第266話 再び迷宮へ 3

迷宮で魔物を討伐してドロップアイテムで指輪を取得することができたから、その指輪で相手の能力や自分のレベルもわかるようになった。


戦う相手のレベルがわかると、強さと同じことなので、強ければ逃げることができる。引き際がわかるのはいいと思うけど、そんな場面にならなければいいと思う。


「ソフィア、レベルが上がって良かったね」


「ありがとう、クリス」


「でもソフィアは蛇は大丈夫なの?」


「うん、大丈夫だよ」


「へ〜」


「あっ、もしかしてクリスダメなんじゃない?」


「‥うん、爬虫類が苦手」


「やっぱり、でも苦手な人、多いからね」


「だと思うよ」


「ソフィアはよく平気だったね」


「うん、この前、行った村には、畑に蛇が出ることが多くて、よくつまみ出していたのよ」


「へ〜、昔から蛇と友達ですか?」


「そうじゃないって」


「畑を耕すときに、蛇がいると驚くでしょ」


「うん、俺なんて、驚きすぎて逃げ出す」


「そんな人のために、蛇を取って、どこかにやることをしていただけだよ」


「へー、そうなんだぁ」


「うん」


「でも、蛇討伐でレベルが61になったから、よかったね」


「でも、自分では、変わった気がしないけど‥‥‥」


「そうだね、たぶん、すぐには、わからないと思うよ」


「そうなんだ」


「たぶん、動く時に、以前より、動きやすくなったとか、剣のスピードは上がったとか、そんなことで変化を感じるはずだよ」


「へぇ〜」


「まぁ、今度、試してみてごらん」


「うん、わかったわ」


蛇を倒したことで宝物の箱が現れた。


イザベラが箱を開けてみたが、今度のは、なんだか役に立つものは入っていない。


ゴミみたいな感じだけど、なんだかいろいろ箱から溢れるくらい入っている。


箱を漁ってみたけど、今、現在有効なものは入っていないので、俺の異空間収納に入れておくことにした。


イザベラがぶつぶつ言っている。


「まったく蛇を倒しても、アイテムが出ないなんて」


せっかく苦労して蛇を倒したのに、期待していたのにとブツブツ言っている。


まぁ、それはそうだよな。


人が死ぬかもわからないのに、役に立たないものをもらったって意味は無いからね。

覚えていれば、あとで、どんなものが入っているか見てみようと思う。


イザベラが、ぶつぶつ言いながら、歩いていると、さらに下に行く階段が見つかった。


階段を用心しながら下っていくと、広場に出たんだけど魔物が襲ってくるようなところではなかった。


迷宮の地下3階になんだけど、今のところ魔物が出てくる恐れはないみたいだ。


しかし指輪をドロップアイテムとしてもらったわけだけど、俺の能力が無限大と言う意味が、ちょっとわからない。


なにが無限大なのか?


神獣の3人の無限大は、なんとなくわかる。


神獣は、神のケモノだ。


いつから生きているのかと言うこともあるし、今、現在何歳なのかと言う疑問もある。


しかしなんとなくだけど、聞きづらい。


アレクは、人としてみれば13歳くかな、


ロゼッタだって、20歳ちょっとくらい?


パトリシアも、18歳くらい?


その年齢は見た目で見てのことだから、人の年齢は神獣たちには当てはまらない。


人間と、時間の感覚が違うのかもわからないから、実際に聞いてみても問題ないと思うけど、なんとなく聞きづらい。


犬だったら、18年生きていれば、犬年齢で80歳以上だと聞いたことがある。


パーティーメンバーで一番、下に見えるのは、どう考えてもアレクだけど、実際には一番したなのか、わからによな。


そして、3人以外にも神獣が、存在するのか?


3人以外にも存在する神獣が敵対する事は無いのか。


もし、神獣の3人が実物大になって争うことが起きれば、大変なことが起きてしまう。


俺が実際に見たのはアレクが10メーターくらい、パトリシアがもうちょっと大きいくらい?、ロゼッタなんか20メーターくらいだったかなぁ。


俺が見た範囲でだけど、本当はもっと巨大なのかもわからないから!


何せ、神が作った獣だから。


分からないところが多すぎる。


今度時間があったら、、ダイラス連邦の閉ざされた部屋で研究資料を漁ってみることにしよう。


もしかしたら書いてあるかも。


書いてあると言う事は、この研究を残した人物は実際に、見たんだろうか?


それとも予測の範囲なのか?


そしてあと、神獣が他にも存在するのか?


もし仮に、神獣が他にいるとしたら、他の奴らの接触より先にしなければいけないかも。


敵に回られると非常に厄介だ!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る