第168話 ブラッドフォード大公国 3

俺たちは今は、ブラッドフォード大公国の宿にいる。

昨日はソフィアを連れて夜の街の行ったが、やましいことは起きなかった。

当然だけど、16歳の俺が一人で酒場に行っても、絡まれるだけだし、昨日はソフィアと言っても絡まれたけど。


夜の街の情報収集をしたけど、何も成果はない。

なので今日は、もう休もうという事でソフィアと宿で分かれた。


今は夜だ。

俺は寝ると言ったけど、やることがあるので、ダイラス連邦の屋敷の地下3階の閉じられた部屋に来ている。

気にはなっていたんだが、時間がなくて今回が、この部屋を訪れたのは2回目になる。


今日、来たのは、前回は、この部屋の主である日記を見つけて、飛行魔法と透明化魔法を実践するアイディアを得たため。


転移してくると、当然、窓も1つもないので真っ暗だ。

俺は明かりの魔法を使って部屋を明るくする。


今は10時だから、多分、俺の宿の部屋を訪れる人物はいないと思う。

だから今日は時間をかけて、この部屋の確認を行う。

魔法で明るくした、この部屋で以前、読んだ日記の続きを読み始める。


ノートをパラパラめくっていくと、手が止まった、そこには思っただけで火が出て燃え上がると言う魔法があるらしい。

ファイヤーボールと言うのも投げつける魔法の1つだ。


ファイヤースピアのように投げつけるようなものではないみたいだ。

発火、させる魔法らしい。

燃やしたと思だけで、発火する魔法、これは使えればすごいと思う。


思っただけで相手を発火させることができる。

投げると言う動作もないので、相手は避けようがない。


なるほど…

かなり危険な魔法だ。


俺も今、この魔法のことを考えながら思いついたんだが、発火の能力をあげれば、もっと強い魔法が発動できるじゃないのか?


俺は魔法の練習をするために、火が出ても危なくない川に来た。

川に木が流れてくる時が時々あるんだけど、それを、めがけて発火の魔法を実験してみた。

練習してみると、何とか火がつくんだけど、ファイアボールの方が威力はつよい。

発火と言う意味が、いまいちイメージできていないし、理解できていないみたいな感じ。


なので発火と言うイメージをもっと強く持ってみる。

発火と言うのは、乾燥しすぎて枝と枝が擦れあって自然発火と言うのもある。


急に炎が出てきて燃え上がると言うイメージだろう。

俺は、それを強くイメージしてみる。


そして、木が流れてきた。

その木に対して、口に出さないで発火のイメージを持つ

発火と思念する。

そうすると、流れてきた木は、燃え上がった。

成功した。


それを繰り返し、繰り返し練習してみる。

30回ぐらい繰り返したところで、上達してきた。


もちろん燃え上がった木は、火を消すこと、川の水で鎮火している。

なるほど、発火魔法はイメージが大切なんだ。


もちろん魔力も必要だけど。

発火の魔法練習していたら、夜の3時を過ぎたので宿に帰った。



翌朝、朝食をとったあと、散歩に出かける。

俺と女の子4人の2グループに分けて行動することにした。


4人で行動する時も、以前のような状態がないように更衣室を確認して使うようにと言っておいた。


俺は単純に何をするわけでもなく、いろいろな店を見て回っている。

ある店に入るとアクセサリーを売っていた。


贈り物にいいと思って、品物を選んでみる。

前回はネックレスだったので、今回はブローチにすることにした。


店の人に勧められながら、ひとりひとりをイメージしながら選んでみる。

ブローチをはめているシーンを思い描きながら選ぶことにした。


ブローチといっても色と形があるので、どれが合うのかなと思って選んでいる。

ブローチを4個購入して店をあとにした。


俺は待ち合わせの場所に急いでいる。

ブローチを選ぶのに時間がかかってしまい遅れたからだ。


幸に、俺が時間に遅れても全員来てなかった。

しばらくして4人が現れた。


ちょうど12時前だったので、どこかで食事をしようと言うことになって、品が良さそうな店に入った。

店の中に入ってテーブルについて、オーダーをしている。


俺は、肉料理が食べたかったので、それを注文した。

他の人は、野菜料理やスパゲティーなどを注文していた。


料理の味はおいしかった。

一度、休憩するために、宿に戻ってきた。


一度、部屋に戻って、俺が部屋で窓を開けて外を見ていると、ノックの音がしたので、どうぞと言って入ってきたのは4人組だった。


「遊びに来た」とアリシアが入ってきた。

4人は散歩に行った洋服のままだからミニスカートを履いている。


上半身は暖かそうな格好しているんだが。

4人が来たので紅茶を用意して出した。

紅茶を飲みながら、俺は時間があったので先ほど買った箱を4つ出した。


今は、ソフィアとイザベラとコリンがベッドに座っていて、アリシアが椅子に座っている。


ブローチが入っている箱を出して、中を確認しながら、それぞれに「はい」と言って渡してた。


アリシアが聞いてきたので、プレゼントと言っておいた。

それぞれが箱を開けて中を確認している。

洋服の自分の胸元につけてみる。


全員が嬉しそうな顔をしている。

俺の部屋にも一応、鏡が置いてあるので、鏡の前でつける場所を聞いてつけてあげる。

触っていいか疑問だったけど、何も言わないのでスルーした。


一人一人つけてあげると、しばらくは鏡の前でブローチと自分を見ていた。

そして部屋に戻って、確認しに行ったみたいだ。


最後にアリシアにブローチをつけるときに全員は部屋に戻っていったみたいだけど、最後だったアリシアに、頬っぺたにチュとキスされた。


顔を赤らめながらアリシアは部屋から出て行った。

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