第304話 神獣と戦争14
俺は勇者のスキルを使って能力を上げることをしているけど、感心するほどのチート能力だ。
そう考えると勇者ってなんか汚いよな。
なって勇者の素質を持って生まれたら、どれぐらい努力したら称号が表に現れるのかと言う問題はあるけど、あとはチート能力じゃん。
まぁ、俺も人のことは言えないよな、今そのチート能力を使ってやっているんだから。
俺はウルフを確認してみることにしたが、そういえば感知魔法もレベルアップができるかもわからないのでウルフを確認する前に、レベルアップをしてみることにした。
今でもかなりのレベルだと思うんだけど、これ以上、上がる可能性もある。
感知魔法をレベルアップするにはどう考えればいいんだろ。
遠くのものを見たり目の前にいないことを見ることができる覗き見のようなマホだから、それを考えればいいのかな。
「う〜ん」
「あっ」
俺は今考えた方法を実践してみることにした。
今日は普段やってることをイメージすればいいんだ。
じゃぁ対象はウルフを見るよりも、アリシアにしよう。
「アリシア、今、何しているかな?」
なんだか気分が良くなって鼻歌でモテそうな感じ。
「ア、アリシア〜」
と気分が良くなったもんだから瞬間的に勇者のスキルを使いながら、 能力アップを測ってみると、今までとは全然違う、きらめきに目を閉じてしまったが、それでも瞼を通して光を感じるくらい眩しい。
「なんだ〜、この光」
やっとまぶしかった光がおさまってきたので目を開けた。
目で見て確認してみても別に変わったところもないので感知魔法でアリシアを確認してみる。
瞬間的に邸の部屋だと思われるところが移ってきてベッドでアリシアが寝ていた。
アリシアが着替えているところが見えるかと思ったけど、多くの期待を裏切ってしまったけど、寝ているだけだった。
なんだか俺が アリシアが寝ているベッドの横に立っているような感覚を受けて。
アリシアの寝息まで聞こえてくる。
「うわっ、すごい、リアル」
もちろん、それでいてアリシアからは見えることもないと思う。
俺は感知魔法を解除しようと思ったけど、少しの間、離れているだけど、アリシアと離れて寂しい思いはあったので、しばらくそのままでいた。
アリシアの寝顔を俺は見ている。
そして布団から手が出ていたので、俺はその手を握ろうとしてみたけど、もちろん幻のような俺の体をアリシアの体は突き抜けてしまった。
そして俺はアリシアだけではなく、 俺の部屋に全員が寝ているので、ソフィアの寝顔を見たり、イザベラの 寝顔を見たり、コリンの寝顔を見たり、シャーロット、セラフィーナの顔を見て、護衛してくれているエイミー、アイリスの顔を見た。
「あれっ」
人数よりもベッドが1つ多い。
誰がいないのか、すぐわかったが、アデルがいない。
トイレにでも行っているのかもわからないから、別に騒ぎは起こっていないようなので俺は感知魔法を解除した。
「アデル、トイレかな?」
アデルはキツネの神獣なので隠密行動がすごく得意なので、どこかで何かを探っているのかと考えている。
久しぶりじゃないけどアリシアの顔を見たら嬉しくなった。
嫌なことばかり考えていないで、楽しいことを 考えた方がいいと思うので、気分転換に紅茶でも飲もうと思って、空間に移動した。
空間に移動して俺の部屋に入って、紅茶を用意しようとしたけど、奴に動きがでた。
奴とベットの上で一緒にいた 女性が殺されている。
もう奴は、女性がいた部屋にはいなかった。
こういう突発的なことをやるのがウルフだから、事前に察知何か話できない。
ウルフと一緒にいた女性は20代の女性みたいだけど、かわいそうなことをした。
でも、俺でも、さすがに、あの現場に飛び込む事はできないと思った。
まさかやつは、事を終えたあとに女性を殺してしまうとは思わなかった。
これ以上の犠牲が出ないようにしなければいけない。
女性が殺された部屋から意識を引き離して建物全体を確認したやつを探してみたが感知できる範囲ではいないみたいだ。
その時に情報が貼ってある掲示板を見つけた。
その掲示板には、路地や暗がりに行かないようにと書かれてある
気になったので、しっかり確認してみると、路地や暗がりなどで殺人事件が起こっているそうだ。
殺されたのは男性や女性や子供までいるそうなんだけど、27人の人が犠牲になったそうだ。
多分、やり口から行ってもすべてウルフが殺していると思う。
理由は、 キバのようなもので肩をえぐられている、と書いてあるからだ。
先程の女性もベッドの上で殺されていたわけだけど左肩に牙で
勇者として、どう奴に立ち向かうか。
真っ向から行くか?
奇襲を仕掛けるか?
まぁ勇者だったら奇襲を仕掛けるよりも、真っ向で勝負かな。
しかし奴の前に現れて、お前、人を殺しているだろうって言うのかな。
何とか俺は最後の望みとしてやつと戦う前に、話ができないかなと思っているんだけど。
無駄なことかな?。
でも今は国の説得をしてくれている神獣たち4人がまだ整っていない。
もう少し待つべきかな。
部屋にある時計を見たらもう6時になっているので、俺は部屋から出てきた。
そして朝食をテーブルに並べていく。
しばらくすると、神獣たちが起き出してきた。
「おはよう」
ジャネット「はい、おはようございます、ご主人さま」
アレク「おはよう」
パトリシア「おはようございます」
ロゼッタ「 おはようなのじゃ」
「 じゃぁ朝食を食べて」
「は〜い」
全員が食べたことを確認して、紅茶を出しながら、
「 今日中に説得をしないと、ウルフは、どんどん人を殺し始めるかもわからない」 とご飯を食べてる時に申し訳ないけど、話を進めた。
「今、奴が関係している国では、物騒な話まで出ているそうだ」
「 人気のないところや暗がりに行くと、人切りが出ると噂が立ってるみたい」
「奴が、殺しているということ?」
「うん、そうみたい」
「 実際に27人の人が殺された現場にいたわけじゃないからわからないけど、殺し方が左肩を噛んで出血多量で殺しているから」
「 左肩を噛みちぎるようにして出血多量にして死んでいくのを楽しんでいるんじゃないかと思う」
「 だから他には外傷がない‥‥‥」
「 肩から首を噛みちぎられると心臓にも近いから出血が多くなるみたいなんだよ」
「ひどいね」
「ほんとうに」
「残酷です」
「‥‥‥」
「俺は、皆んなより速く動く事になりそうなんだよ」
「 俺がウルフと対峙するときには、余裕がある戦いができるのか、そうでは無いのかということもわからないから、連絡がつきにくいことがあるかもわからないけど、みんななら、いつでも状況確認することができるでしょ」
「はい」
「命だけは大切にするんだよ、いくら復活ができるからと言って、死んでしまったら、もう俺と会えないから」
「復活するのは時間が必要なんでしょ」
「‥‥‥」
「 もちろん、君たち4人が死ぬようなことは、俺がそんなことをさせないけど」
「俺が許さない」
なんだか、心が熱くなってきた。
そして今いる空間は、俺にか操作ができないので、神獣たちを、それぞれの国の宿まで送っていった。
まぁ、宿の部屋は見ているので、そこに向けて空間の口を開けるだけなんだ。
それぞれに、「じゃ、またね」って言って空間の口を閉じた。
そして、俺は、草原に空間から降り立った。
今日が、俺と奴が対峙する日だ。
誰もいないけど
「じゃ、アリシア、行ってくる、そして帰ってくる」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます