第116話 アーロン伯爵領 2

あまり女性の部屋に長居するのは、よくないので、俺はある程度、話を終えたら自分の部屋に戻った。


しかし、俺の部屋は狭いな!

今まで女子たちの部屋にいたから、余計に狭く感じる。

ここは、以前、物置だったんじゃないか?と思いたくなるような部屋だ。


狭くてもテーブルの小さいやつと椅子があるので、座った位置から見える窓を見ている。

そして何を思ったか、窓に通って開けてみる。


一応、俺の部屋からでも町並みを見下ろすことができる。


俺の部屋から、下に歩いている人を何も考えずに、ぼーっとして見ていた。


馬車が行き交ったり、歩いている人も多いが、なんだか、活気と言うか、にぎやかな感じがしない。

殺伐としている感じだ。


これが、この街の特徴なのかもわからないけど。

たまには、そういう街があってもいいのかな、と思っていた。


でも なんか変なんだよね。

でも、何が変なのかわからない。


・・・・まぁ、いいか、関係ないし


俺は窓から街並みを見ていたが、夕食の時間になったので食堂に降りていった。

俺が食堂でメンバーを待っていると、4人揃って降りてきた。


食事が始まったが、ここの宿の料理はどうなんだろうと思いながら待っていた。

オーダーした料理が運ばれてきた。


湯気が出ていて、美味しそう。

俺がまず、一口食べてみる。

おいしそうな湯気が出ているのに、うっ、口に入れた瞬間、まずい。


俺の顔色を見ていたメンバーが俺が口に入れた瞬間に変な顔をしたので、食べようとしていたフォークが止まった。


俺が今、口の中に入れたものを、やっと飲み込んで、口に言わないで手振りで、まずいと言うことを伝える。


それを知っても出されたものは食べないと店主に失礼にあたるので、他のメンバーも恐る恐る食べてみる。


アリシアが、ひと口食べてフォークを置いてから、、あっ、ちょっと部屋に用事があると言って食堂から出て行った。


そして、ソフィアも、あっ、私もと言って出て行った。


その後に何も言わないでイザベラとコリンも続いて食堂から出て行ってしまった。


後は大量の料理の前に俺だけが残された。


料理を見て、「俺も、用事を思い出した」と言おうとしたときに宿の受付にいた女の子と目があってしまった。


こちらを、ジーッとみている


おいしいよーと言う手振りをして笑顔を作って、女の子を安心させるようにしながら、冷汗を流しながら胃の中に食べ物を詰め込んだ。


残ったけど、しょうがない、それ以上、食べれなかったから。

それにしても、ひどいよね女の子たち、俺1人、残して!


部屋に女の子たち4人がいるのはわかっているけど、文句を言うのも何だったので、俺の狭い部屋に戻った。


部屋に戻ったら、お腹が痛くなってしまって冷や汗がでて、食い過ぎたのか、なにが原因かわからなかったが、俺はヒーリングで自分の体を治した。


あーまずかった。

あとで降りていて、食事は全てキャンセルしておこう。


俺は、その晩、腹痛は無かったけど、ヒーリングを使っても回復しないくらい気分が悪かった。


ヒーリングの魔法を使っても回復しないものもあると初めて知った。

早く寝るしかないと思って、寝た。


翌朝、目が覚めたら治っていた。

窓から差し込む光で目が覚めた。


今日は街に出て、朝、昼、晩と、ご飯を食べに、どこかに出かけないと。


でも、おいしいところがあるのかなぁ?


入った食堂や居酒屋でも、同じような目に会うかも わからないと思うと、顔色が悪くなり、また冷や汗が出てくる。


考えただけで、気分が悪くなりそうだったので考えないようにした。


前向きに考えて、今日は街に出て散策をしてみる。

買い食いしながら、ショッピングをしてみよう、メンバーの女の子達のボディーガードと荷物持ち!


女の子4人を先頭に、後ろから俺が、トボトボついていく格好になったが、当然、店を選ぶ権利はなく、女の子が入る店に、ついていくだけ。


女の子が4人もいると、華やかだし明るい雰囲気になる。


時々、アリシアが、後ろを振り向いているが、多分、俺が迷子にならないか心配しているんだろう?


ちゃんと、うしろをついていっているよ!  

財布として心配させているのかな?


いろんな店を回りながら歩いていると、路地裏で何やら男が2人、話をしていた。


1人はお金を持って、もう1人は隠すような感じで白い粉が入った包みを持っている。


お金を持った男が、もう1人の男にお金を渡すと、それと引き換えに白い粉が入った包みをもらったみたいだけど。


なんだろうか?


俺は、2人の男をマーキングしておくことにした。


以前、王族が狙われた時に居酒屋で1人しかマーキングしなかったことが失敗に終わったことがあったので、2人ともマーキングしておく。


そういえば、いろいろなところで、建物の通路で背中を預けて、うつろな目をしている奴が多い、なんだろう?


なんだか危険なことのような気がする。

でも、あんまり そういうことを気にしない方が良いのかもわからない。


あとでパーティーメンバーに聞いてみようかと思う。


単純に焼いたり、炙ったりしているものを購入して食べることにした。


昼食は食べ歩きで、いろいろなものを食べたので、お腹いっぱいになったので、歩き疲れて宿に帰ろうかと言う話になった。


宿の中に入る前に、ちょっと聞きたいことがあるから部屋に行っていい、とメンバーの女の子たちに聞いたら、承諾をもらったので女の子たちが泊まる部屋を尋ねてみる。


一度、自分の部屋に戻って、女の子たちの部屋をノックして部屋の中に入れてもらったが、テーブルの上やベッドの上は買ってきたものが並べられていた。


洋服、小物、置物が多いみたいだ。

俺は部屋に入ってきて椅子に座って、今日、見たことを話してみる。


そうするとソフィアが、たぶん、それは麻薬だと思うと言ってきた。

俺も、やっぱり麻薬かなとは思っていたが。


俺が感じていた、街の変な感じは麻薬が はびこっているせいかなと思う。

多くの人が、うつろな目をして歩いていたり、酔っ払っているわけでもないのに建物に背中を預けてぼーっとしている感じ。


これじゃぁ自分が住んでいる国も、悪い方向のほうに行ってしまうような気がしたが、どうしてなんだろう?

だれが、麻薬を街に、はびこらせているのか?


それを調べてみるため、俺たちは2日して、俺の部屋が狭すぎるのと料理が、おいしくないから宿を変えた。

宿を変える前に、他の宿屋で昼食を出している所に行って、簡単な料理を注文して味を確認して、その宿に変更した。


せめて簡単な朝食くらい宿で、ゆっくり食べていたいし。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2022年2月19日

今まではプロローグ7で終わっていたのを、プロローグ10までに増やして変更しております。


特にライラとアルベルトのシーンは大幅に変更を行いました。


変更がないシーンもありますが、特に力を入れたのはプロローグ9、10です。


ライラとアルベルトのことを書いてあります。できたらお楽しみください。


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