第141話 戻ってきた
俺たちメンバー5人、全員で、俺のオーリス王国の屋敷の部屋に転移してきた。
今までは、かなり遠い国にいたのに、一瞬で自分の国の自分の部屋に戻ってきた。
自分の屋敷に戻ってきたことを執事のセバスチャンに知らせておく。
セバスチャンは、有能な執事だから、俺が魔法使いだと言うことを屋敷の使用人、全員に説明してくれているので、急に姿を見せても驚かないようにと言われているらしい。
いつ戻っても使えるように部屋もお風呂も用意をしてくれている。
この時代は連絡手段がないので、いつ主が戻るか分からないから。
俺たちは5人で戻ってきたが、まずは、そんなに汚れてはいないが、5人で、お風呂に入りに行った。
もちろん男女別!
急に部屋から出てきて、全員でお風呂に行こうとしているわけだから、すれ違う人には少し驚かれる。
驚かれはするが、頭を下げられる。
そして俺たちは男性と女性に分かれてお風呂に入りに行ってさっぱりしてくる。
もちろん男性は俺1人だけど。もう少しで女性たちについて一緒に入ろうかと思ったけど、イザベラに殴られるからやめた。
そしてお風呂から上がって、少しだけゆっくり自分の部屋でくつろいで、身支度を整える。
今回、王城に行くのも、俺とアリシアの2人だけ。
メンバーには、ポーション作りの状況確認と指導を任せた。
馬車で行くことも考えたが、せっかく王様からもらった豪華な部屋を活用しない手はないと思い、アリシアと2人で、もらった部屋に転移した。
王城にある貸し出された部屋に転移してきた。
貸し出された部屋は、しっかりと掃除がされているみたいで、きれいな状態だ。
今度は、知らせていないので部屋には、シャーロット王女はいない。
俺たち2人は部屋から出て、近くに歩いている文官に声をかけた。
急に声をかけられて驚いてはいたが、王様から聞いていたため、確認してくるので部屋で待つように言われた。
しばらくすると、王様が、俺たちがいる部屋に入ってきた。
「よくぞ、まいられた」と王様が言ってくれた。
俺たち2人は立ち上がって、膝をついた。
王様が「なんだか急な用件だと言うことを聞いたのだが」
俺たちは立ち上がって、連邦から預かってきた親書を差し出す。
王様はそれを見た瞬間に、何か言いたそうだったが、王様が何か言う前に、俺は待たずに「ダイラス連邦の首長から、預かりました。」
そして全員でテーブルに座る。
王様は親書を受け取りながら、中の内容を確認している。
しばらく読んでいたが、顔を上げて、「貴殿が、何が関わっているのか?」と聞いてきた。
王様は丸まっている巻物の中に、手紙が入っていたと言っている。
その内容によると、俺の働きがあり、助かったと言う感じで書いてあったそうだ。有能な部下を持つ上司は、それほど有能な王様が統治しているのだろうと言うことを書いてあったそうだ。
そして何とか、友好関係を結んでくれないかと書いてあったそうだ。
王様が扉の外にいる文官に声をかけて宰相を呼ぶようにと言っている。
宰相が、すぐにきた。
そして広げられた親書や手紙を見ている。
時々、俺の顔を見ながら!
そして俺に向かって、「急ぎ検討しなければいけない」
「数日間待ってもらえないだろうか、ダイラス連邦国とは、今まで一切の国としての関係はなかったんが、これを機会に動き出すことも考えられる。」
「以前の、帝国との戦争も回避することができた、そしてダイラス連邦とも友好国として協定を結ぶことができれば、国が繁栄する。お互いの良いところや悪いところを補い合っていければと私は考えている」
「必ずや善処する」と言って王様と宰相は出て行った。
扉のところで、シャーロット姫が来たのが見えた。
「こんにちは伯爵、今お父様が出て行ったみたいですが、何かの仕事があったんですか?」
「えぇ、そうなんですよ」と詳しいことを言わないで答えた。
俺が言った事は、気にしないように感じで、シャーロット王女はアリシアのもとにやってきた。
2人で仲良く話し始める。
俺は、あんまり近くにいるのも良くないと思ったので、ベランダに出てみた。
シャーロット王女の部屋のベランダから見える景色も良いが、俺の借りている部屋から見える景色もすごくいい。
国賓クラスが泊まる部屋だということが、わかる。
そんな部屋を、俺なんかが使っていいんだろうかと考えることもあったが、シャーロット王女は使っても良いと言っているんだから、いいんだろう!
そして、しばらくは時間をつぶしていると、宰相と国王様が揃ってまた来た。
「おぉ、まだ残ってくれていたか」と王様が言った
「聞きたいことがあるのだが」と宰相が言った
俺は「なんでしょう」
「アルベルト殿は、どれぐらいの時間でダイラス連邦に行くことができるのだ」
「そうですね、実は、ダイラス連邦で俺たちが泊まっていた部屋があるんですが、その部屋を向こうの国が確保してくれているんです。
お互いをつなげるだけですから、そんなに時間かからなくて到着します。
3分はかかりません。」
王様は「ダイラス連邦の首長殿とは、会った事は無いのだが、どういう人物か教えて欲しい」といった。
「俺が、知っている事は少ないんですが、実は以前こういうことがありました」
と言ってダイラス連邦であったことを簡単に話した。
ダイラス連邦の首長の情報がなかったので、話さざるを得なかった。
「な、なんと、そんなことが…」
と、ちらっと王様はシャーロット王女と話しているアリシアを見ていた。
アリシアは、その目線に気づいたが、疑問符を浮かべるだけだった。
「とても娘さん想いの人だと思います」とだけ付け加えた。
王様と宰相様が急いで出て行った。
……慌ただしいなぁ、もう
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます