第130話 飲み水

俺が魔法を使ってみて、メンバー全員に俺が使った魔法を体験してもらうことをした。


今までは冒険に行ったり、ポーションを作ったりしてきたがメンバーに俺の魔法を体験してもらうのは初めてだ。


しかし、緊急に街には水が必要だ。

なので俺、一人では間に合わない。


メンバーにも協力してもらうのと、魔法力を上げる良いチャンスだと思うから。

実際に人って切羽詰まらないと動かない。


いま、街の井戸はすべて使用停止されている。

水は、街から出て川にくみに行っている現状だ。


樽を馬車に乗せるだけ載せてピストン運動をしている。

圧倒的に水がたりない。



街には井戸があるんだが麻薬で汚染されているので使うことができない。

飲み水がなければ人間は死んでしまう。


川に水を汲みに行くのも、一苦労だ。

しかも、麻薬患者もいるので、きれいな水が必要になることもある。

しかも、その数が多いから余計に必要な訳だ。


町に来ている親衛隊を引き連れてきている王子から相談されたんだけど、井戸を掘れないかと。


そこで俺は井戸を掘ることをしたけど井戸水には水脈が必要なので地下にある水脈を感知魔法で確認して掘る。


俺、1人で井戸を掘るのは大変なので、メンバーにも協力してもらわなければ、どんどん遅くなっていくと思われるので、そのために俺が実践して井戸を掘るのを見せて魔法の使い方を練習している。



それを見せたあと、全員で練習するわけだ。

メンバーの魔法を使うのを俺が確認しながら導いていく。


メンバー4人が実際に魔法を使って井戸を掘ることをしないと魔法が伸びないから。


実践的に井戸を掘ろうとしているところに円陣になって練習する。

全員は集中するために目を閉じているが、俺は確認するために目を開けて魔法の行使具合を見ている。

徐々に土が削れて、深くなっていっている。


しかし浅いと意味は無いので、深く深くしていかなければ井戸としての使い道は無い。


深くして水が出なければ井戸としての使い道はないし、下に水脈がなければ水は出ない。

普通は難しいことだと思う。


メンバーにも魔法の修行のためと言う感じもあるが、俺、1人で全部の街の井戸を掘るわけにはいかない。

俺は一人で、井戸掘りができるが他のメンバーは2人ずつで行動してもらう。


しばらくは俺が、1人で数カ所の井戸を掘る事をしていたが、アリシアが走ってきて、何とか2人で井戸掘りができてだしたと言ってきた。


掘る井戸は少ないと思うが、時間が立つと汚染された井戸も循環ができて使えるようになるだろう。それまでの時間かせぎだから。


俺たちは、やっと半分ができたと思う。


井戸を掘っていたが、掘るだけでは使い勝手が悪いので、滑車をつけたり桶をヒモに吊るしたりしなければいけない。


その辺は他の兵士や待ち人に任せる。

滑車が足りなくなったので、俺はもう少し魔法で滑車を作った。


メンバー全員、自分たちが作ったポーションを飲みながら、体力を回復させながら井戸を作っている。


時々、王子が様子を見に来たりしていたが、俺たちが集中して井戸を掘っているところを見て何も言わずに帰っていくこともあった。


さらにもう数日が経過すると、予定していた井戸は、ほぼ完成したので俺たちの仕事は終わったので、あとは任せる。


俺たちが、いろいろなことを全てすることはできない。


担当者が、それぞれにいるし、任せるところは任せなければいけない、全てがオールマイティにできる人はいないから。


俺たちしかできない急ぎの用が終わったので、本来の目的の、そろそろ他国を訪問しようと思う。

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