第171話 召喚術 2

俺は召喚魔法を行使して召喚獣を呼び出した。


その理由は、いままで俺の焦燥感が起因している。


俺は覚醒してから、ずつと焦り、緊張、恐怖、緊迫感を感じている。


その理由はわからない。


なにが理由で、そう感じるのか?


ほんとうに気のせいであれば問題ない

でも、もし違えば、大変な事が起きそうな気がする。


メンバーに召喚獣を呼び出したことを説明してきた。


でも、気苦労から感じていると思われたりするのが嫌なので、焦燥感は伝えていない。


俺が何を駆り立てようとするのか? それはわからない。

なにが、これから先にまっているんだ?

それは、たぶん、その時にならないとわからないと思う、だから、わかるのは直前だ。


その前に、手を尽くして準備をする必要がある。


その準備が召喚獣の出現か、どうかはわからないけど。


召喚獣が世の中にいる意味があると思う。


召喚術でアレクを呼び出したことを説明して、納得してもらえたので朝食を食べに行く。

アレクを連れて行くと驚かれるので、アレクは俺の部屋で人の型で俺が異空間収納から出した食事をしている。


食事の時に、他のメンバーよりも詳しい年上のソフィアに聞いてみた。

「アレクは、人型にもなれるし、小さくも乗れるんだけど、本当は10メーターくらいの大きなトラなんだけど、そんなの知ってる?」


とソフィアに聞いたら、ソフィアは先ほどと同じように口をアングリ開けて起動停止していた。

俺が訝っていると、再起動して、説明してくれた。

昔から伝説級の召喚獣がいるらしい、でも、ほとんどが話だけで、誰も見たことがない。


伝説級の召喚獣のことを神獣と言うらしい。

なるほど、伝説級の召喚獣なんだと俺は考えた。


俺は、あんまり伝説級の召喚獣といってもピンと来てこなかった。


少しは知っているソフィアにしたら大変なことだと言われた。

そんな伝説級の召喚獣だから、人形になれるのかも。


俺たちは食事を早く食べて俺の部屋に戻った。


そうするとアレクは食事をもう食べていて、窓の外を眺めていた。

「ご主人様、おかえりなさい」と俺に向かって言われた。


「お嬢様も、おかえりなさい」とアリシアに向かっていった。


アレクの口調に、違和感をもちながら、初めにあった時と口調が全然違ってきているんだ。


なんだか適合する力が、すごく強いみたいだ。


アレクが、アリシアのことをお嬢様と言うのは、たぶん俺がアリシアを守って欲しいと思ったからだろう。


「えーっと人数が増えたけど、ちょっと座ろうか?」


人数が1人増えただけで、俺の部屋が狭く感じるので、女性がいる4人部屋に移ることにした。


その前に宿のフロントに行ってみる。


フロントに行くと5人部屋が空いてないか確認すると、空いていると言う事だったので移ることにした。


新しく移った部屋は、201号室だった。


つまり今度は女性陣が1階下になる。


移動して新しい部屋に移動すると5人部屋に移ると、ベッドが5台とテーブルが1台と椅子が5脚ある。


さすが5人部屋になると結構、広くて大きいけど宿の一番、大きな部屋だそうだ。

男性の俺が1人と女性陣が5人になったわけだ。


椅子に俺とソフィアとイザベラとコリンが座っている。

ベッドにはアリシアとアレクが座っている。


「それで、今日からアレクは、女の子だから女性部屋に寝てくれる?」と言うとソフィアとアリシアが、もちろんと答えてくれた。


寝るときは、人型でもいいし、小さい虎でもいいけど、大きくなることだけは禁止と言っておいた。


ベッドが壊れるから。

アレクが手を挙げて「はーい」と言っていた。


何を持ったのかアレクが小さい虎になった。

それを見たアリシアが、「かわいい」と言っている。


それを見た全員が、アレクを触りに行っている。


全員に俺が知っている情報でアレクのことを話すと、洋服は自分で用意ができるそうだ、知っての通り大きくなったり小さくなったり人になったりできる。


そしてかなり強い。


それぐらいしか、アレクのことを知らない。


アレクは俺の召喚獣だけど、基本的にはパーティーメンバーを守ってもらうと伝えた。


もし俺がいない時に、危険な目に合うようだったらアレクに頼るように。


しかし、そういうことがないように自分でも準備しておくようにと伝えた。


「そういえば、馬車で出るときに鍛えながら移動すると言っていたけど、それをそろそろ実行しようと思う。飛んできたのでできなかったけど。」


「と言うことで、今日は訓練をしようと思う」


全員の了承が取れたので、この国の王都に来る途中、飛行魔法で飛んでる時に見た野原に転移する。

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