝はもらった人のものだけど、どんなものがあったと申告しなければいけないらしいんだけど、言わない人が多くいるため何があったのかということを説明できないそうだ。


でも申告しなければいけないと言うことであり、離反ではないらしい。



そしてダンジョンには国が管理しているのがほとんどなので、入っていくには金貨を1人1枚、払わなければいけない。


ただし国が管理しているので、入場にはお金がいるということだ。


現場でも払うことができるらしいんだけど、事務所にいるので、ここでお金を払って、お金を払ったと言うチケットをもらって俺たちは決めたダンジョンに行くことにした。


ダンジョンの入り口に到着すると、掘っ立て小屋のような入り口を案内する建物が立っているので、そこでチケットを見せて迷宮に入っていくことにした。


案内する建物で、ギルドカードを提示しなければいけなかったので、全員がギルドカードを提示した。


ギルドカードを提示するとミスリルのカードは初めて見たと言って珍しがっていたけど、そこに書いてあるのが、特Sランクのカードだったので余計に驚かれた。


「ミスリルのギルドカードなんて、 長年、係官をやっていますけど初めて見ましたよ、しかも、特Sなんて‥‥‥ 」


係員が驚いて、なかなかカードを返してくれないのでカウンターに置いてあるカードを自分で取って、俺たちは部屋を後にした。


迷宮の入り口のは、5人ぐらいが横に並んで通れる広さしかなかったけど、先に歩いていくと通路も広がってきた。


「へー、これがダンジョンか!」と俺


俺の言葉を聞いていたアリシアが「なんだかすごいね!」


「誰か、今までにダンジョンに潜ったことある人?」と俺が言うと


手を挙げたのはソフィア。


「どこの、ダンジョンに潜ったの?」


ソフィアは、「村の近くに、小さいダンジョンがあったんだけど、そこくらいかな?」


「あ、それだったら私たちも」とイザベラとコリン


冒険者になる前に、本当に小さいダンジョンが村の近くにあったそうで、そこに遊び半分で行ったそうだ。


ソフィアが「でも、そこのダンジョンは、魔物が出なくて、蝙蝠くらいだったけど」


イザベラが「そうだね、あれにはびっくりしたね」


魔物に驚いたんじゃなくて、蝙蝠に驚いたわけね。


そこはダンジョンじゃなくて、普通の洞穴だったんじゃないかな?と思ったけど。


「じゃぁ、全員、今から気を引き締めて進むよ。特に物音に注意して」と俺が注意をする。


全員で10人いるので、魔法を使えるのは、ソフィアとアリシアとコリン。


そして全て使えるのは俺とアレクとロゼッタとパトリシア


あまり得意でないのがシャーロットとセラフィーナ


メンバーの真ん中のあたりに、シャーロットとセラフィーナを配置



迷宮は、前も注意しなければいけないが、急に、どこかから現れる可能性があるので、横や後ろを確認しながら進まなければいけない。


しばらく通路を進みながら、5人組の他のパーティーが戻ってきたみたいだ。


ハアハァ息を切らしながら、こちらをチラッと見て何も言わずに去っていった。


息を切らせて戻ってくると言う事は、この先に何かがあったはずだ。しかし、そういう情報をくれないと言うのは何か変だ。


ダンジョンに潜るのはライバル意識もある。だから教えないと言うこともある。情報を漏らしてしまうと、お宝がとられてしまうこともあるから。


俺たちはゆっくり、音や気配に注意しながら迷宮を進んでいく。


自分たちが通ってきた横を確認しながら、そして上からも魔物が来る場合があるので注意して進んでいく。


しばらく進んでいくと、少し広い広場に出た。


そこには他のパーティーが戦いを繰り広げていたが、冒険者と戦っているのは、カエルの顔をした魔物だ。


なんだかすごく気持ち悪い。戦いたくないよ。女性たちも、気味が悪い顔をしている。よく、気味が悪い魔物と戦えるなと思って、逆に尊敬してします。


戦っているパーティーから「俺たちの獲物を取るなよ」と言われたので、俺たちは足早に広場を通った。


さらに通路を進んでいくと、また少し広いスペースに出た。


そうすると横のトンネルから、イノシシの顔をした魔物が出現した。出現数は11匹。


俺たちは、すぐに横に広がって、パトリシアとセラフィーナを擁護しながら、倒していく。


アレクが2匹倒して、ロゼッタが1匹倒して、パトリシアが3匹倒して、倒したあとは、、あとは任せた〜、みたいに言って、土の出っ張りに腰かけて寄りかかって余裕の格好でこちらを見ている。


そして俺が向かってきた魔物を1匹倒した。


ロゼッタが戦っている猪頭が一番、強いみたいで、てこずっているけど、そんなにかからずに倒すことができた。


そしてイザベラも1匹倒した。次に凝りも1匹倒すことができた。


アリシアは1匹倒したみたいだ。


全部、倒すことができたけどメンバーから苦情が来た。


「私たちも参加させてくださいよ」セラフィーナ


「せっかく冒険者の格好しているんですから」シャーロット


シャーロットとセラフィーナも参加したいと。


「次、出たらお願いするよ」と俺は言った。


最近はシャーロットとセラフィーナも基礎魔法を展開して練習したり剣術の稽古をしているので上達はしている。


「もし俺が、逃げてと言ったら、何をおいても全員が引き返して」


「そういうことがないと思うけど、ダンジョンにも、ダンジョンマスターというのがいて、すごく強い場合があるんだよ」


全員が「はーい、わかりました」と答えたけど、なんでそこに、神獣たちまで返事しているのか、神獣より強い魔物なんていないだろ!

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